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『チョコレートの世界史』カカオの実を眺めてもチョコレートは想像つかない。意外な歴史と話題に富んだお薦めの一冊。

■チョコレートの世界史■ 12月新刊


カカオの実を眺めても、これからチョコレートができるとは全く想像すらつかない。同じように、バニラがラン科植物のバニラの実からつくられるのも驚き。この驚きとは、つくり出したことに対してで、どちらも発酵させるところが“ミソ”という共通点がある。

発酵の中でも納豆くらいなら、つくられた経緯もナルホド!とわかりやすいが、【チョコレート】にしても【バニラ】にしても、誰が?いつ?どうやって?…想像の及ばない世界、不思議というほかない。

『私たちは人生の折々に、さまざまな味わいのチョコレートを楽しむことができる時代に生きている。しかし、チョコレートがこのような身近な存在になって、僅か100年あまりにすぎない』(はじめにより)

発酵し、チョコレートにまで昇華させてきた歴史がよくわかり、チョコレート通になれる。【キットカット】生みの親:イギリス;ロウントリー社の資料に基く記事が詳しい。中でも、「【キットカット】の誕生の経緯」「女性従業員への手厚い教育プログラム」「戦争時代のチョコレート」など貴重な記事が多い。

今ではすっかり生活に溶け込んでいる【チョコレート】。
歴史に意外な事実がある。話題に富んだお薦めの一冊。



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価格:819円(税込、送料別)

武田尚子(たけだ・なおこ)著
2010.12.20.
中公新書 2098



★★★☆☆ 難易度
★★★★☆ 蘊蓄度
★★★★★ お勧め指数
★★★★☆ 保存版
★★★★★ 編集、構成
★★★★★ 総合評価





◆ 感銘・共感・知見の一文 ◆

◎「チョコレートの歴史」
「コーヒーハウス」P71
1650年、オックスフォードに「コーヒーハウス」がオープン。都市部で大流行、18世紀のロンドンでは数千件になる。【コーヒー】【茶】【ココア】【タバコ】など新しい文物が時期を同じくして提供されるようになる。

「チョコレートの誕生」(1847年、イギリス/ブリストル)P84
【カカオマス】に【ココアバター】をさらに加えることで、さらに砂糖を溶かし込めることができ、苦みが軽減する。これを練り上げると固形化し、成型も可能な固形物=【チョコレート】が誕生

「ミルクチョコレートの誕生」(1876年、スイス/レマン湖畔;ネスレ)P90
【フォラステロ種】の強い苦みをミルクを使うことで程好い商品が出来上がる。

「日本でのチョコレート製造」P118
1878年、日本橋にあった『米津風月堂』が12月24日、25日に新聞に掲載された広告は『貯古齢糖』『猪口令糖』。カカオ豆からの抽出ではなく、原料チョコレートを輸入し加工したと思われる。1918年、森永製菓が一貫製造に初めて取り組んだ。

「【キットカット】の誕生」(イギリス;ロウントリー社)P159
1935年、ウェハースとチョコレートが多層状になった製品【キットカット】、当初は【チョコレート・クリスプ】という名で販売された。
日本での販売は、1973年。CMでバッキンガム宮殿の衛兵の交代シーンに「ここらで一服しませんか、キットカット!」が放映されたが、長くイギリスで親しまれてきたことを知らない日本人にはなぜバッキンガムなのか?までは理解しにくかった。




◆ ポイントひろい読み BEST 3 ◆

◎【カカオ:Teobroma cacao】 (アオギリ科、中南米原産) ★Keyword=【テオブロミン】P4
・ギリシャ語で、theos:神、broma:食べ物。樹高7^10mで、幹に直接花が咲いて果実をつける“幹生果”。これは【カカオポッド】と呼ばれる。
・生育適地は高温多湿で、平均気温が27度以上、年間降水量2000mm以上の地域。赤道から南北20度以内の中南米、西アフリカ、東南アジアなど。
・アルカロイドの一種で【カフェイン】の分子構造の似た【テオブロミン】が含まれ、リラックス作用、集中力を高める作用がある。
★コーヒと大きく異なるのは、豆に含まれる油脂の量で、コーヒー豆の16%程度に対し、カカオ豆は45^55%と重量の半分を占める。

「【カカオ豆】代表3品種」P3
【クリオロ種】
ポリフェノール含有量、苦み、渋みが少なく、【カカオ豆】本来の風味、芳香が強い。生のままでも美味しく感じるといわれるが、病害に弱く栽培が難しいため、全生産量の1%程度しか生産されない。
(産地:ベネズエラ、メキシコなど限られた地域)

【フォラステロ種】
ポリフェノール含有が多く苦みが強いため、ミルクとブレンドすることで素晴らしい味わいになる。病害に強く、栽培が容易ため、世界生産の85^90%を占める。
(産地:西アフリカ、南米)

【トリニタリオ種】
【クリオロ種】と【フォラステロ種】を交配した“ハイブリッド種”で、両方の特徴を併せ持つ期待される改良品種。世界の生産量の10^15%を占める。
(産地:中米、東南アジア)

○「【チョコレート】日本の規格」P12
【カカオ分】35%以上で、かつ【ココアバター】18%以上を含むものとされている。最近人気の【ダーク・チョコレート】は【カカオ】成分の多い製品で、70%とは、【カカオマス】+【ココアバター】の総量であり、基準値以上含まれるが、その割合はメーカー、商品により異なることになる。

○「イギリスでの【チョコレート】」 (はじめにより)
チョコレートは労働者階級にもてはやされたらしい。価格も手ごろになり、長時間労働のエネルギー補給に格好の存在であった。現代のイギリスには、チョコレートの自動販売機が至る所にあり、国民的エネルギー補給装置として機能している。



◆ チェックポイント BEST 5 ◆

◎「【カカオ豆】の歴史-1」P15
・【クリオロ種】の原産は中米の“メソアメリカ”地域。オルメカ文明(紀元前11世紀ごろ)、イサパ文明(紀元前2世紀^2世紀ころ)の両文明成立地は【クリオロ種】の原産地。遺跡から【カカオ豆】が出土していいる。“カカウ”と呼ばれ、これが【カカオ】の語源といわれる。
・マヤの都市国家(4^9世紀:ユカタン半島)、テオティワカン文化(4^7世紀:メキシコ高原)では、土器に【カカオ】の文字や豆が描かれ、【カカオポッド】らしきものが出土している。
・アステカ族(12世紀中ごろ:メキシコ高原)は14世紀にアステカ王国を建国。各地から貢納させた特産物の中に【カカオ】も含まれていた。
そして、1521年、スペイン人コルテスに征服された
★【マヤ社会】【アステカ社会】で【カカオ】は神秘的パワーの象徴。宗教、経済、身体で力が増すとされ珍重された。神へ捧げられ、貨幣とされ、健康増進に利用された。≪貨幣に使われていたとは意外!≫
★当時は飲料として利用された。発酵させ乾燥させすりつぶされた後、苦く油脂が多いためトウモロコシなどを添加し泡立て飲んだらしい。甘いわけでもなく、高価な【カカオ】を摂取した理由は、疲労回復、精神高揚など“薬理効果”を求めたためである。

◎「【カカオ豆】の歴史-2」P25
・アステカ王国滅亡後、スペイン人は甘味のない刺激的な飲み物に砂糖を入れて飲みだす。そして、16世紀後半にはスペイン本国に浸透した。新たな“テイスト”として変貌を遂げたのは苦みの少ない【クリオロ種】だったらしい。
・【チョコレート】と呼ばれるのもこの時期。カカオ飲料を【Cacahuatl】【chocolatl】と記すようになる。有力な語源は、マヤ語の「チャカウ・ハ(chacau haa;熱い水)」と、これにアステカ人の言語のナワトル語の「アトル(水)」が付いた。
・17世紀、グアヤキル(現エクアドル)カラカス(現ベネズエラ)が代表的な産地となる。
1630年代に、カラカスのカカオ農園の労働者は、当初のインディオから黒人奴隷へと入れ替わりプランテーションとともに発展した。
 【カカオ・プランテーション】が発展する以前から、ポルトガルにより【砂糖・プランテーション】が成長していて、奇しくもこの2つの生産地は重なっていた。・16^7世紀には、スペインから他のヨーロッパ諸国へ【ココア】として普及していく。
★茶、コーヒーが普及した時期に重なる。

◎「【カカオ豆】の歴史-3」P60
・ヨーロッパでは当初、聖職者と宮廷貴族の飲み物とされた。18^9世紀のオランダで、市民向けの【ココア】が飲めるカフェが増える。
・アムステルダムのココア業者の中に【カルバルス・ヴァン・ホーテン】がいた。工場で風車の石臼で挽き固めて売られた。ここで、【カカオマス】から油脂を減らす方法を考案したのが息子の【コンラート・ヴァン・ホーテン】。油脂分が25%に半減した【カカオマス】をつくり、細かい粒子状の【ココア・パウダー】が誕生。1828年に特許を取得する。
★ 同時に、酸味、渋みの強い【カカオマス】に炭酸カリウム、炭酸ナトリウムを加え“アルカリ処理”しまろやかな味に仕上げた。

◎【発酵⇒乾燥】(主に生産国)P4
白い果肉ごと種子を取り出し発酵させる。バナナの葉で覆い発酵させる方法と木箱に詰め発酵させる方法がある。発酵で、50℃ほどになり、アミノ酸などが生成され、ポリフェノールと反応し【カカオ】の風味がうまれる。発酵後種子は乾燥させられ、さらに味が熟成される。そして袋詰めされ出荷となる。

◎【加工プロセス】(主に消費国)
豆を砕き、皮を取り除いた胚乳部分は【カカオニブ】と呼ばれ、【カカオ】100%の状態となる。これを炒って香りを引き出す。【カカオニブ】は、すりつぶされ褐色のドロドロ状の【カカオマス】(油脂分55%)になる。
【ココア】へ
圧搾により、【カカオマス】の脂肪分を押し出す。搾りだされた脂肪分は【ココアバター】、残りの固まりを【ココアケーキ】と呼ぶ。この【ココアケーキ】を粉末にすると【ココア・パウダー】のできあがり。
【チョコレート】へ
【カカオマス】に【ココアバター】をさらに加えて油脂分を高めることで滑らかな口当たりとなる。砂糖、ミルクなどを加え練り上げると、粒子が細かくなり香りが強まる。冷却、成形し【チョコレート】のできあがり。
★【ココアバター】は生産量が限られ高価であることから、ココナッツ油やパーム油が代用油脂として使われる。



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Dr.kusaichi

Author:Dr.kusaichi
日頃より、身近な科学に興味があり、新書などいろいろ読み漁り、また読み耽っています。
そんな中から、選りすぐりのお薦め書籍をご紹介します。

植物の本、昆虫、小動物、菌類からウィルスまでいろいろ登場予定。
科学の本 身近で分かりやすく、肩の凝らない本が中心。
最近話題の本も登場、その他 私の勝手にいろいろ出てきそうです。
気軽に楽しんでいただけると幸いです。

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