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『土壌微生物の基礎知識』土壌・微生物・植物の関係がよくわかる。見開ページ毎テーマ別、イラストが多く馴染みにくい土壌の基礎が理解できる秀逸の解説書。

■土壌微生物の基礎知識■


土壌の知識となると、馴染みにくく小難しい感じがするが、読みやすく端的にまとめられ重宝な一冊。イラスト、表なども多く解りやすい。何よりも見開ページごとにテーマ別になっているところが一番のポイント。私にとっても土壌関係は、取っ付き難い分野。しかしこの一冊は、かなり役立った。というより助けてもらった。土壌知識の糸口をつかめたテキスト的存在として今も書棚に並んでいる

発行からからかなり時間が経つが、いまだに読み返す便利な辞典のような存在。菌根菌などは今ではよく知られてきているが、発行当時は“目から鱗”の解説だったことを思い出す。

今ではまり見かけない水田の“荒起こし”“代かき(しろかき)”により土壌中の菌が死滅し【窒素】の放出が促進されイネに摂り込まれることなどは、古来からの知恵があり、なるほどとよく理解できる。



★詳細はこちら↓

『土壌微生物の基礎知識』
西尾道徳(にしお・みちのり)著
1989.02.25. 第一刷
社団法人 農山漁村文化協会


★★★☆☆ 難易度
★★★★☆ 蘊蓄度
★★★★★ お勧め指数
★★★★★ 保存版
★★★★★ 編集、構成
★★★★★ 総合評価




◆ 感銘・共感・知見の一文 ◆

◎「【土壌微生物】の存在量」 ★Keyword=【菌体窒素】 P24
・普通の畑の土壌生物量:平均 700㎏/アール(カビ:70~75%、細菌:20~25%、土壌動物<5%)。700㎏の内訳は、水分:560㎏(約80%)、炭素:70㎏、窒素:11㎏。
★【菌体窒素】が 11㎏あることは、普通作物への窒素施肥量約 10㎏に匹敵する。
・『畑』⇒水が少ないため微小藻類、原生動物は少なく、大部分をカビ、そして細菌が占める。
★カビの細胞数と菌糸の長さを試算すると【10億個/g】【200^500m/g】にもなる。
『水田』⇒田面水に微小藻類、原生動物が多い。嫌気性の細菌が多く、酸素が必要なカビは激減。

◎「植物の根に共生する【微生物】」 ★Keyword=【菌根=ミコリザ】【可給態リン酸】 P102
多くの陸上植物の『根』は『菌類』と共生している。
この根を【菌根:mycorryhiza】、共生菌のことを【菌根菌:mycorrhizal fungus】いう。
◆【菌根=ミコリザ】:mycorryhiza
・『カビ』は乾燥にも強く菌糸を張り巡らすことで【リン】や水を『根』に供給する。植物の『根』は有機物を『カビ』に供給し【相利共生】の関係にある。菌糸を伸ばすことで、根の吸収できない範囲からも【リン】を捉え、植物へ供給することができる。
【菌根】の種類
【外生菌根】:ectomycorrhiza (主に担子菌や子嚢菌など高等なカビ)
・菌糸は根の表面に“とぐろ”を巻き、根の皮層の細胞の間に入るが、☆細胞中には入らない。
 マツタケ・ホンシメジ・ハツタケなどが共生
【内生菌根】:endomycorrhiza (主に担子菌や子嚢菌など高等なカビ)
・菌糸は根の表面に“とぐろ”を巻くことなく、☆皮層細胞の中に入り込む
 ラン・ツツジ・リンドウなどと共生
【VA菌根】:Vesicular-Arbuscular Mycorrhiza (藻菌類と呼ばれる下等なカビ)
水生植物、アブラナ科、タデ科、アカザ科、カヤツリグサ科以外のほとんどの植物と共生している。
・菌糸は根の表面に“とぐろ”を巻くことなく、根の皮層の細胞の間に入るが、☆細胞中には入らない。一部の菌糸は、細胞壁を押し込むようにして菌糸を分岐して【樹枝状態=Arbuscule】を形成する。また、一部の菌糸は、細胞間隙で【小胞体ーVesicle】を形成する。この2つの頭文字から【VA菌根】と呼ばれる。
・根から離れた場所の低濃度の【可給態リン酸】を捉え、菌糸を通し植物へ供給する。
★ほとんどの農作物と共生。【可給態リン酸】の少ない畑では【VA菌根菌】と共生することで、収穫が倍増することもある。
★土壌に木炭を砕き混ぜ込むと【VA菌根菌】が木炭の空隙に定着し菌糸を伸ばすので活性が高まる。

◆【根粒菌】 ★Keyword=【窒素固定】 P108
マメ科植物の根に共生し、空気中の窒素分子を【アンモニア態窒素】として【窒素固定】をする細菌。【根粒菌】が『窒素』を、植物が『糖』を供給する共生関係にある。【窒素固定】するのは根と共生状態にある時だけで、単独では固定しない。
【根粒菌】の種により共生できるマメ科の植物も異なる。
・【窒素固定】には多量の『酸素』が必要なため、土壌の通気性を良くすると活性が高まる。
・【窒素固定】には『リン酸』も不可欠なため【VA菌根菌】も併せて活用すると活性が高まる。

○【センチュウ(線虫)】 ★Keyword=【αーターチェニール】 P157
・土壌中に生息する植物寄生のセンチュウは、連作により増殖する。センチュウの加害により病原菌が伝播される被害も増えてくる。
・防除に利用されるのが【対抗植物】。センチュウ、病原菌を駆除する物質や忌避する物質を分泌し蔓延を防ぐ植物。『マリーゴールド』がよく知られ、殺センチュウ能力のある【αーターチェニール】を分泌する。フレンチ種の効果が高い。
★全てのセンチュウに対し万能ではないため、作物種とセンチュウの種を確認する必要がある。(組み合わせの一覧表が掲載されている P158)
★センチュウ防除には、寄生を受けない植物と組み合わせることで蔓延を防ぐ方法もある。
『ラッカセイ』は、サツマイモに寄生する“サツマイモネコブセンチュウ”を減少させ、『サツマイモ』は、ラッカセイに寄生する“キタネグサレセンチュウ”を減少させるため、この2種の作物を交互に栽培することでセンチュウの抑制になる。

◎【地力窒素】 ★Keyword=【地力窒素】 P62
・普通作物は生育中に【窒素】約 10㎏/アールを吸収する。しかし、肥料として与えた【窒素】から吸収されるのは4~5㎏で、残りは土壌から無機化された【窒素】⇒これを【地力窒素】と呼ぶ。
・収穫後に残る作物遺体や残根、堆肥などの水溶性有機成分は、細菌やカビが摂り込み増殖する。その後、エサが枯渇すると死滅して、菌体から【窒素】が放出される。この【窒素】が無機化され作物へ摂り込まれる。
 【地力窒素】を放出させる技
・「土壌を乾燥させる」「すりつぶす」「石灰をまく」「土壌消毒をする」などにより、菌の死滅を促進し無機化した【窒素】が作物に摂りこまれる。
★水田では、“荒起こし”により土壌を乾燥させてから水を張ると【地力窒素】放出が促進されイネに摂りこまれる。“代かき(しろかき)”により土壌がすりつぶされることでも菌が死滅し【地力窒素】の放出が促進される。

◎「【粘土鉱物】に吸着される微生物」 ★Keyword=【粘土鉱物】【緩衝能】 P178
・岩石を構成していた鉱物が風化により砕け、水に溶け、沈殿し新たな結晶をつくったのが【粘土鉱物】。(粒子の大きさ<0.2μ)
・一般に【粘土鉱物】の表面はマイナス、切り口の縁はプラスに帯電するため、表面に【陽イオン】の「水素」「塩基」、縁は【陰イオン】の「水酸イオン」が吸着する。表面積のほうが多いため、全体ではマイナスを帯び【陽イオン】吸着に優れる。
 【陽イオン交換容量=CEC】
・【粘土鉱物】の表面に吸着した【陽イオン】が別の【陽イオン】と交換し水に溶けることができる。この交換して吸着できる【陽イオン】の総量を【CEC】と呼ぶ。【CEC】が高いと【塩基】の保持力が高く、保肥力に優れていることになる。
★【腐植】も【CEC】が高く、保肥力に優れている。
 菌体の細胞壁の帯電
・プラスとマイナス両面があるが【pH】4~8では、マイナス部分が多く【粘土鉱物】の縁に吸着する。ここに「カルシウム」「鉄」など【陽イオン】があると【陽イオン】を橋渡しに多量の菌体が【粘土鉱物】の表面に吸着する。こうしてできた【菌体】と【粘土鉱物】の凝集が【団粒構造】形成につながる。
・【粘土鉱物】の表面は「水」が吸着されているため、【菌体】にも「水」が確保されることになり、菌も死滅しにくい。
★【粘土鉱物】は、多方面にわたり土壌の【緩衝能】を高める機能をもつ。



◆ ポイントひろい読み BEST  5  ◆

○「【微生物】のエネルギー摂取」 ★Keyword=【嫌気性細菌】 P12
 酸素呼吸によるエネルギー獲得の効率化
・【嫌気性細菌】は、有機物を発酵することでエネルギーを獲得するが、『酸素呼吸』する生物は、酸素を使い有機物を分解しエネルギーを獲得する。『発酵』に比べ、酸素呼吸による分解は、『20倍』も効率的にエネルギーを獲得できる。
・【光合成微生物】の出現は、地球生命にとって画期となる。酸素を放出する【微生物】の出現が、生物の陸地進出を可能にした。
 海洋と陸地で異なる【微生物】の役柄
・海の光合成量は【微生物】が主体となり、全地球の1/3~1/2もの量を占める。
★微生物は海洋では主に【生産者】
・陸の光合成の主体は植物で【微生物】は有機物を分解し無機物への物質循環役。
★微生物は陸地では主に【分解者】
 陸上の植物の生長を支える【微生物】
・土壌中には、共存して植物の成長の一端を担う【微生物】が存在する。

○「【微生物】の基本構造」
 「細菌の基本構造」P18
・細菌:0.5~10μ(ミクロン)=500~1,000nm(ナノメートル=1/10億メートル)
・藍藻<55μ、直径≒10μ
 胞子を形成する細菌
・一部の細菌は胞子をつくる。環境条件が悪化すると防衛的に胞子を形成する(1個の細胞から1個の胞子)
・バチルス菌(納豆菌など)、クリストリジウム菌(破傷風菌など)に限られ、胞子は、100度の熱湯に耐え、乾燥状態で何年も耐えることができる。
 「真核微生物の基本構造」P20 
・原生動物、微小藻類、カビ(菌類)には“核”があり【真核生物】に分けられる。
・土壌中のカビは直径≒3~10μ、長さ:cm単位にも達する。

◎「代謝の早い【微生物】」P22 
・生物の一法則『大きさと代謝活性の反比例』といわれるように【微生物】の代謝活性は高い。
 呼吸活性-1
 哺乳類の心臓と比較すると、カビ(2~10倍)/大腸菌(20~60倍)/アゾトバクター(約600倍)
 呼吸活性-2 (乾物としたときの単位当たりの酸素吸収量:それぞれの指数として比べると微生物の活性の高さがわかる)
 ヒト網膜(31)/ヒト心臓(5)/藍藻(1~10)/カビ(10~50)/酵母(50~100)/大腸菌(100~300)/アゾトバクター(3,000)
 呼吸活性-3
 チョウ(静止時:0.6/飛翔時:100)/マウス(静止時:2.5/疾走時:20)、
 増殖速度
 ブドウ状球菌(26分)/大腸菌(17分)/サッカロミセス:酵母(2時間)/ゾウリムシ(10.5時間)

○「無機物からエネルギーを摂り込む細菌」P29
 2種類の【硝化菌】
・【アンモニア酸化細菌】:[アンモニウム ⇒ 亜硝酸] に変換しエネルギー獲得
・【亜硝酸酸化細菌】:[亜硝酸 ⇒ 硝酸] に変換しエネルギー獲得
★アンモニウムを硝酸に変換できる唯一の細菌
【硫黄酸化細菌】
・【好気的】条件下で、[硫黄、硫化物 ⇒ 硫酸] に変換しエネルギー獲得
★【嫌気的】条件下にあった土壌中の硫化物は、造成や干拓により【好気的】条件になると【硫黄酸化細菌】により硫酸を生成する。このため作物が作れなくなる。
【硫酸還元菌】
・【嫌気的】条件下で、[硫黄、硫酸 ⇒ 硫化水素] に変換しエネルギー獲得

◎「【根圏】の微生物」 ★Keyword=【根圏】 P91
・【根圏】で微生物の多いのは根の表面で、通常4~14%ほどが被覆されている。【根圏】以外の土壌粒子などの表面が被覆されているのは0.02%程度ほどしかなく【根圏】は500倍以上も被覆が高い。
・【根圏】以外の土壌は、重量比でカビ菌糸が細菌の3~4倍であるのに対し、【根圏】では細菌の重量が同等以上になる。
★連作すると【根圏】以外でのカビの密度が高くなり、【根圏】でもカビの菌糸重量のほうが増えることが多い。
・水分の多い【根圏】では【グラム陰性菌】の“桿菌”が多く、【根圏】以外では乾燥に強い【グラム陽性細菌】の“球菌”が多い。



◆ チェックポイント BEST  5  ◆

◎「施肥の種類により変わる【根圏】の【pH】」 ★Keyword=【硝酸態肥料】【アンモニア態肥料】 P101 
 【硝酸態肥料】硝酸カルシウム:Ca(NO3)2を施肥すると
根は、硝酸イオン【NO3-】を吸収して、重炭酸イオン【HCO3-】を放出する。【根圏】の水素イオン濃度が低下し【pH値】が上昇する。
・「コムギ立ち枯れ病」「ジャガイモそうか病」は、硝酸態窒素肥料で激化。
 【アンモニア態肥料】硫安:(NH4)2SO4 を施肥すると
根は、アンモニウムイオン【NH4+】を吸収して、水素イオン【H+】を放出する。【根圏】の水素イオン濃度が上昇し【pH値】が低下する。
・キュウリ、スイカなどの「つる割病」、トマト、ゴボウの「フリザイム病」は、アンモニア態肥料で激化。

○【連作障害】 ★Keyword=【連作障害】 P130
・連作することで障害が発生するため、以前は「忌地(いやぢ)」とも言われた。原因がよくわからない時代には、植物が生成する有害物質を原因と考えられていたが、土壌伝染病が主要な原因であることがわかり【連作障害】と呼ばれるようになる。
・野菜の【連作障害】の多くは『カビ』。同じ作物であれば、残根や残渣で生き残った菌が、次の同種の作物に感染する。このサイクルが繰り返されることで、特定の病原菌が集積されることになる。
★水田では、冠水により嫌気的条件下に『カビ』が死滅するため【連作障害】は起こらない。

◎「土壌消毒の功罪」P147
【土壌消毒】は土壌病害をもたらす微生物とともに、有益な微生物も死滅してしまう。
・マイナス面 ⇒【硝化菌】は死滅しやすく、施肥のアンモニウムが硝酸に変換されないため作物に障害を起こす。
・マイナス面 ⇒消毒後に増殖の速い菌が優先し土壌中の菌の種が単純化するため、不安定な土壌になる。
・プラス面 ⇒ 死滅した菌や有機物から【窒素】放出が促進され作物の生育を促進する。
★繰り返し【土壌消毒】すると、有機物の分解が促進されて土壌中の貯蓄量が減り土壌は硬くなる。

◎【アロフェン】 ★Keyword=【アロフェン】【アルミナ】 P180
・北海道、東北、関東、南九州の火山灰土に含まれる。0.05μの中空構造で「アルミナ:酸化アルミニウム」と「ケイ酸」からなる結晶性の乏しい【粘土鉱物】。
・【アロフェン】全体はマイナスの帯電するため【CEC】が高いが、表面の「アルミニウム」が「リン酸」と結合しやすく、植物や微生物が利用ができなくなる。
・火山灰土の【黒ボク】は多量の「リン酸」を吸着しているが、作物が利用できないため「リン酸」欠乏により生産性が低い。
・【アロフェン】や遊離した【アルミナ】は「リン酸」「有機物」を吸着させるため【微生物】の分解を遅らせ、土壌を酸性化する。
・非火山性の【黒ボク土】には【アロフェン】は含まれないが活性【アルミナ】が多い。

◎【土壌破壊】★Keyword=【土壌破壊】 P195
 有機物の土壌への還元が減少する食糧増産
・アフリカなどの乾燥地はもともと生物生産量は少ないが、食糧増産のため放牧量を増やし木を伐採している。有機物として収穫が増加するが、土壌への還元量は減少する。土壌を凝縮させていた有機物が減少すれば、土壌は【団粒構造】を保持できなくなりばらばらになる。そして“風食”され砂漠化しやすくなる。
・灌漑による作物生産は、塩類が溶け出して地表に集積し、砂漠化が促進されることになる。
・アメリカの穀物生産地帯でも、土壌面の被覆が低下することで“水食”が深刻化している。
『土壌を管理するとは、農業生態系全体を上手に管理することによってのみ可能となるのである』と著者。


bookbookbook   『読み込んだ一冊』  bookbookbook

かれこれ20年も持ち続け、ことあるごとに読む本がある。
何か感動した本、使いやすい本、便利な本、こんな本は使い込むほど馴染んでくる。

今回の『土壌微生物の基礎知識』もそのなかの一冊。
もう何年か前から、背表紙の糊がはがれ、ページがバラバラしてきている。
新しく買い直そうかとも思うが、付箋やメモの書き込みがあるためやはり使い古した本のほうが使いやすい。

ここまで付き合う本となると、そっと優しく扱い、またそっともとの定位置へ戻すことになる。
読んだ当時の印象や、何を調べたのかなど、いろいろな記憶も一緒に畳まれているようでますます手放せなくなる。



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テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

『土の科学』普段思い巡らすこともない土壌の科学を知ると、家庭菜園、庭木の管理も今までとは違ったポイントが見えてくる。基礎がわかるお薦めの良書。

■土の科学■


「水の惑星地球」に対し、「土の惑星地球」と表現する著者。『水』があり、『土』があるからこそ生き物が繁栄する惑星がある。『土』を知り、その働きを知ってもらいたいという動機で本書を書き下ろしたとある。

食物連鎖の中で、ヒトなど動物が摂り込む必須元素の多くが、植物の根を通して『土』に由来していることを改めて認識させられる。「土を食べる動物たち」「呼吸する土」「土の緩衝能」など分かりやすい解説がある。

日本の「酸性土壌」「黒ボクと赤黄色土」などの生い立ち、「窒素」「リン酸」の肥料についても理解しやすい。長年にわたり土壌を研究されてきた著者ならではの解説に接することができる。本書一冊で土壌についての基礎的知識がわかるお薦めの良書。



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【送料無料】土の科学

【送料無料】土の科学
価格:840円(税込、送料別)

久馬一剛(きゅうま・かずたけ)著
2010.07.02. 第一版
PHP サイエンス・ワールド新書 024


★★★★☆ 難易度
★★★★☆ 蘊蓄度
★★★★★ お勧め指数
★★★★★ 保存版
★★★★★ 編集、構成
★★★★★ 総合評価






◆ 感銘・共感・知見の一文 ◆

○「土を食べる動物たち」P28
・アマゾン流域の動物たちが土を食べる。クモザル、ホエザル、などの猿、バクやイノシシなども訪れる場所がある。インディオたちはその場所をよく知っていて狩猟場にしている。
・日本でもサルやシカが、特定の場所で土を食べることが知られている。
 土を食べる理由
・土食(geophagy)は、塩分、リン酸分など不足をきたす元素を摂るためと考えられている。ヒトも土を食べることが知られている。タンザニアで妊婦が土を食べるのも一例、粘土が有毒物質を吸着するため、悪阻(つわり)を防止する説と、鉄、マンガン、銅などの微量元素を補給とする説がある。
★ナトリウムは、植物を食べるだけでは不足をきたすため、塩を求めることになる。

◎「呼吸する土」P52
・1~10億/g も棲息するといわれる微生物。これらの生物が大気中の【O2】を摂り込み呼吸し、炭水化物を酸化分解して【CO2】を排出する。
・地球の陸地全体で試算すると、500億t/年、3.3t/ha/年、330g/㎡/年≒1g/㎡/日の【CO2】を排出している。温度が高い地域では大きく、低い地域では小さい。また、排泄物や遺体から新たに土中へ入る炭素と相殺される。

◎「土の【緩衝能】」 ★Keyword=【緩衝能】【pH値】 P85
・日本の土は、何十年と酸性雨が降り続くなかで明らかに【pH値】が酸性化したという事実はない。粘土表面の塩基性のカルシウム、マグネシウムのイオンにより、酸は中和される。長い時間のうちにはこの中和能力が減少するが、現在の生態系に変動を起すようなものではないという。
・土壌微生物の多様性が、特定種の優先を許容しないことも【緩衝能】を高めている。
★実際にこの微生物の共生関係や拮抗関係など、複雑に入り組む生態は明らかにされていない。
『土は科学的、物理的、生物的に外的条件の変化で簡単に動かされない強靭さをもつ。この【緩衝能】が生態系や生物圏を安定して維持する支えとなっている』と著者。

◎「日本の【黒ボク】と【赤黄色土】」 ★Keyword=【黒ボク】【赤黄色土】【リン酸欠乏】 P110
◆【黒ボク】 :腐食質酸性土壌(関東以北、九州の火山灰由来)
・比較的新しい火山灰が堆積し風化したもの。風化時に遊離したアルミニウムと【腐植】が結合し溶脱しにくい複合体を形成。
・短期間で風化し、水による洗脱された土壌。
★さらにアルミニウムはリン酸と結合し植物が利用できなくなるため、作物は【リン酸欠乏】になりやすい。

◆【赤黄色土】 :鉱質酸性土壌(東海以西)
・沖積層が隆起した段丘と呼ばれる台地の上にあり、万年単位の昔に堆積した洪積層。30万年も前に堆積し土壌化。長期にわたる風化と洗脱により N,K,Ca,Mg,ケイ酸などが洗脱され、酸化鉄、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素などの酸化物鉱物が残った。
この酸化鉄が 褐色⇒ 黄色⇒ 赤色と風化の進行過程を示す指標となる。
★強い酸性化で溶脱したアルミニウムや鉄が【リン酸】と結合するため、作物は【リン酸欠乏】障害を起しやすい。

◎【酸性土壌】 ★Keyword=【酸性土壌】【土壌微生物】 P114
 降雨による酸性化
・雨水は炭酸ガスや硫黄酸化物などを含む弱酸性。ここに含まれる水素イオンは、土壌の粘土や腐植の表面の塩基性陽イオンと置き換わる。この水素イオンの一部が解離して酸性を呈する。
★降雨による洗脱作用で【酸性土壌】となる。
・国内に降る雨は 『pH4.7』程度。人間活動による酸化物のない時代の南極の氷は 『pH5.3』程度。大気中の炭酸ガスを含んだだけで 『pH5.6』となる。
★【酸性雨】の定義はこの値より低いものとする根拠がここにある。
 施肥による酸性化
・植物が、カリウム【K+】やアンモニウム【NH4+】など陽イオンを吸収する際、根から酸を出す水素イオン【H+】と置換する。硝酸【NO3-】やリン酸【H2PO4-】など陰イオンを吸収する際には、水酸【OH-】と置換するが総量で陽イオンの吸収が多いので土中は酸化していく。
・アンモニア態の窒素【NH4+】も、好気的条件下で【土壌微生物】の働きで酸化し硝酸態【NO3-】になる。
・森林の落葉や落枝も分解過程で有機酸を発生し、雨水に溶け込み酸性化を促進する。
 酸性化による問題点
・【pH≒3】:強酸性に耐性ある植物以外、ほとんどの植物は生育できない
・【pH<5】:多くの植物にとって有害なアルミニウムが溶けだしてくる
・【pH>7】:苦土石灰などで酸性を中和する際、pH=7以上になると、植物に必要な微量養分(鉄やマンガンなどの陽イオン)の溶解度が下がり欠乏する。



◆ ポイントひろい読み BEST 5 ◆

○「セレン欠乏症・セレン過剰症」P38
・食草に含まれるセレンの含有量で発症する。アメリカでは、南西部の大草原地帯に「アルカリ病」と呼ばれるセレン過剰症があり、太平洋岸、大西洋岸付近に「白筋症」と呼ばれる家畜のセレン欠乏症がある。
・セレン欠乏地域は雨が多く森林が優越し土のpHは酸性、過剰症地域は少雨の草原地帯で局地的にアルカリ性の傾向がある。
★セレンは、マイナスイオンとしてアルカリ土壌に解けやすく、植物に吸収されやすいため、植物食の動物へ移行する量に反映する。
・黒龍江省の「克山(Keshan)病」は、原因不明の心筋梗塞が多発した風土病。原因は主食の穀類のセレン含有量が低いことによる欠乏症であることが分かった。

◎【団粒構造】 ★Keyword=【団粒構造】 P48
・ミミズの糞が集合したような物とたとえている。砂、粘土など土の粒子が腸を通り有機物と混ざり、さらに細菌の分泌する多糖類や放線菌やカビの菌糸、植物の細根などが絡んでいる。粒子間や有機物間に無数の間隙ができるため、そこに水分が保持される。そして、水が抜けると空気が入り込む。
・こうしてできた【団粒構造】は、植物の根が必要とする“水”“酸素(空気)”を保持し排水性と保水性の相反する特性が共存した構造となる。
★「土つくり」は農作や園芸の際よく言われるが、有機物を施すことで土の中の生物の餌となり【団粒構造】を促進する効果がある。土の中の生物は、ごく小さく、人目に触れることもないためその働きも知られにくい。
★1~10億/g もの微生物が棲息するといわれる。

◎【腐植】 ★Keyword=【有機炭素】 P54
・生物遺体、排泄物など土中に入った有機物の一部は、土に固有な有機物になる。高分子の複雑な酸で、土中の無機イオンや鉱石と結合して土中に蓄積する。
・腐植が促進すると土は黒くなり【団粒構造】が発達する。植物に好適な土壌で、農作物の主産地に多く見られる。
・地球の陸地全体で【有機炭素】を推定すると、1.5~2兆億(地表より1mにて)。これは、陸上植物に固定された炭素総量の3倍以上、大気中炭素総量の2倍以上になるという。また、炭酸カルシウムとして大量に蓄積されている。これを含めると世界の土中に3兆もの炭素が蓄積されているという。

◎【窒素固定】 ★Keyword=【窒素固定】 P150
・大気中に78%も存在する窒素だが、植物は【アンモニア態:NH4+】【硝酸態:NO3-】でなくては摂りこめない。
・安定した【窒素分子:N2】の結合は強く、原子に切り離すには大きなエネルギーが必要。自然界では雷の放電により【窒素化合物:NOX】を生成し、ここから硝酸ができる。
≪★雷の多い年は“豊作”と言われる所以。電光を“稲妻”と呼ぶ所以もここにあるらしい≫
【窒素固定】する微生物
【根粒菌:Root nodule bacteria】(土壌中にいる真正細菌)リゾビウム(Rhizobium)/ブラディリゾビウム(Bradyrhizobium)/アゾリゾビウム(Azorhizobium)の3属
 :マメ科植物と共生し【窒素固定】
【アゾトバクター:Azotobacter】(好気性真正細菌)
 :単独で【窒素固定】
【クロストリディウム:Clostridium】(嫌気性のグラム陽性桿菌)
 :土中など嫌気性下で単独で【窒素固定】
【シアノバクテリア:Cyanobacteria】(藍色細菌とも呼ばれる真正細菌)
 :冠水された水田の中やイネの根際で【窒素固定】
【フランキア菌:Frankia】(放線菌/グラム陽性の真正細菌)
 :ハンノキ・ヤシャブシ・ヤマモモ、グミ、モクマオウなどと共生し【窒素固定】
【藍藻】(藍藻はシアノバクテリアとも呼ばれる真正細菌)
 :ソテツと共生し【窒素固定】

◎【リン酸】P168
・【リン酸】の資源としての制約は、窒素などに比べ物質循環がきわめて遅いこと。植物の遷移に伴い表土に蓄積されるが、百年、千年、何万…もの時を要している。カリウム、鉄、アルミニウムと結合し、水に溶解しにくいため、安定して蓄積しているが、表土保全が失われると同時に【リン酸】も失われてしまう。
・生物の遺骸として海底に堆積したリンは、億とも思われる年月を経て地殻変動により【リン鉱石】として資源になる。とてつもない時間を要する循環である。



◆ チェックポイント ◆

◎「水田」 ★Keyword=【モンスーンアジア】【好気性微生物・嫌気性微生物】 P90
 水田面積
・昭和40年頃の水田面積>300万ha(≒国土の9%)⇒ 現在の水田面積≒200万ha
・一人当たり年間消費量:130kg(100年前) ⇒ 60kg(現在)
★稲作技術による単位あたりの収穫量は、2倍以上増加したことも考慮する必要がある。

 生産地
・【モンスーンアジア】のコメ生産量と栽培面積:世界生産の90%ほど。そして、この地帯の人口は 34億人/65億人(世界の53%)。
・【モンスーンアジア】の特徴は、高温の雨期に雨量が多く、1000ミリ/年以上の地域。大河と広い洪積平野、そして河口のデルタ地帯があり、広大な低地帯が広がる。
・【モンスーンアジア】での陸地に占める低地面積:1/6(全世界陸地で見ると低地面積<1/20)。世界の低地にある農地の面積の2/3ほどが、モンスーンアジアに集中的に局在している。

 水田の特徴
・土と空気の接触がなくなるため、土中生物の多くは、呼吸ができなくなる。⇒ 好気性の微生物が嫌気性の微生物に入替る。土の還元化が起こる。酸化鉄【Fe】は2価の【Fe+】となり溶脱し、土は灰色を呈する。
乾期:pH5^5.5 ⇒ 雨期(水を張ると):pH6.5^7.0の中性に近くなる。

 水田の利点
・【pH値】が上がると【リン酸】が溶脱し、作物への摂り込みが増える。
★裏作のムギは、【リン酸】を施す必要があるが、表作のイネは、施肥しなくてもよく収穫できる。
・嫌気的条件下のため有機物が蓄積しやすく、土中の窒素含有量が増える。
・水田で【窒素固定】をするのは、土中の【クロストリディウム】など嫌気性下で活動する【窒素固定菌】と、水中やイネの株元にいる藍藻細菌【シアノバクテリア】。
・【忌地(いやぢ)】障害がない(陸稲では障害を起す)。乾期には好気性生物が、冠水期には嫌気性生物が生育し、両期間通して適応できないため連作障害を起す病原性生物を抑制する。
・畑地と違い表土流出を防ぎ、土壌保全を維持できる。
★水田は、【酸性土壌】【リン酸欠乏】の2つの課題を解決し、連作障害を防ぐ非常に優れたシステム。



earth/soil/clay  『 都会の土 』  earth/soil/clay


都会の“緑”に比べ、都会の“土”となるとなかなか話題になりにくい。舗装面が多く、建築物以外の地面も砂利敷、防草シートなど施され土の面積が極端に狭まっている。

道端でハコベ、ナズナ、イヌノフグリなど見覚えある草に出会うと「春だなぁー」と感じるが、市街地では街路樹の植えマスの片隅に残された“土”は貴重な生育地。その上、1gの中に何億もの微生物が棲む環境にある土とかなり違っている。

「土の中に棲息する微生物の共生関係や拮抗関係など、複雑に入り組む生態は明らかにされていない」とあるように、見えない世界のことは理解されにくい。樹皮で孵化したセミの幼虫は、どうやって地中にたどり着くのか?枝先からダイビングする勇気ある?幼虫もいるという。しかし、着地点が舗装面だと干乾びてしまう。どのようにして地面に辿り着くのが正道?なのかよくわからない。

知らざる世界や見えない世界のほうが多いこということは、棲息場所にしている生物の淘汰圧になっていることにも気が付かない。まだまだ知りえない生物の世界が多いなかで、生物多様性という言葉だけ独り歩きしている。



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テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

『山の自然学』山の自然の見方が変わる蘊蓄に富む貴重な一冊。山歩きの楽しみが倍増するお薦めのガイドブック。

■山の自然学■

『まえがき』より
北アルプスの白馬岳で【コマクサ】を見たとします。そのとき、「どうしてここにあるのだろう?」と考えると、『山の自然学』がはじまります。「砂礫地であることが大切なよう」「ではなぜそこが砂礫地に?」と次々に疑問が浮かんできます。本書はこんなふうに疑問に応える形で話が展開。
『山の自然学』の特色は、自然を地形・地質から動植物・昆虫まで、全部ひっくるめて、あるがままに把握しようという点にある。

【蛇紋岩植物】【残雪】【縞枯れ現象】【構造土】など、地質と生物の関係をとてもわかりやすく理解できる。山へ出かける前に、予備知識を得、さらに戻って再度確かめる。今では、高原や山をより楽しむための必携の書となっている。何気なく見過ごしてしまっているポイントが見えてくると、楽しみは倍加する。難しい学問として解説していないところが、とても好感をもって親しめる。日本の北から南まで、主だった山々が載っている。読み進むうちに、また行きたいところが増えてくる。

四季ある日本の山々が、それぞれとても魅力的に見えてくる。山と自然、地質と生物、少しわかると面白く、さらに興味がわき、自分の目で確かめながらの山歩きにつながる。山の自然の見方、捉え方、楽しみ方をガイドしてくれる蘊蓄に富む貴重な一冊。

『あとがき』より
「必要なのは、好奇心と自然の不思議さに感動する心だけである。不思議なものを不思議と思う素直な心で、自然を良く観察しながら登れば、自然の仕組が見えてきて、さらに新鮮で豊かな楽しみを味わうことができる。そして、自然の仕組についての理解がすすむことは、自然保護の大切さへの理解が深まっていくことにつながるだろう」


★詳細はこちら↓
山の自然学



小泉武栄(こいずみ・たけえい)著
1998.01.20. 第一刷
岩波新書(新赤版)541


★★★☆☆ 難易度
★★★★★ 蘊蓄度
★★★★★ お勧め指数
★★★★★ 保存版
★★★★☆ 編集、構成
★★★★★ 総合評価
 

◆《感銘・共感・知見の一文》◆

○「【残雪】は温帯高山にしかない」 P60
日本の高山にはよく残雪があるか、世界的にみると珍しい光景。中緯度にあり、風が強く、多雪である山地に限られている。ヨーロッパアルプスに残雪がないわけではないがごく稀である。
熱帯高山では、気温の日変化はあるが、季節変化に乏しく、夜間に雪が降っても昼間解け残雪はできない。高緯度地域でも、積雪が少ないこと、夏の白夜が斜面の向きにかかわらず日が当たることで、初夏に残雪があっても夏には消滅する。

◎「地質と植物分布」
◆【蛇紋岩植物】 ★キーワード=【かんらん岩】【蛇紋岩】【蛇紋岩植物】 P48
【かんらん岩】【蛇紋岩】の仲間で、 強いアルカリ性の土壌をつくりやすい。(Mgが多く、Caが少ない)
【ウスユキソウ】【ヒメコザクラ】【カトウハコベ】【ナンブイヌナズナ】など特異な植物が分布する。
【夕張岳】【アポイ岳】【至仏山】【谷川岳】【白馬岳】【北岳】などにも分布。分布地は【蛇紋岩地】【かんらん岩地】に限られるという共通性があり、【蛇紋岩植物】と呼ぶ。
★【ウスユキソウ】:ヨーロッパには【エーデルワイス】1種しかないのに対して、日本には12種もあり、こちらが本場。
★【ウスユキソウ】の大半は【蛇紋岩地域】に分布し、山ごと固有種に分化している。例外は【ヒメウスユキソウ】で木曽駒ケ岳の【花崗岩地域】に生育するが、理由は解明されていない。

◆【石灰岩植物】 P143
石灰岩地域では、Caが多すぎる結果、普通の植物は生育できない。
「岩石の種類が異なると風化の仕方が異なり、それによって生ずる斜面堆積物や地形の違いが植物の違いをもたらす。これによってはじめて、納得のいく説明が可能になったのではないかと思う」と著者。

◆「地質が決める植物群落」 P138
・白馬岳の高山帯では、【コマクサ】【タカネスミレ】の群落があれば ⇒ 【流紋岩石地域】
・【オヤマノエンドウ】【トウヤクリンドウ】【ムカゴトラノオ】【タカネシオガマ】【イワスゲ】のお花畑⇒ 【砂岩・頁岩地域】
・鈴ヶ岳の山頂部や北斜面では、【イワウメ】【クロマメノキ】【コメバツガザクラ】【ガンコウラン】などの【風衝矮低木群落】があれば ⇒ 【花崗斑岩】の分布と一致する。
★斜面や気候条件は同じでも、地質により植物群落や植比率に違いが現れる。

◆【縞枯れ現象】 ★キーワード=【縞枯れ現象】【岩塊斜面】 P119
亜高山帯の針葉樹の一部が帯状に枯れ、白く縞を生じる。時間の経過とともに帯は上昇していく。
その原因について、“土地条件”を考慮していないことを不満とする著者の説がある。針葉樹林の林床が、【岩塊斜面】という共通性があり、この条件でない場所で【縞枯れ現象】は起きていない。斜面下の樹木が枯れることで、日光、風が入り土壌が乾燥し、樹木は枯れ始める。そして影響は次々と上へと波及する。しかし、林床には幼樹があり、再び成長していく。【縞枯れ現象】の移動速さは、平均1.7m/年程度。
★【岩塊斜面】には、針葉樹林が成立、同じ山地の普通の土壌では【ブナ林】が成立している。

◎「氾濫、洪水、土石流などの森林破壊が後継樹存続のキッカケとなる樹種」
【ケショウヤナギ】P166
【ケショウヤナギ】は、洪水がないと【ハルニレ】【サワグルミ】【ドロノキ】からなる森林へ移行。さらに遷移が進むと【シラビソ】【ウラジロモミ】に変わっていく。
【ケショウヤナギ】は隔離分布する特徴があり、オホーツク海北沿岸を本拠に、十勝、日高地方の上流と上高地に分布。低温と時々氾濫する礫質の広い河川がないと分布しない。
★堤防などで梓川の氾濫を防ぐと、【ケショウヤナギ】【ハルニレ】などからなる森林が滅びでしまう。

【シオジ】【サワグルミ】 ★キーワード=【渓畔林】 P168
奥多摩【三頭山】の秋川源流にある山。氾濫や土石流による森林破壊が、森林の更新をしている例。
沢筋の林は【渓畔林】と呼ばれ、【シオジ】【サワグルミ】など成長の早い陽樹から構成されるが、年月とともに他の樹種が成長し、林床が暗くなり後継樹が育たない。ここで、土石流などで沢筋の木の大半が流されることで、他の木に先駆け発芽する【シオジ】【サワグルミ】が後継樹を残すことができる。
★【渓畔林】の植物にとって【土石流】は、存続のキッカケ、チャンスであり、敵ではない。

■《基本用語》■

【垂直分布帯】P44
日本アルプスを例にとると
・【常緑広葉樹林帯】:海抜600mくらいまで【カシ】【シイ】など。
・【落葉広葉樹林帯】:次に、1600mくらいまでが【ブナ】【ミズナラ】を代表。【山地帯】【ブナ帯】とも呼ぶ。
・【針葉樹林帯】:その上が、【シラビソ】【オオシラビソ】【コメツガ】などので【亜高山帯】と呼ぶ。
・【森林限界】 :その【亜高山帯】の上限。
・【高山帯】:【森林限界】より上で【ハイマツ】が優先するため【ハイマツ帯】とも呼ぶ。
★【垂直分布帯】は、高緯度ほど低下するが、日本の【森林限界】は、本来の高度よりだいぶ低い。
日本アルプスの【森林限界】が、2500^2600mに対し、同緯度の黄河源流地域では3750^4000m、ロッキー山脈では3700m、と1000mも高い。

【カール】【U字谷】【ルントヘッカー】【モレーン】P151
・【カール】
山岳氷河が谷頭を浸食してできた馬蹄形の窪み。【薬師岳】のカール群、【木曽駒ケ岳】の千畳敷カール、【穂高岳】の涸沢カールなど。
・【U字谷】
カールから氷河が溢れると、下方の谷を浸食しながら下っていく。氷河が融けると【U字谷】と呼ばれる底が平らで、両側が切り立った谷が現れる。チロル地方に発達したものがあり、【穂高岳】の横尾谷【木曽駒ケ岳】東面の黒川の谷が典型的。
・【ルントヘッカー】
氷河による侵食にもかかわらず、大きく残った硬い岩の部分。【白馬岳】の葱平(ねぶかびら)カールの赤い大岩が代表的。
・【モレーン】
氷河とともに運ばれ、融けたところで堆積物として残された丘。【槍ヶ岳】の大槍モレーン、【南アルプス】藪沢モレーンが代表的。いずれも、日本では規模が小さい。


◆《ポイントひろい読み BEST 5》◆
ポイントとなる山のなかから5山を選びました。

◎【礼文島】 ★キーワード=【レリック(残存)】【ツンドラ植物群】 P2
高山植物の宝庫で海岸より生育。【レブンアツモリソウ】【レブンコザクラ】【レブンウスユキソウ】など固有種も多い。【ミヤマオダマキ】【チシマフウロ】【エゾタカネツメクサ】【イワベンケイ】【シコタンソウ】【チングルマ】【チョウノスケソウ】など、日本アルプスの高山帯で見慣れた植物もあり、海抜200mとは思えない。
『なぜ、この島にこれほど高山植物があるのか?なぜ、海抜0mから高山植物が展開するのか?』
★日本最北だからでは理由にならない。もっと北のサハリン、カムチャッカには森林がある。
ロシアでも高地か北極海沿岸まで行かなければこのような植物は見られない。緯度が近い【大雪山】では、海抜1600mを超えないと見られない。
★【礼文島】の高山植物は、高山帯や北極海沿岸の植物群の“飛び地”になっている。
著者は、氷河時代の植物群がそのまま生き残ったものと考えてる。⇒このような現象を【レリック(残存)】と呼ぶ。2万年前の最終氷河時には、海面が100mも低く、ロシア沿岸、サハリン、北海道と地続きで、北方から【ツンドラ植物群】が移動してきた。

・【礼文島】は、最も早く離島化が起ったため、氷河時代の【ツンドラ植物群】がよく保存され、海岸から高山植物が展開する特異な島となったと考えられる。
・【利尻島】も似た状況で、海抜400mには広大な【ハイマツ低木林】がある。これも離島化が早かったためであろう。
・【焼尻島】は、離島化が遅れ、本島より植物が侵入したため、高山植物は全滅し、【イチイ】と北海道本島で見られる野草しかない。
・【東ヌプカウシヌプリ】:離島に限らず、氷河時代の動植物が生き延びているところはあるが、生態系全体が残されている例は珍しい。

◎【大雪山】 ★キーワード=【風衝草原】【風衝矮低木群落】【雪田植物群落】【ソリフラクション】 P15 
1500^1600m付近に【森林限界】がある。日本アルプスより1000m低いため、高山帯の領域が広く、山頂部がなだらかなことから、わが国最大の高山帯となる。冬場は、日本海からの強風で、吹きさらしと吹きだまりを生じ、多様性に富む植物群落をもたらす。
【風衝草原】⇒強風地の植物群落は、【チョウノスケソウ】【ムカゴトラノオ】【エゾオヤマノエンソウ】など
【風衝矮低木群落】⇒10cm程度の低い木からなる【イワウメ】【チシマツガザクラ】【ミネズオウ】【イワヒゲ】など
【雪田植物群落】⇒風下側の残雪周りは、【エゾコザクラ】【エゾノツガザクラ】【アオノツガザクラ】など
【火山荒原の植物群落】⇒火山礫、火山砂など移動しやすい地表には【コマクサ】【タカネスミレ】【ホソバウルップソウ】【ウスユキトウイレン】など
砂礫が安定したところには、【コメバツガザクラ】【ミネズオウ】の群落がみられる。

★植生と風食の循環
表土の流動【ソリフラクション】により火山砂礫が移動⇒ふるい分けにより礫が集積し安定⇒礫地を覆い【コメバツガザクラ】【ミネズオウ】が育成⇒植被が大きくなると風食により剥ぎ取られる⇒そこで再び【ソリフラクション】による砂礫の移動がはじまる。
★【永久凍土】
大雪山では、山頂部や稜線部で強風で雪が吹き払われ、寒気が直に土壌を凍結させる。調査では20mの厚さにもなる。凍土が地下水の浸透を妨げるので、地下水位が上昇し、湿潤地を好む【ヤナギ】が混在する。大雪山の高山帯は、北極圏のツンドラとよく似ていて、凍結と融解で生じる【構造土】が発達。

◎【白神山地】 ★キーワード=【第三紀周北極植物群】【大陸氷河】【地滑り地形】 P33
【ブナ】はかって“橅”と書き、役に立たない木の代名詞。このことが幸いし、戦前はどこにもブナ林があったが、敗戦でサハリンから針葉樹が輸入されなくなり、【ブナ】も製紙に利用される。全土で“ブナ退治”といわれたほど伐採された。
日本のほか、ヨーロッパとアメリカ東部の3地域に分布。もともとは一つの植物群。【第三紀周北極植物群】で、第三期に北極周辺に生育していた。日本以外のブナ林は、【大陸氷河】の影響で、植物相が単純化し貧弱なものとなった。大陸氷河が発達しなかった日本では、【第三紀周北極植物群】は原形を保ち、東北地方では【モクレン】【トチノキ】など原始的植物が多く含まれる。森そのものが“生き残り”といえる存在で、東北【ブナ林】の価値である。

★【白神山地】【真昼山地】など広い面積を有する【ブナ林】に【地滑り地形】という共通項がある。
【第三紀層】は、かって海底に堆積した地層のため、多雪地であることも重なり、地滑りが起りやすい。この【地滑り地形】に特徴的な植物が繁茂する。崖の部分は不安定で地下水が浸み出て水分が多い。
地滑り地から下方は、【ジュウモンジシダ】【オシダ】などシダ類、崖や下の緩斜面は【サワグルミ】【ミズキ】【トチ】【ケヤキ】が繁茂。

○【富士山】 ★キーワード=【古富士火山】【新富士火山】【スコリア(火山砂礫)】 P104
富士火山の歴史は、【古富士火山】で約8万年前、【新富士火山】の活動は5,000^6,000年前から1,000前まで、火山の歴史としては新しい火山。【新富士火山】の活動は、比較的穏やかで、溶岩と【スコリア(火山砂礫)】を交互に噴出したため、3,776mの高さを形成。まだ1000年しか経過していないことと、地層に水が浸透しやすいため、浸食は進んでいない。植物の分布、動物相も未熟で、【ハイマツ】はなく【ライチョウ】もいない。・逆に他の山で見られないものに【ツガ】【ヒノキ】【モミ】【ハリモミ】を主体とする【青木ヶ原樹海】がある。本来【ブナ】【ミズナラ】が生育するのに、溶岩土壌で貧栄養のため【針葉樹林】がようやく成立している。
・五合目にいたるスバルラインを登ると【シラビソ】【オオシラビソ】の【亜高山帯】の針葉樹に次いで、【ハイマツ】がないため低木化した【カラマツ】ゾーンになる。日本で、この【カラマツ】ゾーンは富士山にしかない。
・【森林限界】付近に、中腹を一周する【お中道(ちゅうどう)】がある。現在は【大沢崩】のため一周できないが、かっては行者の修行道。

★【森林限界】は、南東側(1300m)、以外は2400mほど。南東側は1707年(宝永4年)の宝永山の影響で、今なお荒原が広がる。
【スコリア原】は、水分が乏しく、高温になるため【オンダデ】【コタヌキラン】【フジハタザオ】【ムラサキモメンヅル】【イワオウギ】【ミヤマオトコヨモギ】【イタドリ】などに限られる。

◎【南アルプス】 ★キーワード=【四万十層群】 P179
我が国屈指の美しさを誇る【南アルプス】の【お花畑】。ここには2つのタイプの【お花畑】がある。
稜線付近の丈の低い乾性のお花畑【風衝草原】、と森林限界以下の風下の斜面のやや湿性の丈の高いお花畑【高茎草原】。
【風衝草原】には、【オヤマノエンドウ】【ミヤマキンバイ】【ヨツバシオガマ】【トウヤクリンドウ】【チシマギキョウ】と【ヒゲハリスゲ】【イワスゲ】や【ミヤマハナゴケ】【ムシゴケ】など地被類が優先。
【高茎草原】には、【コバイケイソウ】【イブキトラノオ】【ミヤマキンポウゲ】【シナノキンバイ】【ハクサンイチゲ】【クルマユリ】【クロユリ】【ウサギギク】など大きく美しい植物が多い。
・【北岳】は、高山植物の名所で、【キタダケソウ】は北岳特産、【ミヤマハナショウブ】は日本固有種、【シコタンソウ】など崖地の植物群落も発達。
【お花畑】がわが国屈指の理由は地質。一部花崗岩の山を除き、【南アルプス】は【四万十層群】の堆積岩と変成岩より成り立つため。表土の安定と通気性及び保水性がよく、高山植物には理想的土壌。【北アルプス】に比べ、土壌条件がいいことが、植生密度にあらわれる。

★【残雪】の残る時期も微妙で、森林を成立させない程度に遅くまで残り、【高茎草原】の生育を阻害しない程度で消えるというバランス下にある。
【残雪】が残りにくいことは、【アオノツガザクラ】【チングルマ】【ショウジョウスゲ】などの【雪田植物群】、【イワイチョウ】【サクラソウ類】などの【湿性草原】はほとんどないことになる。
★【太平洋プレート】が【ユーラシアプレート】に潜り込む際生じた【付加体】が、【南アルプス】や【北岳】を構成する。

◆《ワンポイントひろい読み BEST 7》◆
気になるワンポイントのある7山を選びました。

○【至仏山】P50
尾瀬ケ原の西に位置し、1億7,000万年前の古い【蛇紋岩】【かんらん岩】からなる。この山の【蛇紋岩】は、風化すると粘土をつくりやすいため、湿原が発達しやすい。
山頂北の高天ヶ原は植物の宝庫で、【オゼソウ】【ホソバヒナウスユキソウ】などの【蛇紋岩植物】をはじめ【イブキジャコウソウ】【タカネトウウチソウ】【アオノツガザクラ】などが分布。
山ノ鼻にかけては、【蛇紋岩】のゴロゴロする急斜面、【ハイマツ群落】が斜面を覆い、【森林限界】は1650mまで低下している。(本来この緯度では、2400m前後、700^800mも低い)

○【浅間山】P112
1783年【天明の大噴火】で、鬼押し出しの溶岩噴出。成層圏へ達する噴煙は【小氷期】の寒冷化の一因ともいわれる。
北及び東側の斜面は裸地と化したが200年後の現在、東側で【カラマツ】【アカマツ】【ミズナラ】の林ができている。北側の1360m以上では【クロマメノキ】【ガンコウラン】【ミネズオウ】【コメススキ】など高山植物がまばらに生育する程度。
鬼押し出しの溶岩流は、植被を遅らせたが、【ガンコウラン】【ミネズオウ】などの高山植物と、これ覆うように【アカマツ】【シラカンバ】などが侵入しつつあり、回復が早まってきている。

○【八ヶ岳】 ★キーワード=【縞枯れ現象】 P116
長さ20kmに及ぶ山並、最高峰の【赤岳】は2899m、八ヶ岳はすべてが火山、1万年ほど前に起きた【横岳】の活動が最後。
【高山植物】に固有種が多く【横岳】に集中【ウルップソウ】【チシマアマナ】【ツクモグサ】【ヤツガタケキンポウゲ】など。
冬の降雪量が少ないため、【雪田植物群落】【湿性草原】を欠くかわりに、【ヤツガタケトウヒ】【ヒメマツハダ】【ヒメバラモミ】など八ヶ岳でしか見られない【トウヒ属】が生き残る。北八峰が岳では、【縞枯れ現象】が見られる。

○【白山】P198
高山植物が豊富で、【ハクサンイチゲ】【ハクサンシャクナゲ】【ハクサンコザクラ】など白山がつく植物が30種ほどあり、【お花畑】の見事なこともわが国有数。我が国の高山帯をもつ山の西限で、【ハイマツ】【イワギキョウ】【ゴゼンタチバナ】【ハクサンフウロ】などの西の分布限界がこの山。
もう一つの見どころは、【構造土】。山頂部中心に広く分布する。地表面の砂礫が凍結と融解の繰り返しによりできる地表の模様で、亀甲状、縞状、舌状、土饅頭状のものなどがある。
白山では、残雪跡地にできるうろこ状の【植被階状土】と強風地にできる【ソリフラクションローブ】の2タイプがある。

○【伊吹山】P204
“伊吹”の名がつく植物が多い⇒【イブキトラノオ】【イブキジャコウソウ】【イブキシモツケ】【イブキボウフウ】きりがないほど。【カイズカイブキ】も伊吹山に多い【イブキビャクシン】の園芸種。
高等植物1200種以上生育しているといわれ、藤原岳とともに植物の宝庫。
江戸時代から薬草研究の場となったことが“伊吹”のつく植物が多い原因。山頂付近には亜高山性の植物が多い⇒【オタカラコウ】【ハクサンフウロ】【イブキフウロ】【イブキトラノイオ】などと、セリ科の植物も多い⇒【イブキボウフウ】【イブキゼリ】【オオハナウド】など。露出した石灰岩の割れ目には、石灰岩植物がみられる⇒【イチョウシダ】【ヒメフウロ】など。

◎【石鎚山】P210
四国山脈の最高峰で、広大なブナ林を擁する。
【亜高山針葉樹林帯】の南限であり西限でもある。海抜1600^1900mの高度に分布する針葉樹林はここから南あるいは西にはない。九州の高山や屋久島は、高度帯が欠如し、山の性格が大きく違う。
【日本海型のブナ林】:太平洋側ではブナの比率が低く、他の樹種が混生している特徴があるが、ここでは比率が高くまた大木が多い。雪が少なく林床が乾燥することが【大平洋型のブナ林】で、後継樹がうまく育っていない理由の一つ。
★氷期に寒冷化、乾燥化した時、【ブナ】をはじめ南下し避難した植物が【石鎚山】の豊かな植物相をつくり上げた。

○【屋久島】P221
【宮之浦岳】豪快な岩場、岩峰をつくる。
山をつくる花崗岩は、1500万年ほど前【フィリピン海プレート】が【ユーラシアプレート】の下へ沈み込みを始めた際に生じたマグマが地下で冷え、盛り上がってきたもの。
中腹に屋久杉の森がある。標高からはブナ林にあたるが南限は大隅半島であるため、針葉樹の林となる⇒【ヤクスギ】【モミ】【ツガ】
★ブナ林が欠如。亜高山帯の針葉樹林も欠如しているため、ヤクスギが森林限界をつくる。

◆《チェックポイント BEST 3》◆

○「【湿原】の形成」P57
多接地帯であることが必要。雪解け水が少しずつ供給され【ミズゴケ】など湿性植物が生育し湿原ができる。湿原では植物が分解せずに堆積し泥炭ができる。泥炭は“酸性が強く”生育できる植物が限られ、湿原が継続しやすくなる。
 【尾瀬ケ原】の場合
・以前の解説書には、「湖が時間の経過とともに浅くなり、植物が生え湿原へ移行する」と説明していたが、これは正しくないと著者。湿原になる前、【尾瀬ケ原】は蛇行して川が流れる【沖積低地】。8000年ほど前、雪が増え水はけが悪い環境下で泥炭が堆積しはじめる。北方系の【ツルコケモモ】【ヤチヤナギ】【モウセンゴケ】などが継続して生育。水はけのよい川沿いには【シラカンバ】【ダケカンバ】【ミズナラ】が帯状に生育【拠水林】。

 【戦場ヶ原】の乾燥化
近年、乾燥化と【ズミ】の侵入が問題化。【ズミ】は蒸散による湿原の乾燥化の一因。樹高も5^6mに達し、湿原が見えにくくなるとともに、良質な【高層湿原】は【戦場ヶ原】全体の半分程度。

◎【構造土】 ★キーワード=【構造土】 P200
【構造土】:周氷河地形の一つ。地表の砂礫が凍結と融解の繰り返しでふるい分けられできた地面の模様。安山岩質の火山に発達しやすく、白山、大雪山、御岳山など。

◆【亀甲土】
砂礫がふるい分けられ、直径1^2mの亀甲状になる。1年のある時期干上がる湖の底で水分が多いと、凍結と融解が促進され砂礫がふるい分けられると考えられる。
◆【条線土】
火山灰の多い斜面で火山礫と泥がふるい分けられ、10^20cm間隔の縦縞ができる。流紋岩は細かく風化して、【条線土】をつくりやすく、そこに【コマクサ】【タカネスミレ】の生育する。著者の調査では、表面の1^2cmは移動するが、下の層はほとんど動かないため、下の層まで根を張れば固定できる。
また【ウルップソウ】【オヤマソバ】は地下茎を強く張ることで適応している。
◆【アースハンモック】
【芝塚】とも呼ばれ、スゲ類などで覆われた土饅頭状になる、30センチほどの高さの高まりが多数できる。冬に裸地が先に凍結し、植物の下の凍結していない土壌を押し上げるために盛り上がる。火山灰が多い土壌に生じやすい。
◆【階段状構造土】または【階段土】
花崗岩質の高山に生じやすい。ふるい分けにより生じた階段が発達する。

◎「九州の山々」219
◆火山の集中している地域
【桜島大噴火】1914年(大正3年)、噴出した溶岩は大隅半島と桜島を地続きにした。
・【浅間山】1783年(天明の大噴火)の10倍(20億m3)の溶岩で記録が残る噴火では最大級。
・【タンボラ火山】1815年、噴出した溶岩は【桜島大噴火】の75倍。
【姶良火山】2万2000年前、噴出した溶岩は史上最大といわれる【タンボラ山】の3倍以上。シラス台地をつくり、噴火の結果内部が陥没して大カルデラ(鹿児島湾)をつくる。
【阿蘇火山】約8万年前、さらに【姶良火山】を上回る噴火を起こし、火砕流は九州の2/3を覆ったといわれる。30万年前から巨大噴火を4回ほど繰り返してきたが、この噴火で巨大カルデラができたとされる。
【鬼界カルデラ】6300年前、屋久島北方、硫黄島付近にできたカルデラ。本体は海底で中央火口丘の【硫黄島】【竹島】が海上にある。この火山灰は風化し赤くなることから【アカホヤ火山灰】と呼ばれ、九州で厚く堆積したため、縄文文化は一度滅びたとさえいわれる。

◆亜高山帯の針葉樹林帯がない。
垂直分布
【照葉樹林帯】700以下、【アカガシ】【ウラジロガシ】など。★人間活動で急速に減少、神社、寺境内にわずかに残る。
【中間温帯林】700^1000m、【モミ】【ツガ】など。
【冷温帯林】1000m以上、【ブナ】【ミズナラ】【イタヤカエデ】など。☆大隅半島の高隈山がブナの南限
化石では2万2000前に針葉樹林帯は存在していたことが分かっている。いつから不在になったのかがよく分かっていない。
可能性が高いのは縄文時代前期の温暖期。現在より平均気温が2℃ほど高いため、垂直分布も400m高いと推定される。九州本土に海抜1800m以上の山はないため、ブナ帯の上限に達していない。縄文前期の温暖期に針葉樹林はブナ林により排除されたのであろう。こうすると、【石鎚山】は海抜1982mで針葉樹林が残ったことも説明できる。



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テーマ : 新書・文庫レビュー
ジャンル : 本・雑誌

高山植物の分布、生態と地形、地質の『つながり』が見えてくる。『日本の山と高山植物』解説が懇切丁寧で大変わかりやすい。

■日本の山と高山植物■

地形、地質、風、雪、植物など要素の『つながり』を捉えることで、山岳や地形全体を理解しやすく解説している。
読み進むうちに、高山植物の分布、生態と地形、地質の関連性など相互の『つながり』が見えてくる。そして、日本の自然特性を浮き上がらせる。氷河時代からいろいろ読み取り、地質からそこに生息する植物を読み取る。

解説が懇切丁寧で、まず地質の説明があり、次にそこに生育する植物と 順を追った説明は大変わかりやすい。これだけの多岐にわたる内容を 一般の読者にも解りやすく 整理してまとめられたことに感激ひとしおです。

地質の知識の浅い私でも読みやすく書かれ 好感をもって読み進められる。

★詳細はこちら↓
日本の山と高山植物



小泉武栄(こいずみ・たけえい)著
2009.09.15.初版第1刷
平凡社新書485

★★★★☆ 難易度
★★★★☆ 蘊蓄度
★★★★★ お勧め指数
★★★★☆ 保存版
★★★★★ 編集、構成
★★★★★ 総合評価

◆《感銘・共感・知見の一文》◆

○「高山植物の起源」P52
日本の高山植物は、種子植物、シダ植物合わせ574種。(豊国秀夫が起源により6分類した表有り)日本固有種は1/3、北極周辺の寒冷地域がサハリン、千島を経由し定着。
最終氷期には、平均気温は現在比8度低下、垂直分布は1500m低下。寒冷地から植物が南下したのはこの時期。2万年前、大陸氷河ができ、海面が現在比130m低下(サハリンと北海道が陸続き)。

◎「日本は地質の博物館」P80
世界的にみても、こんな複雑な地質は日本以外にない。ヨーロッパアルプスは、北部が石灰岩、中部が結晶片岩、南部がドロマイト(白雲岩)と石灰岩、西部が花崗岩に分けられる。
北アルプス程度の支脈がほぼ同一地質に対し、日本は数10メートルで地質が変化する。

◎「伊豆半島の衝突」P176
日本列島の山脈の隆起要因は、数百年前の間に強まった大陸からの圧力と本州弧への伊豆半島の衝突。
東西からの圧力が、南アルプス、西日本の山脈の隆起をもたらしたと考えられる。

◎「土石流と洪水がつくる植物群落」P225
豪雨の多い日本では、土石流や洪水により、渓流沿いの森林が破壊されるのはごく普通の現象。植物の中には、これを更新の手段とするものがあらわれてくる。
上高地の天然記念物:【ケショウヤナギ】
幼樹は、梓川の氾濫で流路が変わり、堆積した砂礫質に育つ。しかし、近年堤防や床締めなどで、氾濫が抑えられている。このため遠からずケショウヤナギは滅びてしまう。

◆《ポイントひろい読み BEST 5》◆

○「アルプス比較」P23
【ヨーロッパアルプス】⇒ 全長1000km、高さ4000m級が多数。
【日本アルプス】   ⇒ 北アルプス・南アルプス:全長90km、中央アルプス:50km、高さ3000m級は十数座。
緯度の差も10度、距離にして1000kmも南に位置する。そのため垂直分布は1000m上昇する。ヨーロッパアルプスに氷河があるのもこのため。

◎「緯度と垂直分布」P36
大雪山の森林限界は1600m付近、本州中部に比べ1000mに低下。垂直分布は、1m/km、1km北上するごと1m下がる計算。

◎「【ハイマツ】と積雪」P39 
雪の表面から出ている枝葉は、削り取られる。または強制的に乾燥させられ赤く変色し枯れる。雪のつかない稜線沿いでの生育は困難。
★ハイマツの樹高は、積雪深にほぼ一致する。

◎「超塩基性岩」 ★キーワード=【超塩基性岩】 P63
蛇紋岩、石灰岩はケイ酸の含有が少なく、ケイ酸分の多い酸性岩や中性岩、あるいは塩基性岩に対し超塩基性岩という。蛇紋岩の分布は全国30が所知られ、高山では、夕張岳、アポイ岳、尾瀬ケ原の至仏山、谷川岳、白馬岳、八方尾根など。
石灰岩地の高地では、白馬槍ヶ岳、南アルプスの北岳、光岳など。

◎「蛇紋岩と母石のかんらん岩」 ★キーワード=【蛇紋岩植生】 P64
植物に有害なマグネシウムを多く含み、土壌が薄く、極端に貧栄養という特徴がある。石灰岩は風化しにくくごく薄い土壌しかできない。カルシウム過多で、マグネシウム欠乏。いずれも、環境条件が劣悪のため、競争力のない植物でも、生育できれば生き延びることができる。
★一度この地で生育すると、出ることができなくなり、個々の植物は分布域が分断され、限定され少数となる。
これは新しい種へ分化しやすくなる。(蛇紋岩に固有種が多い。【ウスユキソウ】など)
★珍しい植物が多い地質として知られている。【蛇紋岩植生】

◆《チェックポイント BEST 5》◆
ここは少し上級者編、ひろい読み編が気に入ったら次はこちらで、チョット深読みしてはいかがでしょうか。

◎「高山植物と【ハイマツ】」P40
強風地、残雪周辺でハイマツが生育できないため、他の高山植物が生育。
【ヒゲハリスゲ】【オヤマノエンドウ】【トウヤクリンドウ】などからなる【風衝草原】(稜線沿いの強風地)。
【ガンコウラン】【イワウメ】など低木からなる【風衝矮低木群落】(やや風が弱い場所、【ハイマツ】周辺)(礫質地)。
【コマクサ】【タカネスミレ】【ウルップソウ】などからなる【高山荒原植物群落】(不安定な砂礫地、植被率は低い)。
★高山植物群落は、本来【ハイマツ】より標高の高い場所に出現する群落であるが、ハイマツが生育できない場所に出現。『強風、多雪がなければ全域がハイマツに覆われ、高山植物群落はなくなってしまうに違いない。』

◎「地質と植物分布」P93
白馬岳北の鉢が岳を例にして解説、圧巻で、懇切丁寧、解りやすい。地質の違いでこんなに植生が変わるのかと驚かされる。世界的にもほとんどありえない現象(図5・7は必見)
【流紋岩地】(細かい砂礫に覆われる、植被率0.2%)
 【タカネスミレ】【コマクサ】このほか稀に【クロマメノキ】【チシマギキョウ】【イワツメクサ】など。
【花崗斑岩地】(がさがさした感じの岩石、植被率30%)
 【ミヤマキンバイ】【クロマメノキ】【ガンコウラン】【チシマギキョウ】など、風衝矮低木群落。
【蛇紋岩地】(細かい土、砂礫、礫、植被率1~10%)
 【ウメハタザオ】【ミヤマウイキョウ】【タカネスミレ】【コバノツメクサ】など。
【砂岩、頁岩】(細かい砂礫、土、礫が混ざり表土をつくる、植被率70%)
 【オヤマノエンドウ】【ムカゴトラノオ】【タカネマツムシソウ】【チシマギキョウ】など、風衝草原。
★『山の自然の全体像は 見過ごされていた』と指摘する著者。

○「日本アルプス:北と南の地質」P130
【南アルプス】
鳳凰三山、甲斐駒ケ岳は花崗岩、あとは四万十層群と呼ばれる中生代から第三紀の堆積岩類。
【北アルプス】
基盤はユーラシア大陸の飛騨変成岩類と美濃帯の堆積岩で、地下深くにとどまる。
優勢なのは火成岩類、剣岳、立山、鹿島槍ヶ岳は花崗岩、
白馬岳、薬師岳は流紋岩、溶結凝灰岩、槍穂高は穂高安山岩、、
乗鞍岳、焼岳、などは安山岩からなる新しい火山、
黒部五郎岳付近は手取層群と呼ばれる中生代の堆積岩
白馬岳周辺、ところどころに石灰岩、蛇紋岩
☆北のほうがはるかに複雑、込み入っている。
★地質条件から、南のほうがはるかに“お花畑”の発達が良い。

◎「新第三紀層、第四紀層」 ★キーワード=【フォッサマグナ】 P151
【新第三紀層】2400万年前から200万年前に堆積。
【第四紀層】200万年前から現在堆積。
この二つで国土の34%。
【フォッサマグナ】と呼ばれる地域も第三紀には海底で、厚い第三紀層が堆積。その後褶曲、隆起し筑摩山地となり、これを基盤に美ヶ原、霧ケ峰、八ヶ岳など多数の火山が噴出。
★堆積物は、第三紀には泥が優勢、第四紀に礫質になる。
(第四紀の地殻変動で山が隆起し、それが浸食にあったため。)

◎「縞枯れの原因」 ★キーワード=【縞枯れ】 P222
針葉樹林の林床が、岩塊斜面という共通性がある。ここで樹木は岩塊を包むように根をはり巡らす、そこに猛烈な台風が襲来すると、高く成長した木が揺れ動き、根が切れる。
これが原因で、数年以内に立ち枯れする。小泉教授はこれが“縞枯れ”をスタートさせるきっかけと考えている。


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Author:Dr.kusaichi
日頃より、身近な科学に興味があり、新書などいろいろ読み漁り、また読み耽っています。
そんな中から、選りすぐりのお薦め書籍をご紹介します。

植物の本、昆虫、小動物、菌類からウィルスまでいろいろ登場予定。
科学の本 身近で分かりやすく、肩の凝らない本が中心。
最近話題の本も登場、その他 私の勝手にいろいろ出てきそうです。
気軽に楽しんでいただけると幸いです。

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樹に咲く花(合弁花・単子葉・裸子植物)改訂第3版


◆【野に咲く花】 
山渓ハンディ図鑑①


野に咲く花


◆【山に咲く花】 
山渓ハンディ図鑑②


山に咲く花4版


◆【高山に咲く花】 
山渓ハンディ図鑑⑧


高山に咲く花


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