スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『内部被曝の真実』基準値以下の低線量放射線であれば安全か?放射性物質汚染の現実と対応策の提案の書。国の対策に怒りをもって書かれた一冊。

■内部被曝の真実■


国の対策に満身の怒りをもって書かれた放射性物質汚染の現実と対応策の提案の書。国会へも参考人として出席した著者が実態を語る。
風に乗り、雨に溶け込み、土壌からも、食物からも放射性物質が摂りこまれる。低線量放射線であれば安全とは判断しない専門家も多い。しかも【ICRP:国際放射線防護委員会】規制基準値が安全である根拠が見当たらない。委員会の構成も核関連施設関連からの選出で、第三者的な判断、政策に束縛されない専門家としての数値とは考えにくい。結局のところ、いろいろ調べてもわからない安全基準。放射線にそれほど詳しくない一般人は、これらいくつかの情報から低線量放射線許容基準を“自分”の見当で判断するしかないのが実情であるらしい。

巻末に4つの提言として、著者が伝えたかったことが記されている。
1.最新の技術を駆使した食品検査を
2.住宅の汚染を検査する“すぐやる課”を
3.自分たちで緊急的除染をするときは土ぼこりに厳重注意
4.行政による長期的な除染は住民の同意のもとに

【放射性物質】の処理は、今後も長い時間を要する課題であり、【低線量放射性物質】による【内部被曝】についても慎重な対応策が必要となる。
【福島原発】を解体処理するまで何十年もの歳月とそれに携わる何万もの人の手が必要であり、【福島原発事故】の対応はこれからが本番と感じた一冊。



★詳細はこちら↓

【送料無料】内部被曝の真実

【送料無料】内部被曝の真実
価格:756円(税込、送料別)

児玉龍彦(こだま・たつひこ)著
2011.09.10.第一刷
幻冬舎新書 228


★★★☆☆ 難易度
★★★★☆ 蘊蓄度
★★★★★ お勧め指数
★★★★☆ 保存版
★★★★☆ 編集、構成
★★★★★ 総合評価


 



◆ 感銘・共感・知見の一文 ◆

◎【低線量放射性物質】★Keyword=【低線量放射性物質】【内部被曝】【P53遺伝子】 P57
・【低線量放射性物質】で問題になるのは、【外部被曝】ではなく【内部被曝】。
・【チェルノブイリ原発事故】の500検体の膀胱組織から、尿1リットル中に6ベクレルの【セシウム137】が排泄される状態が15年ほど続くと増殖性の膀胱炎になり、【P53遺伝子】の異変が多く小さな癌が増えている。周辺地域で膀胱癌が6割増えてる報告がある。
・【チェルノブイリ膀胱炎】:1986年と2001年を比較すると65%増加したため、前立腺肥大手術時に一部切除される膀胱の病理組織を調べると、【P38MAPキナーゼ】【P50】【P60】の細胞内増加が検出され、原因として低レベルのイオン化された放射性物質による慢性被曝が考えられる

○「100ミリシーベルト閾値論」★Keyword=【ホルミシス効果】 P65
・「年間被曝量が100ミリシーベルト以下であれば、生態は放射線の影響はない」というもの。また、ある放射線量以下であれば細胞は反応するが、良い影響しか出ないという【ホルミシス効果論】があるが、どちらもおかしい。
・低線量の放射線を被曝した細胞は、【P38】などのシグナル分子が活性化し細胞が増える。
このため元気になったように見え、これを【ホルミシス効果】という研究者もいるが、増殖が長期に渡れば腫瘍である。
放射線の組織への蓄積や作用が明確ではなく、さまざまな遺伝子に異変が起こる可能性があり、発症までに長期の時間がかかるため統計学的なエビデンスを得るのは難しい。(P85)

◎「危険なことを“危険だ!”とはっきり言うのが【専門家】の使命」P59
・専門家は本質論を言うことで信頼される。そして事態が回避される。セシウムの危険性を知れば、回避するため除去する対策が取られることにつながる。
『危険なことがあったら、これは本当に危険だから、苦労があっても何でもやっていこうというのが【専門家】であり、政治家のように折り合いをつけることではない』
★『原子力会議や原子力政策の失敗は、専門家が専門家の矜持(きょうじ)を捨てたこと。本当のことを言う前に政治家・経済人になってしまったこと』と著者。
★2年前に完成したばかりの釜石市防災センターが津波に飲み込まれている。本当の危険を想定したのではなく、現実的対応をしたことが原因。ここで専門家は第三者的立場で予測すべきである。



◆ ポイントひろい読み BEST 3 ◆

○「3月15日、東海村で5μシーベルト/時の線量を検出」 ★Keyword=【放射線汚染物質】【非線形】 P11
・その後、東京で0.5μシーベルトを超える線量を検出、これは一過性であったが、23日の雨で0.2μシーベルトの線量が降下し土壌に付着したため低下が遅く、今日検出される【放射性物質】はこれに由来していると思われる。
・100km離れた地点で、5μシーベルト、200km離れた地点で0.5μシーベルトという膨大な放出で、広島原爆を遥かに凌ぐ量。
★枝野官房長官の「さしあたり健康にあまり問題がない」「ただちに健康に影響がない」発言は適切な表現だろうか?
★著者は【放射線障害】は総量で判断するが、今回の【福島原発事故】の総量についての報告は全くされていない。アイソトープセンターの試算では、熱量から【広島原爆】の29.6個分の漏出、ウラン換算では20個分の漏出に相当している。
【放射線汚染物質】を比べると【広島原発】では1年経過後 1/1,000に低下するのに対し、大量の残存物を放出した【福島原発事故】では1/10程度にしかならない違いがある。
★総量が多いと粒子の拡散は【非線形】の複雑な【流体力学】となり計算も難しい。

○「1945年以前には存在しなかった【セシウム137】」★Keyword=【セシウム137】 P33
・原爆、原発によりもたらされ、1960年の水爆実験によりピークとなった。近年では原発事故が放出源。その後大気圏内核実験禁止により、ピーク時の1/10ほどまでに減少している。(付録の国会配布資料にグラフがある)
・【ヨウ素131】は半減期が8日のため、3カ月経過すると1/2048に減少するため初期の対応が重要となるが【セシウム137】は半減期が30年でこの排除が今後の重要課題である。
・今回、3月15日に大半が放出され続く21日から数日に一部が放出された一過性のもの。除染によりかなり減少ができると見込まれる。

○「反故にされる既成の法律」P39
・妊婦は【内部被曝】1mmシーベルト以下、腹部表面については2mmシーベルトの規制値がある。(平成12年科学技術庁告示)ところが今回の【福島原発事故】で放射線が放出されたとたんにこの基準が反故にされている。
・膨大な瓦礫や汚泥が“超法規的”に取り扱われている現状がある。放射線量が低いため距離をとって隔離することで被害を抑えられる。注意すべき点は、飛散させないこと、吸収しないことである。



◆ チェックポイント ◆

◎「【内部被曝】ではシーベルト値は意味を持たない」★Keyword=【パーソナライズド・メディスン】【P53遺伝子】 P19
・【ヨウ素131】は甲状腺に【トロトラスト】は肝臓に【セシウム】は尿管上皮、膀胱に集まる。
・ゲノム科学では、人により遺伝子配列に300万か所ほどの違いがある。このため一律の処理では意味がなく【パーソナライズド・メディスン】の対応をする必要がある。
・【P53遺伝子】が被曝し傷害が生じた後、発病までに20~30年掛かる癌などは、統計学的に発病の有無を待っていたのでは遅すぎる。【チェルノブイリ原発事故】でも【甲状腺がん】との因果関係がわかってきたのは20年後。
■用語■
【トロトラスト】
1890年代から使われた造影剤の一種。二酸化トリウムが含まれ日本でも1930年頃使われたが、肝臓や骨髄に沈着し長期に【α線】を放出するため、20~30年後に肝臓がんや白血病を発病することがわかってきた。
【α線】は飛距離は短いが、体内では至近の細胞に傷害を及ぼし、なかでも【P53遺伝子】が損傷を受ける。
【P53遺伝子】
癌抑制遺伝子の一つで、P53は分子量53,000からなるタンパク質(protein)
損傷を受けた遺伝子の修復遺伝子で、これが働かなくなると、傷害を持った遺伝子が増殖し癌の発病につながる。【P53遺伝子】は、悪性腫瘍において高頻度に異常が発現。
【パーソナライズド・メディスン】
個別化医療。遺伝子レベルでの個人差に応じ予防、治療をすること。



crisis management  これでほんとうに原発危機は収束するのか crisis management

原発危機は今後収束するのか?
メルトダウンした原発の基盤は本当に持ちこたえることができるのだろうか?
以前からこの疑問が頭から離れない!
コンクリート基盤が高熱によりクラックを生じ地下水が汚染されているのではないだろうか?
この辺に危機感を持つ報道が少ない!

一時、基盤は厚く崩壊はしないだろうとする予測の記事があった。
しかし、それをそのまま鵜呑みにできるだろうか?裏付けがあるのだろうか?
また暫くして、新たに今以上の大問題にはならないのだろうか?

今まで、原発の危機について深刻に考えることなく生活してきたが、いきなり原発の安全を考えさせられた1年。
しかし、今後起こりうる事態が判らない。炉心部の現状など誰もわからないため報道も少ないようにさえ感じられる。

大変な2011年の災害、自然災害の脅威もさることながら、今後この事故を起こした原発の対応と対策が見えないところが危惧されるとともに、新たな難題が発生しこれまた“想定外”とされる事態がないと断言できるだろうか?
これが2012年一番の脅威!



☆☆☆ ブログランキング参加中 ☆☆☆
良かったと感じた方・参考になった方、
是非クリックして投票ください!

ここをクリック↓



ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
スポンサーサイト

テーマ : オススメの本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

カテゴリ

☆★ 目次です! ★☆
こちらから ご覧ください ↓


プロフィール

Dr.kusaichi

Author:Dr.kusaichi
日頃より、身近な科学に興味があり、新書などいろいろ読み漁り、また読み耽っています。
そんな中から、選りすぐりのお薦め書籍をご紹介します。

植物の本、昆虫、小動物、菌類からウィルスまでいろいろ登場予定。
科学の本 身近で分かりやすく、肩の凝らない本が中心。
最近話題の本も登場、その他 私の勝手にいろいろ出てきそうです。
気軽に楽しんでいただけると幸いです。

検索フォーム
最新記事
リンク
Dr.kusaichi お薦めGOODS




★お薦めフィールドグッズ★

◆双眼鏡
バードウォッチングから樹の花など自然観察に最適。星空観察にも向いています。 明るく自然な視界、本格防水、メガネを掛けたままでも使いやすいお勧め品。

◆送料無料◆【新品】 ニコン 8倍双眼鏡 モナークIII 8×42D CF





◆双眼鏡
バードウォッチングから樹の花など自然観察に最適。防水タイプ。 ポケットに入る小型軽量タイプ。

★15時迄の代引注文は即日発送★ビクセン 双眼鏡 ニューアペックス HR 10×28 完全防水 (ケース...





◆ネイチャースコープ
気軽に携帯して、マイクロウォッチング、ニコンのカメラでそのまま撮影も可能。 野外観察が可能の優れもの、子供でも使える軽量、防水タイプ。

【ネイチャースコープ『ファーブル』ミニタイプ】
[メーカー取寄せ]ニコン ファーブルミニ 顕微鏡 ネイチャースコープ [Nikon NATURESCOPE FABREM...





◆フィールドスコープ
フィールドスコープの標準タイプ。軽量、防水タイプ。 グループ観察会などで、便利な1台。

Nikon ニコン III-A /フィールドスコープ 






◆ポケットルーペ
小型、軽量、高解像度。 レンズ有効径が大きく見やすい優れもの。

ニコン ニューポケットタイプルーペ 20D バーガンディ [Nikon 2・3・5x loupe 2・3・5倍 携帯 ...


 
 
 
◆コンパクトカメラ
小型、軽量、高解像度。 植物、小動物などズームマクロで雄しべ雌しべもきれいに撮れる使いやすいカメラ
 
光学10.7倍ズームを搭載、約5コマ/秒の高速連写を実現リコー CX2 シルバー 写真 




  


◆トレッキング用ストック
軽量、撮影時に一脚としてブレ防止にも使えます

 


キザキ カメラ一脚対応トレッキングポール KTE-1005C 【トレッキング用ストック】【smtb-TK】


 


ハイキング用ストック(アルミ製)【在庫切れ】LEKI レキ ULマイクロアンチSLS 1300136 550グリ...


◆【トレッキングシューズ】
軽量、通気性能、履心地


【送料無料】【20%OFF】ゴアテックスCaravan 00104 キャラバン トレッキングシューズ C-4 ブラウン 


★お薦めフィールド図鑑★


◆【声が聞こえる『野鳥図鑑』】
各ページにドットコードがあり、サウンドリーダーで再生。生きいきした鳥の声を聞けます。 地鳴、さえずりも別に再生できる優れもの。



声が聞こえる!野鳥図鑑増補改訂版





◆【声が聞こえる『カエル』】
『野鳥図鑑』に続く『カエル』良くこれだけの収録ができたと驚く内容です。 野鳥と同じサウンドリーダーで再生可能の優れもの。



声が聞こえる!カエルハンドブック





◆【日本帰化植物写真図鑑】
雑草と呼ばれる草本類の“外来種600種”が掲載され野外観察に心強い1冊。



日本帰化植物写真図鑑改訂





★樹木図鑑(携帯用ポケットガイド)

◆【庭木・街の木】ポケットガイド④
身近な庭木275種、413品種を収録。 フィールドで使いやすい。



庭木・街の木





◆【野山の樹木】ポケットガイド⑨
日本に自生する樹木372種400品種を収録。 庭木・街の木の姉妹版。



野山の樹木





★野草図鑑(携帯用ポケットガイド)

◆【街・里の野草】ポケットガイド②
四季の普通にみられる野草295種を紹介。 写真と解説がコンパクトで分かりやすい。



街・里の野草





◆【野山の野草】ポケットガイド⑩
野、山、水辺のよく見かける野草391種を紹介。 街・里の野草の姉妹版。



野山の野草





★昆虫図鑑

◆【野や庭の昆虫】
植物との関係から昆虫を表示している点が特徴。 庭、野山、作物、畑などに分けられ検索しやすい。



野や庭の昆虫





◆【昆虫の集まる花ハンドブック】
昆虫により花粉が運ばれる虫媒花を中心に142種の受粉方法、仕組みを解説。 気軽に観察と推理が楽しめる。



昆虫の集まる花ハンドブック





★こんな図鑑もありますョ!

◆【イモムシハンドブック】
チョウ類91種、ガ類135種、の合わせて226種を掲載。 幼虫、さなぎ、成虫の写真、ここまでの資料に感激。



イモムシハンドブック





◆【冬虫夏草ハンドブック】
漢方薬でよく知られる冬虫夏草。 基本から見分けまで見ているだけでも楽しい図鑑。



冬虫夏草ハンドブック




◆【ベリーハンドブック】
ツツジ科とバラ科の“ベリー”と呼ばれる実を付ける植物の図鑑。 女性に人気のベリー、こんなにたくさんあった!



ベリーハンドブック




★お薦めフィールド図鑑
                          (季節編)★


◆【日本の桜】
サクラ、栽培品種から、モモ、リンゴまでわかりやすく分類。 写真が鮮明で桜の季節に、必携の図鑑。



日本の桜増補改訂版




◆【日本のスミレ】 
山渓ハンディ図鑑⑥
可憐で人気のスミレ。しかし地域種あり、交雑種あり外来種もある。 検索表でまず見当を付けることから見分けるスミレ専門の図鑑。



日本のスミレ増補改訂




◆【日本の野菊】 
山渓ハンディ図鑑⑪
『検索チャート』『見分け方コラム』で野菊を見分ける手法を詳しく解説。 どこで見分けるかのポイントがつかめる。



日本の野菊




★じっくり調べる図鑑★
各部の詳細写真が多く分かりやすい。

◆【樹に咲く花】離弁花①

樹に咲く花(離弁花 1)改訂第3版


◆【樹に咲く花】離弁花②

樹に咲く花(離弁花 2)2版


◆【樹に咲く花】合弁花他③

樹に咲く花(合弁花・単子葉・裸子植物)改訂第3版


◆【野に咲く花】 
山渓ハンディ図鑑①


野に咲く花


◆【山に咲く花】 
山渓ハンディ図鑑②


山に咲く花4版


◆【高山に咲く花】 
山渓ハンディ図鑑⑧


高山に咲く花


最新コメント
最新トラックバック
カテゴリ
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
管理画面へ
月別アーカイブ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。