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『毒と薬の世界史』読みやすくまとめられた事典的な一冊。メソポタミアから正倉院、毒と薬にまつわる出来事の数々。引き込まれる記事が多くお薦めです。

■毒と薬の世界史■


人類史における『毒』と『薬』の歴史が、この一冊にコンパクトにまとめられている。メソポタミア、エジプトから正倉院に奉納されたリストに始まり、ソクラテスやクレオパトラの死と『毒』の逸話まで話題も広い。アルカロイドあり本草学あり、また麻酔や消毒の医学の話まで網羅している。題名は『毒と薬の世界史』とあるが、『毒と薬の人類史』の感が強い。索引があればそれこそ事典的な内容である。

これだけ広範囲に『毒』と『薬』をまとめるとなると資料も膨大になる。巻末に記載されている「参考文献」リストの数はなんと200冊を超える。

そして最終章は、人工合成化学物質が載る。その量は膨大でアメリカ化学会刊行の【ケミカル・アブストラクツ】は毎週新たな2冊が追加され続くという。途方もない量の化学物質が合成され続く今日、ここには公害や薬害を起こした化学物質も多く登場する。自然界に存在しなかった膨大な合成物質が生態系に入り込んでいると考えると、なんともいえない空恐ろしさを感じる。
新書スタイルで、これほどの“力作”を手にできると感激させられる一冊。お薦めです!



『毒と薬の世界史』
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価格:840円(税込、送料別)

船山信次(ふなやま・しんじ)著
2008.11.25.発行
中公新書 1974


★★★☆☆ 難易度
★★★★☆ 蘊蓄度
★★★★★ お勧め指数
★★★★★ 保存版
★★★★★ 編集、構成
★★★★★ 総合評価





◆ 感銘・共感・知見の一文 ◆

○「地球の年齢を1年のカレンダーに換算すると」  ★Keyword=【宇宙カレンダー】 P5
・地球年齢46億年を1年に換算したり、宇宙年齢137億年を1年換算したりして、この途方もないほどの時間を実感できるように工夫した表現は、カール・セーガンの【宇宙カレンダー(コズミックカレンダー)】以来いろいろあるが、改めて地球の年齢に対し人類の生きている時間がほんの僅かでしかないと感じさせられる。
・最初の生物誕生:3月20日
・カンブリア紀の始まり:11月19日
・裸子植物の出現〈1億年前):12月22日
・恐竜絶滅(6,500万年前):12月25日
・農耕の始まり〈1万年前):12月31日23時58分50秒
・紀元0年:12月31日23時59分46秒
・産業革命:12月31日23時59分58秒
・明治維新:12月31日23時59分59秒
★紀元0年が年も終わりの14秒前、マラソン距離に換算するとこれまた僅か1.8cm。1万年前に始まったとされる農耕は70秒前でしかない!この換算も“たったこれだけ感” がよくわかる表現。それにしても“たったこれだけ”!
★46億年/365日×24時間×60分×60秒≒146年/秒(1秒が146年に相当)
8,752年/分⇒ 525,114年/時⇒ 12,602,740年/日

○「毒をもつ鳥【鴆(ちん)】」 ★Keyword=【鴆(ちん)】【ピトフィー:Pitohui】 P74
・毒をもつ動物は下等動物に多く、鳥などの脊椎動物にはいないとされていたが、1992年、毒鳥の存在が確認された。ニューギニアに棲む【ピトフィー:Pitohui】属の3種、【hooded pitohui】【veriable pitohui】【rusty pitohui】。【hooded pitohui】は現地名【rubbish bird=屑鳥】と呼ばれ、普通の方法で料理したのでは食べられない。
・【矢毒ガエル】の持つアルカロイド【バトラコトキシン】の副成分【ホモバトラコトキシン】と一致することが確認された。一羽の皮に5~20μg、羽根に2~3μg含まれ、世界で初の毒鳥発見となる。
★【本草綱目】記載の毒鳥【鴆(ちん)】も伝説ではなく、実在していたのではないかと思われる。
★【矢毒ガエル】の【ナトリウムチャンネル】は自身の毒に感受性がないため無害であるが、【鴆(ちん)】が自身を毒から守るシステムや“毒”生成の由来については未解明とある。

○【アルカロイド】  ★Keyword=【アルカロイド】 P125 
・「al kaly」はアラビア語、「-oid」はギリシャ語に由来し、アルカリ(塩基)様のものという意味。【アルカロイド】と呼ばれる有機化合物は、窒素を含んだ有機化合物で、アミノ酸・ペプチド・タンパク質・核酸などを除く有機化合物の総称。
・最初に単離されたのは【モルヒネ】(1805年)、19世紀に他の重要な【アルカロイド】が単離された歴史がある。
【ニコチン】【コカイン】【テトロドトキシン】【ソラニン】【アコニチン】などは知っていても、【ビタミンB1】【ヒスタミン】【イノシン酸】【カフェイン】も含まれるとなると、「エッ!」と感じる。



◆ ポイントひろい読み BEST 3 ◆

○「記録に残る古代の『薬』『毒』」  ★Keyword=【種々薬帳:しゅじゅやくちょう】 P4
・メソポタミアの粘土板(≒B.C.2000年)に植物生薬(>250種)、動物生薬(>180種)、鉱物生薬(>120種)、エジプトで発見されたパピルス(≒B.C.1553年)に『毒』と『薬』の記録があり、中国でも【神農本草経】(≒B.C.200年)に医薬品の解説があるという。日本でも、正倉院に奉納された【種々薬帳】(756年)に、生薬や鉱物が60種ほどが記載されている。
★『粘土・パピルス・紙などを手に入れた人類が『毒』『薬』について競うように記録しているが、これらの記録媒体は『毒』『薬』を記録したいがための発明だったかのよう』と著者。

○「歴史に残る『毒』事件」P11~
・ソクラテスの処刑は『ドクニンジン』。体に『毒』が回っていく様子をプラトンが残している。
・クレオパトラの自害は『エジプトコブラ』に乳房を咬ませた。(本当かどうか疑わしが、著者もこの話が最も美しいと評している)
・秦の始皇帝が不老不死の『薬』とした『丹薬』。水銀と硫黄化合物(硫化第二水銀:HgS)のことで、丹砂(辰砂)にあたる。丹薬は変化してももとのHgSに戻ることが不老不死の思想背景。
★皮肉にも、歴代皇帝20世のうち6人はこの中毒により死を早めてしまった。
・奈良の大仏開眼は752年。全身を金で覆うため、金を水銀に溶かし塗り、熱を加え水銀を蒸発させた。金(437㎏)水銀(2.5トン)752~757年に施されている。
 ≪作業にあたった職人に止まらず、周囲に“水銀汚染公害”をもたらしたのではないだろうか。平城京遷都の直接の原因をこの水銀汚染とする説がある≫

○【アヘン戦争】  ★Keyword=【アヘン戦争】 P107
・イギリスが中国との貿易で支払いに使ったのが、メキシコ産出の「銀」。「茶」「絹織物」「陶磁器」を大量輸入したため、中国に大量の「銀」が入る。この「銀」を取り戻すための策略がインド産の「アヘン」輸出。そして、疲弊していく中国国内を憂い、林則徐が「アヘン」を没収、イギリスがこの報復として始めたのが【アヘン戦争】(1840~42)。
★1999年、香港がイギリスから中国へ返還されたが【アヘン戦争】敗北で割譲されたのが事の始まり。【アヘン戦争】の後始末は、ほんの最近完結したことになる。



◆ チェックポイント BEST 3 ◆

○【本草学】  ★Keyword=【本草綱目:ほんぞうこうもく】 P87
・【本草学】:特に江戸時代に発達した『薬』の学問。中国より伝来の天然産の薬となるものの研究は、日本では『薬』に限らず天然に産する動植物、鉱物に広がった。
・1607年、徳川家康へ奉納された【本草綱目】が日本の本草学へ多大な影響を及ぼす。貝原益軒の【大和本草:やまとほんぞう】(1708年)もその一つ。
・【本草綱目】には、動植物、鉱物以外に、人尿、ふけ、人血、木乃伊(みいら)の効用もある。
★我国が「木乃伊」を輸入し服用したのは1680年、1716年ころの大流行時期。
・1638年、三代将軍家光により『御薬園』が開かれ、その後、養生所が開設される。ここは現在『小石川植物園』になっている。

○「消毒法の歴史」P110、P134
◆ 1847年、ゼンメルワイス(Ignaz Philipp Semmelweis;1818~65)の発表した『消毒法』。
塩素水・さらし粉による消毒で、産褥熱(さんじょくねつ)による産婦の死亡率を劇的に改善したが、この説を認めることは医師側の過失を認めることでもあり、当時は評価されなかった。
◆ 1867年、リスター(Joseph Lister;1827~1912)の報告した『消毒法』。
外科手術に際し、「フェノール水」で、手術室、手術器具、包帯、患部皮膚などを消毒することで治療成果が改善することを発表し、外科手術による死亡率が激減した。
★この消毒法も、一般に広く認められるには時間がかかったが、医学の歴史では画期的な出来事。

◎【ケミカル・アブストラクツ】  ★Keyword=【ケミカル・アブストラクツ】 P153
・アメリカの科学雑誌【ケミカル・アブストラクツ:Chemical Abstracts】を検索することで、化合物の新規性を確認できる。
・ここに記載されている生物など天然由来の化合物と人工の化合物は、約2,000万種にも及ぶ。世界中の論文の抄録と化合物名、分子式が載る膨大な資料で、年々増える資料数も凄まじく、現在コンピュータにより検索されている。
◆塩素を含む有機化合物
・塩素を含む化合物は天然に存在するのは稀で、人工合成されたものが多い。一つの理由として、大量の【水酸化ナトリウム】を海水中の「塩」の分解で得るため、結果的に大量の【塩素】も得られることになる。この【塩素】が合成有機化合物のへの用途に積極的に導入され、ポリ塩化ビニル、PCBなどが合成された。そして、有用性と残留性、毒性など様々な問題が起越すことになる。



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右クリックで、すぐ検索画面を呼び出せ、あらゆるものを難なく調べることができる。実に便利。一日に何度となく手軽に利用する。専門的なサイトからブログ、“つぶやき”までアトランダムに並んでいるので、気の向くまま“チョット”寄り道も楽しい。

だが何か物足りなさを感じる…。
全てばらばらのパーツのような存在で、一つの事柄について複数検索すると、余計に分かりにくくなってしまうことも起こる。知りたい事項についてある程度の基礎がないと、大局はつかみ難い。パーツはパーツであり、断片の一つ…?

「毒と薬の世界史」には、古今東西の逸話、事件などが紹介されているが、一人の著者の眼を通して解説されているため、背景に何か安心感のようなものがある。当然辻褄もあっているし、全体のバランスに対するそれぞれの章や記事の割り振りにも著者の思想を感じることができる。

「web検索」はお手軽なのだが、こればかりでは“断片”を寄せ集めたコレクション。そこに隙間があることに気が付くと“ハット”させられる。ジグゾーパズルのように“ピタリ”とははめ込めない。



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『カラー図説 毒草の誘惑』植物と人間の悠久の歴史探訪。“アルカロイド”を通し生物の歴史を垣間見ると、そこに興味ある戦術と“いとなみ”が見えてくる。

カラー図説 毒草の誘惑■


“毒”をもつ植物に魅せられ、なぜ“毒”をもつのか?を追い求め世界中を探検する著者。ミノア文明に登場する「ケシ」を求めギリシャ・クレタ島へ、インカ時代にもたらされた「コカ」を求めペルーへ、正倉院に献納された「冶葛(やかつ)」を求めタイの奥地へ…。ひたすら好奇心を追求する著者の姿がある。

植物と人間の長い歴史。文明史あり、人類史あり読み物としても面白い。著者は薬学などの専門家ではない。そのため、エッセイストと称する著者ならではの現地探検とともに毒をもつ植物の魅力が浮かび上がる。

イラストも美しく魅力的。『毒草の誘惑』という書名の誘惑に魅かれ出版当時に読んだ1冊。
その後も気になるたびに手に取る魅力ある一冊。お薦めです。



★詳細はこちら↓

【送料無料】カラ-図説毒草の誘惑

【送料無料】カラ-図説毒草の誘惑
価格:1,260円(税込、送料別)

植松黎(うえまつ・れい)著
2001.06.20 第一刷
講談社+α文庫 19-1




★★★☆☆ 難易度
★★★★☆ 蘊蓄度
★★★★★ お勧め指数
★★★★★ 保存版
★★★★★ 編集、構成
★★★★★ 総合評価






◆ 感銘・共感・知見の一文 ◆

◎【ケシ:Papaver somniferum】(ケシ科)【アヘン】【モルヒネ】【ヘロイン】 P18 
・地中海東岸から小アジア原産。2枚の萼片が割れると、なかから4枚の花弁をもつ美しい花がひろがる。
・「ケシ坊主」と呼ばれる未熟なサク果に傷をつけ、滴る汁から生アヘンを採取し、灰と一緒に煮だして生成されたのが【アヘン】。
・1805年、鎮静作用のある成分が抽出され【モルヒネ】が誕生する。(ギリシャ神話の眠りの神モルフェスに由来)【モルヒネ】を生成するのは【ケシ】以外になく、人工合成もできていない。この他に40種も含まれる化合物は薬品として必要不可欠な存在。過去に麻薬として使われた【モルヒネ】は現在医療に欠かせない。400万人もの患者に処方されているという。神秘的で美しい花を咲かせる【ケシ】は古くから利用されてきた。

【アヘン】の歴史
・古代ギリシャでは【アヘン】を煮出し気体を吸引する方法で喫煙ではない。ミノア文明の「ケシの女神像」の冠には「ケシ坊主」が飾られ、そこには【アヘン】を採取した傷が標されている。「ケシの女神」が原型と思われる豊穣の女神「デーメテール」は片手にムギ、もう一方に「ケシ坊主」をもつ。薬用・祭祀(さいし)で用いられたらしい。
・コロンブスが南米で手に入れたタバコは、【アヘン】とともに清朝へ伝わり喫煙されるようになったらしい。古代より苦痛をとりのぞく薬草として利用されてきたが、その後麻薬として使われ「アヘン戦争」へ至る歴史がある。さらに【ヘロイン】へと麻薬としての歴史が続く。この作用は眠気を誘うため【ダウン系】と呼ばれる。

◎「矢毒として使われた植物毒」P236
◆【Chondodendron tomentosum】(ツヅラフジ科コンドデンドロン属)
(ツボクラリン:竹筒クラーレの主原料)【竹筒クラーレ】(弛緩毒)
南米ペルー、ブラジル地方原産のつる性低木。
◆【Strychnos toxifera】(マチン科ストリキノス属)
(トキシフェリン:ひょうたんクラーレの主原料)【瓢箪(ひょうたん)クラーレ】(弛緩毒)
オリノコ河流域、ギアナに分布する。
・クラーレはアマゾン流域のインディオが“吹き矢”に塗って狩猟をしていた植物由来の矢毒で、毒の容器がそのまま名前になっている。浅い傷口でも作用は強烈で、その成分、作り方は長い間秘密にされていたため不明であった。成分が判明したのは1930年代になってからで、主要成分は【コンドデンドロン属】【ストリキノス属】の2種のつる性植物。
・運動神経が麻痺するため筋肉が弛緩し、呼吸ができずに窒息死するが、分子量が大きいため脳関門を通過できない。このため脳と直結している中枢神経には作用しないので、意識はしっかりしたまま、目も見え耳も聞こえる。『これがこの毒の残酷なところで、意識のあるまま死の恐怖にさらされる』と著者。
★この矢毒の優れた特徴は、消化器からは吸収されないため、射止めた獲物を食べても人には無害なこと。

◆【Strophanthus gratus】(キョウチクトウ科)【ストロファンチン】(強心毒)
熱帯アフリカ原産のつる性低木。
・キョウチクトウ科の仲間で都内でもよく見かけるキョウチクトウも心臓毒をもち注意の必要な植物。果実の写真があるが、同じキョウチクトウ科のテイカカヅラの果実に似ている。
・ピグミー族やマクシイ族に伝承されていたが、20世紀末に、最後のクラーレ作りの名人の死とともに、製法も葬られてしまったらしい。



◆ ポイントひろい読み BEST 5 ◆

○【トリカブト:Aconitum spp.】(キンポウゲ科)【アコニチン】【メサコニチン】
・毒は全草に含まれるが根の成分が特に強い。湿潤な傾斜地で良く見つけることのできる山野草。日本には30種ほど生育するなかで【エゾトリカブト】が毒性が強いといわれる。(種により毒性に差がある)
・世界各地でその毒性は知られ、中世には暗殺に用いられた歴史があるが、現在では科学的検出により血液から毒の特定ができる。
・烏帽子の形をした濃紺色の花は独特の魅力があり、園芸品種が花屋の店先で売られている。

○【キョウチクトウ:Nerium oleander】(キョウチクトウ科)【オレアンドリン】 P46
・「夾竹桃」竹のような葉、桃のような花の意。
・大気汚染、塩害に強く痩せ地でも育つことから、高速道路など公共施設の生垣、公園などで夏の間咲いている花期の長い植物。
・【オレアンドリン】は、強心配糖体で、燃やすと煙にも毒性がある。
・枝が真直ぐに延びるため、箸にしたり、バーべキューの串にし利用すると中毒事故を起こす。

○【キンポウゲ:Ranunculus japonica】(キンポウゲ科)【プロトアネモニン】 P83
・キンポウゲ科の花びらは、光沢のあることから欧米では“バターカップ”と呼ばれる。
・葉や茎の切り口に触るとかぶれるのも【プロトアネモニン】が原因で、乾燥すると被害はないという。
・キンポウゲ科は大きな科で、この書にも【トリカブト】【フクジュソウ】【クリスマスローズ】があり、有毒成分を含む種が多い。

○【チョウセンアサガオ:Datura spp】(ナス科)【アトロピン】【スコポラミン】 P128
・幻覚作用・麻酔作用があるため、【華岡青洲】が世界初(1804年)の全身麻酔をしたことでよく知られる。
・【アトロピン】【スコポラミン】を全草に含み、幻覚作用、麻酔作用がある。
・アメリカでは“マッドアップル(気違いリンゴ)”“ソーンアップル(刺ありリンゴ)”と呼ばれている。
≪有毒のナス科植物は日本でも“気違いなすび”の呼び方があり似ているが“リンゴ”と呼ぶと、つい口にする人がいそうで気になる≫
・ナス科の植物も有毒成分をもつものが多く、この書にも【タバコ】【ハシリドコロ】【ヒヨス】が載っている。

○【ヨウシュヤマゴボウ:Phytolacca americana】(ヤマゴボウ科)【硝酸カリウム】【サポニン類】 P146  
・アメリカ原産の外来種で、一夏の内に人の背丈以上に伸び紅紫の実をつける。一見きれいに見えるが、色が服に移ると厄介なことになる。
・“ヤマゴボウ”の名がついているため、キク科モリアザミと間違え根を漬け物にして中毒事故を起こすこともある植物。
・実が綺麗なため、子供が“ままごと”にしたり、口にして事故を起こすこともあり注意を要する。根と実に有毒成分が多い。アメリカでも子供が犠牲になる事故が多く、食べると【サポニン】の界面活性作用で消化組織の細胞が破壊される。
≪【サポニン】の界面活性作用を利用し石鹸として使われた植物に、エゴノキ、ムクロジなどがある≫



◆ チェックポイント BEST 5  ◆

◎【コカノキ:Erythroxylum spp】(コカノキ科)【コカイン】 P165
・アンデスの聖なる木として利用されるコカ。
・高山病に効くとされ、クスコのホテルでは各テーブルにポットとコカの葉が置かれ、フリーでサービスされてたのを思い出す。(※“コカ茶”には麻薬作用はない)
・コカの葉と“リフタ”という灰を少々一緒に摂ることで効果を発揮するという。この“リフタ”には種類があり、クスコではカカオからのリフタが人気とある。
★このレベルでは麻薬中毒などになることはない。しかし“コカ=麻薬”と認識しているアメリカ、日本などへ持込むことはできない。
・1884年【コカイン】が抽出され局所麻酔に利用されたが、今では合成され【プロカイン】として副作用の少ない麻酔薬が使われる。現在【コカイン】の生成は、麻薬を目的にする以外利用されない。興奮作用があるため【アップ系】と呼ばれる。

○【マオウ:Ephedra spp.】(マオウ科)【エフェドリン】 P196
・温帯の乾燥地に分布(日本には自生しない)。葉をもたない原始的な常緑低木、雌雄別株。
《ラサ近郊の巡礼路で赤い実をつけた自生種をいくつも見たことがある》。
・中国東北部原産の【マオウ:麻黄】を原料とし生成される【エフェドリン】は喘息治療の特効薬だが、覚せい剤としても知られている。
・1885年、このアルカロイド成分を抽出し【エフェドリン】と命名したのは長井長義(ながいながよし)博士、【マオウ】の解説には必ずというほど登場する。
・1994年、マラドーナがワールドカップの代表から外されたのは、興奮剤の【エフェドリン】が検出されたためで【マオウ】の存在が際立った年。
・【エフェドリン】を還元した【メタンフェタミン】は【アドレナリン】と構造が似ているため、興奮作用がある。その作用は、戦時中に特攻隊員の士気を高めるためにも利用され、終戦後残っていたものが【ヒロポン】として出回った歴史がある。

◎【ゲルセリウム・エレガンス:Gelsemium elegans】(マチン科)【ゲルセミシン】 P210
・【ゲルセリウム属】は3種あり、その一つ“G.センぺルヴィレンス”は、つる性の園芸植物【カロライナジャスミン (Gelsemium sempervirens)】名で国内でも良く見かける。 【ゲルセリウム・エレガンス】だけは、中国、東南アジアに分布。つる性植物でカロライナジャスミンに似た黄色の花の写真がある。【ゲルセミシン】の毒性は経口でも血液からでも作用し【LD50(半数致死量)】は0.05mg/kgというほど強烈な猛毒。
≪タイ奥地までこの植物を求め探索する著者の姿がある。植物界キッテの猛毒植物、しかも幻に近い。この書一番の読みどころでもある≫
・1996年、正倉院に献納されていた薬物中の【冶葛(やかつ)】が、【ゲルセミシン】であることが同定された。756年の献納時に32斤(1斤≒600g)あったが、856年には2斤11両2分になった記録が残る。1200年以上も前、だれが?何の目的で?【ゲルセリウム・エレガンス】は正倉院にも“謎”を残した“幻”の植物。

○【トウワタ:Asclepias curassavica】(ガガイモ科)【アスクレピアディン】(強心配糖体)P244 
・奄美大島に野生化しているトウワタ、名の由来は果実に唐綿をつくるため。
・この多年草の魅力は【カバマダラ】の食草であること。幼虫世代に【トウワタ】を食草とし、成虫世代には花の蜜を吸うように【トウワタ】とは切っても切れない関係にある。毒をもつ植物を食草にできたことで、食料の独占と体内に取り込んだ毒による天敵からも身を守れるという特権を手に入れたようにも思える。

☆☆☆ 【トウワタ】を食草にするチョウの仲間を調べてみると ☆☆☆
 有名な渡り蝶の【オオカバマダラ】(Danaus plexippus)もトウワタが食草。
北アメリカからメキシコへ、南北3500kmもの距離の渡りを行うことで話題になる。南下は1世代で、北上は3世代~4世代にかけて移動する。
 関東地方でも見ることのできる【アサギマダラ】(Parantica sita)は幼虫世代にガガイモ科、成虫世代にヒヨドリバナ属フジバカマの花蜜という2種の異なるアルカロイドをもつ植物を摂りこんでいる。
【アサギネット】では翅にマーキングをし各地の調査をネットで結んでいるが、日本から台湾へ移動していることが確認されている。

○【タバコ:Nicotiana tabacum】(ナス科)【ニコチン】 P254
・南米、中南米原産のナス科植物。
・農作物として危険な植物で、雨後にタバコの露からニコチンが滲みだし、採り入れ作業中に皮膚につくと中毒を起こすという。
・JTのパッケージに表示されるニコチン含有量は、煙になってからの含有量で、煙の成分表示。喫煙前のタバコには、10~20mg/本のニコチンが含まれるが、ほとんどが燃焼し、煙の成分に残るのは 1/100以下になるという。
★致死量は50~60mgと言われ、喫煙前の葉巻煙草3本分に相当する。幼児の誤飲などの事故時には煙の成分ではなく、こちらの数値で判断しなくてはならない。



alkaloidalkaloid  アルカロイド  alkaloidalkaloid

植物は、草食動物により好きなように食べられてばかりでは、生存が危ぶまれる。そこで刺をつけたり、不快な匂いを出したり、乳液を分泌しかぶれを起こさせたり…その戦術も千差万別。

山野草が苦味をもつのも、やすやすと食べられないための戦術のひとつだが、ヒトはこれを心地よい香辛料と捉えることもしばしばで、植物にとっては“想定外”の事態。ワサビ、辛子菜、トウガラシ…などいろいろ思い浮かんでくる。エゴノキやムクロジのサポニンなどは、界面活性作用を利用し石鹸代わりにされてきた。

これが“アルカロイド”となると生命にかかわる“毒”になる。しかし、この“アルカロイド”意外なところで、ヒトや生物と“うまく”関わってきた歴史がある。

・ミノア文明の「女神像:ケシ坊主」
・オリノコ河流域、ギアナの理想的な「矢毒:クラーレ」
・アンデスで利用される「聖なる木:コカノキ」
・正倉院に献納された「冶葛(やかつ):ゲルセミシン」
・カバマダラの「食草:トウワタ」

それぞれにヒトや生物と独特の歴史がある。植物と人間の悠久の歴史探訪。“アルカロイド”を通し生物の歴史を垣間見ると、そこに興味ある戦術があり、“いとなみ”までもが見えてくる。




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『毒の科学』 食物に含まれる【毒】、身近な小動物などの【毒】について幅広く解説。イラスト図解が多くわかりやすい。サンゴ礁海域での食物連鎖による蓄積も解説。

■毒の科学■


ヒトを含めた生物に何らかの作用を及ぼす化合物を【生活活性物質】【生理活性物質】と称し、ヒトに役立つ作用をする場合【薬】、害になる作用をする場合【毒】とされる。同じ化合物が【薬】にも【毒】にもなる。ヒトの都合に合わせた判断基準である。

【毒】を考えることは同時に【薬】を考えることでもある。【毒】の生理活性作用を正しく理解し生命の尊さ不思議さを知ってもらいたい旨『はじめに』に記されている。

【トキシコン・ファルマコン】は、ギリシャ語で「弓の毒」矢毒のこと。【トキシン:毒】【ファーマシー:薬学/薬局】の語源であり、【毒】と【薬】はここでもつながりがある。(P34)

薬効が認められる化合物は、薬効の現れる“最小有効量”と中毒を起こす手前の“最大有効量”そして、中毒量の先に“最小致死量”がある。投薬量は有効量の間で設定され、有効量と致死量が離れていれば安全性も高くなるが、副作用などの毒性も考慮しなくてはならない。

【毒】について幅広く基本を解説。イラスト図解が多くわかりやすい構成。必要最低限の化学式もわかりやすく解説。有機化合物の【エタノール】【アセトアルデヒド】と【メタノール】【ホルムアルデヒド】の違いなど丁寧な解説がある。

身近な毒を中心に、貝毒、サンゴ礁海域での食物連鎖による【毒】の起源など新しい知識も盛り込んだお薦めの書。


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価格:1,365円(税込、送料別)

船山信次(ふなやま・しんじ)著
2003.06.12. 初版
株式会社 ナツメ社



★★★☆☆ 難易度
★★★★☆ 蘊蓄度
★★★★★ お勧め指数
★★★★★ 保存版
★★★★☆ 編集、構成
★★★★★ 総合評価
 





◆ 感銘・共感・知見の一文 ◆

◎「身近な食物に含まれる【毒】」P110
【コンフリー】:肝臓障害をおこす【ピロリチジン系アルカロイド】を含む。
【ソテツ】の種子:【サイカシン】がふくまれ、腸内細菌の分解で発癌性のある【メチルアゾキシメタノール】を生じる。
≪以上2つは以前食されていたが、現在は食用にされることは少なくなった≫
【タピオカ(キャッサバ)】【タケノコ】:【青酸:HCN】を含んでいる。
【ワラビ】:発癌物質【プタキロサイド】を含む。⇒水溶性のため“あく抜き”することで排除できる。
【フキノトウ】:肝臓障害をおこす【ピロリチジン系アルカロイド】を含む。⇒水溶性のため“あく抜き”することで排除できる。
・ 【ソバ】:食べた後日光にあたると、成分の【ファゴピリン】が光化学反応を起こし、口の周りがピリピリすることがある。
・ 【マンゴー】【カシューナッツ】:ウルシ科の植物のためかぶれる人がいる。
・ 【イチョウ】の種子ギンナン:外種皮にかぶれる成分【ギンクゴイン酸】がある。ビタミンB6の活性を阻害するアルカロイドも含まれる。「自分の歳以上の数食べてはいけない」といわれる由縁がここにある。

◎「動物【毒】気になる3種」
 「【クモ】の毒」P146
・基本的に【クモ】はすべて有毒。毒腺をもち相手を噛むと牙の先より毒を放出する。この毒の成分によりヒトへの被害が異なる。
【ジョロウグモ】
昆虫の運動神経伝達物質【グルタミン酸】受容体を遮断するため昆虫の神経が麻痺する。
ヒトの運動神経伝達物質は【アセチルコリン】であるため、影響がない。
【ゴケグモ】
ヒトの運動神経伝達物質【アセチルコリン】を放出するため、【セアカゴケグモ】が問題になっている。

「【ハチ】の毒と【アナフィラキシーショック】」★Keyword=【アナフィラキシーショック】 P148
・日本で毎年40人ほどの方が【ハチ】に刺されて死亡。
・【オオスズメバチ】は大型で毒の量も多く危険である。毒針は産卵管が変化したものであるため、メスだけが刺す。
☆非常に危険なアレルギー反応【アナフィラキシーショック】
1.【ハチ】に刺されると、この【抗原:ハチ毒】に対して【抗体:lgE】がつくられる。
2.再度刺されると、【抗原:ハチ毒】に【抗体:lgE】が反応して大量のヒスタミンが放出される。
3.このため【アナフィラキシーショック】(嘔吐、ジンマ疹、血圧低下)を起こし死亡することがある。
死亡の原因は【ハチ毒】の直接的な作用ではなく、アレルギー反応。

「【毒】をもつ鳥」P162
・日本や中国に【鴆(ちん)】という毒鳥がもつ【鴆毒】の話が伝わるが、伝説上の話とされていた。。しかし、1992年、ニューギニアに棲息する【ピトフィ属】から【ホモバラトキシン】という猛毒物質が見つかった。
・【ピトフィ属】の中で最も毒性が強い種は【Pitohui dichrous】で、羽、皮、肉、内臓から検出された。

◎「【食物連鎖】による海洋の毒」 ★Keyword=【最小致死量】【渦鞭毛藻類】【食物連鎖】 P150
【パリトキシン】(LD50=0.5μg/kg)
・原始的なサンゴ【イワスナギンチャク】から見つかった毒。フグ毒【テトロドトキシン】(LD50=10μg/kg)の20倍ほど。【クロモンガラ】【ヒロハオウギガニ】【ウロコオウギガニ】【ハナヤナギ】にも分布することから【渦鞭毛藻類】からの【食物連鎖】と思われる。
・日本では【アオブダイ】がこの毒を体内に蓄積していることが多い。
【シガトキシン】(最小致死量=0.4μg/kg)【マイトトキシン】(最小致死量=0.05μg/kg)
・サンゴ礁の発達した海域で【バラフエダイ】など通常無毒な魚による食中毒が起きる現象を【シガテラ】と呼ぶ。もとはカリブ海の【シガ】(巻貝の一種)で起きる食中毒。世界中で2万人/年以上の中毒患者が発生している。
・【シガテラ】をおこす毒には【シガトキシン】よりさらに毒性の強い【マイトトキシン】がある。この毒も【渦鞭毛藻類】からの【食物連鎖】により獲得される。
★【テトロドトキシン】とは逆に【ナトリウムチャンネル】を開放する作用の毒。
【テトロドトキシン】(LD50= 10μg/kg)
・【ヒョウモンダコ】【ツムギハゼ】などからも見つかる。もともとの生産者は海藻に付着する微生物。【食物連鎖】により獲得される。
★外界から隔離して養殖された【フグ】は毒をもたないことがわかる。
★【ナトリウムチャンネル】を遮断する作用の毒。
■用語■【渦鞭毛藻類】
・渦鞭毛藻(うずべんもうそう)類は2本の鞭毛をもち渦のように回転させ泳ぐ単細胞藻類。
・海水・淡水に分布する植物プランクトンで、その半数は光合成を行う独立栄養生物(★一次生産者)。
・【褐虫藻】は海洋動物や原生動物に細胞内共生する。サンゴやシャコガイと共生する。




◆ ポイントひろい読み BEST 5 ◆

○「歴史に残る【毒】【薬】」P18^
不老不死の【丹薬】とされた【硫化第二水銀(HgS)】
唐(618^907)の歴代皇帝が、水銀、ヒ素などを含む丹薬中毒で命を落とした記録がある。悪霊にうち勝つために、このような薬が必要とされ、不老不死の【煉丹術】(丹薬作り)へつながる。
・天然には【丹砂(たんしゃ)】【辰砂(しんしゃ)】として産出。
・【丹薬(HgS)】は加熱蒸留すると【水銀(Hg)】を生成、これを【硫黄(S)】と反応させると元の【硫化第二水銀(HgS)】に戻ることが不老不死の思想と結び付いた。毒性が強いため、皇帝20世の中の6人もが命を落としたらしい。
クレオパトラ(69^30B.C.)が自害に用いた【ヘビ毒】
・クレオパトラは、囚人を使って【毒】の作用を試していたため知識が豊富。自害に選んだ毒は、安らかな死をもたらす神経毒作用のある【エジプトコブラ】だったらしい。
★【クサリヘビ科】という説もあるが、こちらは壊死を起こすため、【毒】に精通していたクレオパトラが選ぶとは思えない。
華岡青洲(1760^1835)が外科手術に用いた【通仙散】
・妻、実母にこの麻酔薬で人体実験。その後1805年、世界初の全身麻酔で乳癌摘出手術に成功する。インド原産の【チョウセンアサガオ】(ナス科)の葉が主成分、【草烏頭(そううず)】(トリカブト属の植物)の塊根も加えられたらしい。

○「【毒矢】の文化圏」P32
世界の【毒矢】は【毒】の種類で4つの文化圏に分けられる。
トリカブト毒矢:北米北部・アジア・ヨーロッパ・北海道
 トリカブトの塊茎【アコニチン系アルカロイド】
イポー毒矢:東南アジア
 クワ科の植物の樹液【アンチアリン類(強心性ステロイド配糖体)】、マチン科ストリキノス属の植物【ストリキニーネ】
ストロファンツス毒矢:西アフリカ
 キョウチクトウ科ストロファンツス属の植物【G-ストロファンチン(強心性ステロイド配糖体)】
クラーレ毒矢:南アメリカ
 3種あり、1つは【d-ツボクラリン(アルカロイド)】
★地域により貯蔵容器が異なり3つに分類:ツボ(壺)クラーレ、カラバシュ(ヒョウタン)クラーレ、ポット(土器)クラーレに分けられる。
☆つる植物のツヅラフジ科、マチン科の植物から採取するが、長い間秘法とされていた。

○【内毒素】【外毒素】P124
 【内毒素:exotoxin】
・グラム染色陰性の細菌にみられ、薬剤投与や自己溶解などで、細胞壁が壊れ、細菌内部の【毒素】が放出される。
・血液中に侵入(敗血症)し【内毒素】を放出するとショック状態となり死に至ることもある。
 【外毒素:endtoxin】
・ヒトなどの体内で【毒素】を放出する。
・コレラ、ボツリヌス、破傷風、ジフテリア、黄色ブドウ球菌の【毒素】、O-157の【ベロ毒素】がある。

○【抗生物質】 ★Keyword=【グラム陽性菌】【グラム陰性菌】 P136
 【ペニシリン】
・【ペニシリン】の化学構造の一部が病原菌特有の細胞壁の化学構造に似ているため、ここより入り込む。
・ヒトの形成するタンパク質は【L-体のアミノ酸】に対し、細菌の細胞壁は【D-体のアミノ酸】【D-Ala:アラニン】。
・【ペニシリン】が入り込んだ細菌は、細胞壁の形成が不完全となり浸透圧により破壊する。
★【グラム陽性菌】に対して効果がある。
 【ストレプトマイシン】
・1945年、S.A.ワクスマンが土壌に生息する【放線菌】から【ストレプトマイシン】を発見。これが【グラム陰性菌】である【結核】の特効薬となる。
■用語■ 【グラム陰性菌】
細胞壁の外側に脂質の壁でつつまれた2重の外壁をもつ細菌。グラム染色法で染まらないため“グラム陰性”と呼ばれる。【ペニシリン】は脂質の外壁から侵入できないため、【グラム陰性菌】に対する効果がない。

○「【サリン】と【アトロピン】」P 178
・【サリン】は神経伝達物質である【アセチルコリン】の分解酵素【コリンエステラーゼ】と結合し、酵素作用を阻害する。このため、【アセチルコリン】が受容体と再度結合するため、筋肉が痙攣、副交感神経を興奮させ瞳孔は縮小する。
・ナス科植物由来の【アトロピン】は、【アセチルコリン】に変わり受容体に結合し作用を遮断する。この作用を利用して、【サリン】の解毒剤とされるが、【アトロピン】も毒である。
★作用が逆の毒を利用することになる。『毒をもって毒を制す』ことになる。



◆ チェックポイント BEST 3 ◆

○「法規による分類」 ★Keyword=【半数致死量:LD50】 P52 
 医薬品⇒ 【薬事法】 (厚生労働大臣指定)
【毒薬】:皮下注射でLD50が20mg/kg以下
【劇薬】:皮下注射でLD50が200mg/kg以下のもの

 医薬用外化学物質⇒ 【毒物及び劇物取締法】 (厚生労働省管轄)
【毒物】:経口でLD50が30mg/kg以下
【劇物】:経口でLD50が300mg/kg以下のもの

○「【有機化合物】の基礎」 ★Keyword=【ホルムアルデヒド:HCHO】【蟻酸:HCOOH】P56
◆【メタン:CH4】
・【水素:H】の1つが【水酸基:OH】に置き換わると【メタノール:CH3OH】
・【メタノール:CH4O】の【水素:H】の1つを【メチル基:CH3】に置き換えると【エタノール:CH3CH2OH】
・【メチル基:CH3】と【アルデヒド基:CHO】が結合すると【アセトアルデヒド:CH3CHO】
◆【ベンゼン:C6H6】
・【水素:H】の1つが【水酸基:OH】に置き換わると【フェノール:C6H5OH】
・【水素:H】の1つが【メチル基:CH3】に置き換わると【トルエン:C6H5CH3】
◆ エタノール(アルコール) ⇒ アセトアルデヒド ⇒ 酢酸
【エタノール:CH3CH2OH】⇒(アルコール脱水素酵素により)⇒【アセトアルデヒド:CH3CHO】
【アセトアルデヒド:CH3CHO】⇒(アルデヒド脱水素酵素により)⇒【酢酸:CH3COOH】
◆ メタノール ⇒ ホルムアルデヒド ⇒ 蟻酸
【メタノール:CH3OH】⇒(アルコール脱水素酵素により)⇒【ホルムアルデヒド:HCHO】
【ホルムアルデヒド:HCHO】⇒(アルデヒド脱水素酵素により)⇒【蟻酸:HCOOH】
★メタノール中毒により失明するのは、網膜細胞内で【メタノール】から【アルコール脱水素酵素】により【ホルムアルデヒド】が生成され、これが目のタンパク質を変性させるため。【蟻酸】とともに毒性が強い。

◎「有機と無機の間にある化合物」P190
【炭素:C】を含んでいるが、【有機化合物】ではなく【無機化合物】とみなされる小分子化合物の【毒性】
 【一酸化炭素】
空気中 0.001%で中毒、0.1%になると、1時間で失神、4時間で死亡する。
・作用は【ヘモグロビン】との結合力が酸素の250倍もあり、【一酸化炭素ヘモグロビン】を形成、酸素との結合率が低下することによる。

 【二酸化炭素】
空気中 10%以上で意識不明、25%以上でこん睡状態で数時間で死亡、30%以上で即死する。
・空気より重いため、火山性ガスによる【二酸化炭素】が窪地に溜まり中毒事故を起こすこともある。
★350gの【ドライアイス】は200Lの【二酸化炭素】になる。密閉された車内などでは1時間で10%濃度になる。

 【青酸化合物】
・【青酸化合物】は胃酸で分解し、【青酸ガス:HCN】を発生する。⇒
【青酸ガス】は食道をさかのぼり、気管より肺を経て静脈に吸収される。⇒全身をめぐる。
・【青酸イオン】は【チトクロームオキシダーゼ】の【鉄イオン】と結合し、酸素との結合を阻害する。このため細胞内呼吸ができなくなり中毒を起こすことになる。



◆□◆□◆ 所感 ◆□◆□◆

身近なところにある【毒】。
○×式で排除しようとしがちであるが、【毒】を理解するとこれは無理なことがみえてくる。
ジャガイモの芽にあるアルカロイド【ソラニン】、青梅にある【青酸】などは生活に密着している。

食害から逃れるためにジャガイモは芽に【毒】を蓄え防衛する。梅は熟さないうちに食害に合わないよう【毒】を蓄え、種子が成熟すると毒を消して甘い果実となる。梅にとっては、成熟した種子を動物に運んでもらうことが目的で成熟前に食べられては困るのである。梅の知恵であり、このメッセージをよく理解さえすれば【毒】の被害から回避できる。

イチイという樹がある。北海道ではオンコと呼ばれる針葉樹。熟すと赤い実が目立ち、甘くてうまい。しかし、この樹、葉も幹もそして大事な種子も有毒。“毒”を意味する“トキシン”はこの樹の学名Taxus cuspidataが語源にもなったほどの樹である。しかし、樹からのメッセージ『甘い仮種皮は食べても種子は食べないで!』を理解できれば危険な樹ではなくなる。

本書にあるように、科学の目で【毒】を見るとともに、植物にしても動物にしてもその生物が【毒】を獲得した目的や経緯を知ることが大切であると思う。山野草の“灰汁(あく)”も一種の防衛。動けない植物がただただ草食動物に食べられていては繁栄できないのである。

そんな目で自然を見ると、理にかなった適応が発見でき、これも一つの楽しみである。
【毒】を通して自然を眺め直すとまた一味違う理解ができると感じる次第。




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後半の『人工の毒』。身近な【有機化合物】【食品添加物】【農薬】などは、生活に入り込んでいる毒である。ここを理解し賢く避けることがポイント。お薦めの一冊です。

■毒物雑学事典■(後半)
―後半『人工の毒』44項目について―


今回は、後半の『人工の毒』から、身近で気になる“毒”について、なかでも【有機化合物】【食品添加物】【農薬】などは、日常の生活に入り込み、常に接している“毒”である。普段、身近で、なにげなく接している【有機化合物】のなかに潜む危険を、あらためて認識させられる。

身の回りにあふれる【有機化合物】、食事として常に摂り込まれる【食品添加物】、そして残留【農薬】。避けて通ることができない身の回りの“毒”の数々。恐ろしくもなるが、その作用、人体への摂り込まれ方、危険度合いなどが分かりやすく解説されているので、ここを理解し、賢く避けることがポイントである。

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1984.08.20. 第一版
ブルーバックス B-569


★★★☆☆ 難易度
★★★★★ 蘊蓄度
★★★★★ お勧め指数
★★★★★ 保存版
★★★★★ 編集、構成
★★★★★ 総合評価






 ◆《感銘・共感・知見の一文》◆

◎【クローズド・システム】P140
【重金属】の数は知れたもの、しかも、使われ方もわかっているため、当初から【クローズド・システム】にすることで、【重金属毒】は防ぐことができるとともに、リサイクルもできる。
★このシステムは、新しい【合成有機化合物】にも広げたいと著者。
【合成有機化合物】は、脂溶性のため分解しなければ、いずれ人体に溶け込み、DNAに達し【発癌性】をもつことになる。小型の【合成有機化合物】は、ガス化しやすく【ガス毒】となり、脳へ達し、精神を狂わせる危険が伴う。従って【クローズド・システム】は、重金属に限らずあらゆる化合物に取り入れなくてはならない。

◎【安全性】P192
『“毒”はすべて化学物質であり、“毒作用”は化学作用である。したがって“毒”を使わない方法は、物理的方法を使うことである』と著者。保存料より冷蔵、冷凍、あるいは加熱滅菌や放射線滅菌の方が安全。
『【食品添加物】は、薬のような臨床試験にあたるものがなく、モニター制にあたるものもない。一度許可されると追跡調査をする義務もない』この文は、『医薬品、食品添加物の“安全性”神話』(橘敏明)での指摘。

◎【食品添加物】 ★Keyword=【π(パイ)電子】P176
農薬のミニチュア版であると著者。食品の保存、見かけを良くするため、農薬に準じた温和な毒が【食品添加物】として使われている。
 【タール色素】 P188
19世紀の石炭化化学工業の発展は、石炭タールから着色料【タール色素】を生みだした。きれいで安価、少量で良く染まることから他の色素を駆逐した。しかし、【タール色素】には【ベンゼン環】があり、強力な発癌物質【ベンツピレン】の構造に似ている。着色がよく使いやすい色素ほど【発癌性】を発揮することが分かった。
1947年に食用色素として、22種の【タール色素】が許可されたが、これらにも【発癌性】認められ、現在では11種が残る。
★【タール色素】は、ベンゼン環に反応性の強い【π電子】があり、これが【発癌性】につながる。


◆《ポイントひろい読み》◆

◎【発癌毒】 ★Keyword=【デラニー条項】【エームズテスト】 P106
天然の【発癌毒】が数えるほどなのに対して、人工の【発癌毒】は、科学の進歩とともに無限に増える。人工の化学製品が体内に留まると、必然的に【発癌毒】となるため、人工の毒のなかでも最悪の毒となる。
重要な【ホルモン】と【発癌毒】は表裏の関係であり、【ホルモン】は【発癌毒】にもなりうるといえる。なかでも、遺伝情報を直接刺激し活動させる【ステロイドホルモン】は、すべて発癌性をもつことになる。
【デラニー条項】P122
1958年、ジェームズ・デラニーが提唱『少しでも発癌性があれば食品添加物として使用できない』
【エームズテスト】
1973年、ブルース・エームズが開発『一般的な遺伝毒性を、細菌を使い簡易にふるい分ける試験方法』

◆【アフラトキシンB1】 P108
ピーナツ、トウモロコシに発生するコウジカビ【アスペルギルス・フラブス】がつくる【アフラトキシンB1】が癌を引き起こす。ネズミは、15ppb(1ppb=1/10億)を含む飼料で、68週間で100%【肝臓癌】を生じるという最強の発癌物質。このカビは、コウジカビの1種で、熱帯地方の穀物から摂り込まれ、人、家畜に【肝臓癌】が多く発生する。
★★化学構造が、DNAの塩基対そっくりで、遺伝子情報に入り込み、無制限な増殖をおこしてしまう。
◆【マイコトキシン】 (真菌毒素)P109
“マイコ”はカビの接頭語。カビの毒をまとめて【マイコトキシン】という。【麦角(ばっかく)】やこれからつくられる【LSD(幻覚剤)】、麦類の【赤カビ中毒】なども【マイコトキシン】が原因。

◆【ベンツピレン】 ★Keyword=【縮合環化合物】【π電子】 P112
【コールタール】のなかには【ベンツピレン】以外にも【発癌物質】が数十認められる。石油の燃焼、煙突の煙、排気ガス、タバコの煙にも含まれる。【ベンツピレン】は【ベンゼン環】5個からなる化合物で、【縮合環化合物】と呼ばれ、ほとんどのものが【発癌性】をもつ。
★【ベンツピレン】に【発癌性】がある理由は、
1.DNAの塩基対に似ている。
2.気化しやすいこと、脂溶性であることから、どこからでも細胞内のDNAに侵入できる
3.環状の2重結合があり、化学反応性の強い【π電子】が、DNAの遺伝情報を撹乱し、発癌させてしまう。
【ベンツピレン】に似た色素の【スレン染料】【アゾ染料】【アニリン染料】にも【発癌性】がある。【食用色素】に利用されているものや【医薬品】【農薬】などにも、よく似たものが多くあり、【発癌性】の危険がある。
★★DNAの塩基対に似た【人工の有機化合物】は脂溶性であり、細胞内のDNAに達すると、情報撹乱を生じ、必然的に【発癌毒】となる。

◆【DES】P114
女性ホルモン剤の【発癌性】。
切迫早産治療として、投与した【合成卵胞ホルモン剤(合成女性ホルモン剤)】の【DES(ジエチルスチルベストロール】が原因となり、成長した娘が、若くして膣の腺癌を発病した。
【DES】 は安価なホルモン剤であるため、家畜の肥肉用として飼料に添加されている。
★性ホルモンの科学構造はDNAの塩基対にそっくりで、これが【発癌性】をもつのは当然。【性ホルモン】作用は、DNAに直接作用し、タンパク質合成に関与することにあるため、その作用は【発癌性】と表裏にある。
★【性ホルモン】は、すべてコレステロールで、体内で化学的に安定している脂質を分解しつくられる。このため【性ホルモン】も化学的に安定し、その上【脂溶性】である。

◆【タンパク質の焼け焦げ】 ★Keyword=【トリプP1】【トリプP2】 P116
タンパク質の焼け焦げに生じる【発癌物質】。
魚を焼くとアミノ酸の一つの【トリプトファン】が焦げ【トリプP1】【トリプP2】と呼ばれる強力な【発癌物質】が生じる。このほかにも、各種タンパク質の黒焦げから、各種のアミノ酸から生じた【発癌物質】が生じる。

◆【ニトロソアミン】P116
酸性条件下で、タンパク質が分解され生じる【アミン】と【亜硝酸】が反応すると、強力な発癌物質【ニトロソアミン】が生じる。胃は酸性のため、特に【ニトロソアミン】が生じやすい。【亜硝酸】は、ハム、ソーセージの肉の色保持のため使われる【亜硝酸塩】【硝酸塩】から生じる。
★【ビタミンC】【ビタミンE】など還元力のあるビタミンが、生成を抑えている。


◎【重金属毒】 ★Keyword=【d電子】【π(パイ)電子】“ラジカル” P124 P138
 重金属特有の【d電子】人体に侵入すると、重金属特有の“絶対的な毒性”を発揮する。
周期律表の第四周期の重金属【遷移金属】からは、【d電子】と呼ばれる特定の方向にだけ複雑な回転運動をする電子が生じる。“ラジカル”という電子1個で、化学反応性が強い状態が生じやすい(通常は2個の電子が結合し、化学的に安定している)
【d電子】は、触媒作用があり、人体では【発癌性】を生じる。この強い化学反応性が、重金属の絶対的な毒性の原因。
 有機化合物の【π(パイ)電子】有機化合物を構成する原子間で【原子価】が遊んでいて、【二重結合】【三重結合】など余分な結合をつくることができる電子を【π電子】と呼び、“ラジカル”を生じやすい。【d電子】同様触媒性があり、化学反応性が強く【発癌性】も大きい。
★生物は、酵素の触媒作用やホルモン作用では、【d電子】【π電子】の反応性を利用している。

◆【水銀:Hg】【カドミウム:Cd】 ★Keyword=【生物連鎖】 P124
【周期律表】でどちらも2価の重金属。同じ2価でも軽金属の【マグネシウム:Mg】【カルシウム:Ca】は有用な生体元素。2価の重金属は、2価の軽金属にとって代わり、毒性を発揮する。また、体内で2価の重金属は、重い非金属の【硫黄:S】と結合しやすいことから、長期にわたり毒性を発揮する。
◆【有機水銀】P126
金属水銀は、酸性の水溶液に溶け2価の水銀イオンになる。これが【無機水銀】で、塩素イオン2個と結合して猛毒の【塩化水銀(昇汞:しょうこう)】になる。水溶性の【塩化水銀】の塩素に代わり有機化合物が結合したものが【有機水銀】で、脂溶性で体内に吸収されやすくなる。
【無機水銀】でも、脂質が多い生物の体内で【有機水銀】に変わり濃縮する危険があり【生物連鎖】で重要な問題になる。

◆【鉛:Pb】P128
融点が低く、柔らかく加工しやすい上に、化学薬品に対し安定。また、密度が高く【X線】【γ線】をよく吸収するため放射線の遮蔽材として利用される。消費の大半は蓄電池と有機鉛。性質は水銀に似て、毒性は悪質である。
ローマ時代の上水道、化粧品、食器、葡萄酒の壺などに加工されたため【鉛中毒】が発生。【鉛中毒】を防ぐには、有鉛ガソリン、鉛を含むペイント、鉛製の玩具、水道管に鉛管などに使わないことである。

◆【砒素:As】【砒素化合物】はすべて有毒。「石見銀山ネズミ捕り」とし使われ、化粧水の「トファナ水」、薬品や農薬としてもよく使われた。
周期律表で【リン:P】の下にあり非金属であるが、【砒素】のように重い原子は、金属としての性質をもち、多くの鉱山で産出する。体内でタンパク質と結合しやすく、酵素のはたらきを阻害する。タンパク質合成を阻害し、【発癌性】を促す。
一般に【無機ヒ素】は毒性が強く【有機ヒ素】は弱い。【水銀】では【有機水銀】の方が毒性が強く逆。

◆【クロム:Cr】P132
鉄に似た重金属で、2,3,4,5,6価と、多数の原子価をもち【遷移金属】と呼ばれる。
【遷移金属】は他の金属にない【d電子】を使う。【六価クロム】のような猛毒は、重金属のもつ電子による絶対毒である。【六価クロム】は、水溶性で、クロムメッキ、皮革なめし、染料、防腐剤、洗浄剤、電池など用途が多い。気化しやすく、消化管、肺、皮膚から吸収されやすいため、皮膚の潰瘍、血流の少ない鼻中隔穿孔症、肺がんの原因となる。
★糖やコレステロールの代謝に不可欠であることから【必須微量元素】でもある。

◆【アスベスト(石綿)】P134
鉱山、石綿(アスベスト)工場で【珪肺】になる職業病がある。粉塵、繊維状珪酸塩(微細なアスベスト)が原因で、肺機能の低下をおこし、結核、肺がんを発症する。
天然の綿状の岩石で、耐熱性、耐圧性、絶縁性、酸・アルカリ耐性など、他にはない優れた繊維のため、“魔法の鉱物”とも呼ばれ、用途も広い。珪素(シリコン)の化合物で、周期律表の炭素の下に位置する各種岩石の構成物質。
【アスベスト】の粉塵が、吸入されると、肺胞内にとどまり、数十年も経ってから発症することがある。化学的に安定し、安全と考えられていたが、体内に蓄積されると【発癌性】の危険がある。
★代謝されにくい物質には、同じように発癌の危険がある。アスベスト中毒患者の半数が、肺がんで死亡するといわれ、特に喫煙は顕著に癌化を進める。
★都市の高層ビル解体時に多量に発生する原因は、断熱材としての【アスベスト】吹きつけ。

◆【放射性同位元素】P136
・原水爆で、半減期29年の【ストロンチウム90】、と半減期30年の【セシウム137】が生じる。
★【ストロンチウム:Sr】は【カルシウム】そっくり、【セシウム:Cs】は【カリウム】そっくりの原子のため、体内に入り込み放射線を出し続けることになる。
・原子炉では、さらに悪質の 半減期 5,715年の【炭素14】、半減期12年の【トリチウム(三重水素)】が生じる。【炭素14】は炭酸ガスとして植物に取り込まれ、食物連鎖で体内に、【トリチウム】は、水、水蒸気から取り込まれ、体内を循環するため危険である。
注記)半減期は、『元素111の新知識』(ブルーバックス)を参考にしています。

◎【有機化合物】 P142
一般に、【有機化合物】は融点、沸点が低く【脂溶性】。【水溶性】のものは少ないが、生体物質はほとんどが【水溶性】。人工合成された【有機化合物】は、ほとんどが【脂溶性】。生物は、【脂溶性】の【生体膜】で、【水溶性】の核酸、タンパク質を包み、【脂質】の細胞膜で包まれた細胞で構成される。
【水溶性】の水やイオンは通しにくいが、【脂溶性】の有機化合物は通すことになる。人体に侵入し、脂質の多い脳へたまる。化学的に安定しているため、体内で代謝・分解されない限り、必然的に『【発癌】せよ!』と指令を出す【分子言語】になる可能性がある。
★【性ホルモン】の特徴を備えていれば、すべて【発癌物質】になる。(脂溶性/DNA遺伝情報に影響/“ラジカル”の発生など)

◆【PCB】P144
【PCB】が“夢の工業薬品”として1970年には、世界で10万トンも生産された。
酸・アルカリに対し安定/不燃/脂溶性があり金属を腐食しない/微生物に分解されない/水より重く水中でも“油”として利用できる/電気絶縁性が高く電気機器を小型化できる/など優秀で、安価なため工業面でひろく使われた。
これらの工業的な利点は、人体にとっては害となり毒となる。【脂溶性】であるため、人体に溶けこみ、DNAに達して遺伝情報を狂わせる。分解されないことでいずれ【発癌】につながる。

◆【有機塩素剤】P146
【トリクレン】【PCB】【クロロフォルム】【DDT】【BHC】【ダイオキシン】などは、塩素を含む有機化合物で【有機塩素剤】と呼ばれる。
有機化合物に塩素を含むことで不燃性/絶縁性/殺菌性/殺虫性など利点が増えるため、利用度が高くなる。工業製品としては優れているが、人体に対しては悪質な“毒”として作用する。
★【トリクレン】は三塩化エチレン(エチレンの水素原子3個が塩素原子に置き換わったもの)のことで、揮発性を利用しドライクリーニング、工業用洗剤に利用される。

◆【塩ビモノマー】 ★Keyword=【モノマー】 P150
【塩化ビニール樹脂】の原料で、【塩ビモノマー】を重合しつくられる。
【エチレン】の4つの水素原子の一つが、塩素原子に置き換わったもので【エチレン】には、もともと2重結合があり【π電子】があることで【発癌】につながる。
【モノマー】の一つに、アクリル繊維、アクリル樹脂、アクリロニトリル(アクリル合成ゴムの原料)がある。これらが火災に遭うと、【モノマー】や類似した毒ガスが発生する点注意が必要である。

◆【フタル酸エステル】 ★Keyword=【可塑剤】 P154
【塩化ビニールモノマー】を重合させて【塩化ビニール樹脂】ができる。硬い樹脂のため、【可塑剤】として【フタル酸エステル】など小型の有機分子を加えることで、柔らかな樹脂にすることができる。
【可塑剤】は、多種あるが【フタル酸エステル】がよく使われる。有機溶剤に似ているため、体内に入ると害になる。硬い高分子樹脂に添加され、温度による変形や柔軟性を得ている。また塩化ビニール加工時に、熱による変色を避けるため、【鉛系安定剤】が多く使用される。重金属の“鉛”であり、慎重に対応する必要がある。


◎【ガス毒】
◆【青酸】P162
【青酸ガス】は、【炭素:C】と【窒素:N】が結び付いたガスで【CN】、極めて単純、どこにでもある原子の組み合わせである。通常は、青酸カリ、青酸ソーダのように安定した塩として存在する。酸性溶液で分解し、猛毒の【HCN】青酸ガスを発生する。
天然では、【配糖体】(青酸と糖の化合物)が、青梅、杏仁の種子に含まれ、食べると胃酸と反応し【青酸ガス】を発生する。反応性が強いことから、メッキ、青酸系樹脂や繊維製造、殺虫剤に利用される。
★血液中のヘモグロビンと結合し、酸素伝達を妨げる呼吸の毒。脳の呼吸中枢も急激に冒され、瞬時に死にいたる。

◆【CO(一酸化炭素ガス)】P164
【CO】中毒の初期は、血色がよくなり、気持ちもよく感じるため、気がつくことが遅れる。
【CO】は毎年2.5億トン発生し、大気中に2.0億トンがあると推定されるが、紫外線、土壌細菌により酸化され炭酸ガスとなる。
【酸素ガス】そっくりで、酸素ガスより2^300倍ヘモグロビンに強く結合するため、窒息することになる。
100ppmで軽い頭痛、認識・運動能力の低下
500ppmで激しい頭痛、めまい、嘔吐
1000ppmで失神、昏睡 がおこる。
★炭酸ガス【CO2】も、10%を超えると窒息する危険がある。

◆【酸性雨】【大気汚染】P166
【亜硫酸ガス】
化石燃料には硫黄が含まれ、燃焼すると【亜硫酸ガス】が発生する。これが雨に溶け酸性の【亜硫酸】になる。
また、【亜硫酸ガス】の数%が、硫酸に変わり【硫酸ミスト】になる。【硫酸ミスト】は、紫外線による光化学反応などで生成され【過酸化水素】【オゾン】とともに【光化学スモッグ】となる。
【NOx(ノックス)】
【窒素酸化物のガス】で、水に溶けると【亜硝酸】、さらに酸化され【硝酸】になる。毒性は【亜硫酸ガス】より強い。【亜硫酸ガス】と性質も似ていて、【酸性雨】と【大気汚染】の元凶となる。

◆【塩素ガス】P168
【毒ガス兵器】は、1915年第一次世界大戦でドイツ軍により【塩素ガス】が初めて使われた。
ナトリウムイオンと結合し、食塩をつくりやすいが、塩素同士が結合し【塩素ガス】になると、猛毒性を発揮する。【塩素ガス】は、黄緑色で空気より重く、致死量の100^1000ppmで呼吸困難になるため、【窒息性ガス】に含まれる。特に、粘膜など湿った組織に障害を起こし、細胞を破壊する。
【塩素ガス】は、毒性とともに有用性があり、【さらし粉(カルキ)】【次亜塩素酸ソーダ】として、上下水道、プールの消毒に使われる。

◆【神経ガス】P170
無色無味無臭だが、これほど毒性の強いガスはない。作用は【アセチルコリン】分解酵素を阻害し、神経伝達を遮断する。(【サリン】の半数致死量は100㎎/m3、【塩素ガス】は3200㎎/m3)
他の人口毒と異なり、神経を破壊する毒で、動物毒や植物毒に近い。しかし、天然の神経毒は、【アルカロイド】のように窒素をもつ【アミン】に対し、【神経ガス】は周期律表上、一周期下の重い原子である【リン】をもつ【有機リン剤】。このため、はるかに毒性が強く、体内から排除されにくい


◎【農薬】 P176
害虫は昆虫であり、神経が発達している。そのため農薬は、昆虫を殺す神経毒として作用する。
◆【有機リン剤】P178
【神経ガス】と同様【神経毒】で、【アセチルコリン】分解酵素を阻害する。猛烈な【神経毒】であるために、神経をもつ動物に作用するが、神経のない植物に害はないため、農業生産に欠かせないものとなった。

◆【有機塩素剤】P180
1938年、【DDT】が、1942年【BHC】が発見され農薬として、また家庭用殺虫剤としてよく使われた。R.カーソンの【沈黙の春】以来、日本でも1971年【DDT】【BHC】ともに使用は全面禁止となった。
【有機塩素剤】は【有機化合物】を塩素化するだけ、そのため安価で、しかも多種多様なものができる。

◆【除草剤】P182
 《雑草を異常成長させて枯らすタイプ》
植物ホルモン様物質が使われる。
【成長ホルモン】の【オーキシン】に似た有機塩素剤【2,4-D】【2,4,5-T】がある。1962年、ベトナムの「枯葉剤作戦」で【2,4,5-T】とともにそこに含まれる【ダイオキシン】が散布された。
 《光合成作用を阻害するタイプ》
土壌に施す。【トリアジン化合物】などがある。
 《“ラジカル”を生じることで枯らすタイプ》
葉面に散布され、光により“ラジカル”を生じることで枯らす【ビピリジウム除草剤】で、【パラコート】【ダイコート】がある。
★人体に対して、染色体異常などの危険が内在する。



◆《チェックポイント》◆
ここは少し上級編、ひろい読み編が気に入ったら次はこちらで、チョット深読みしてはいかがでしょうか。

○【致死量】 ★Keyword=【半数致死量】 P13
毒性の強さを表す。【半数致死量】が一般的で、実験動物を半数しに至らしめる量。体重1kgあたりmgで示される。毒の強さを比較するとき【半数致死量】が使われるが、まだ未決定の“毒”に対しては、不正確ながら【最小致死量】【致死量】の順に使う。
★実験動物の種類(ラット、ウサギ、など)、使用方法(静脈注射、皮下注射など)により値が違うため、数値は“ケタ”を比較できる程度

《主な毒物の半数致死量》 

【テタヌストキシン】(破傷風菌の外毒素)   推定 0.00005mg/kg
【ボツリヌストキシン】(ボツリヌス菌の外毒素)推定 0.00005mg/kg
【テトロドトキシン】(フグ) 0.01mg/kg
【リシン】(トウゴマの種子) 0.03mg/kg(最小)
【ジフテリアトキシン】推定  0.2mg/kg
【アコニチン】(トリカブト) 0.3mg/kg
【ストリキニーネ】(マチン子)0.98mg/kg
【コルヒチン】(イヌサフラン)3.53mg/kg
【青酸カリ】(合成剤)  4.4mg/kg(最小)
【亜ヒ酸】 (鉱物)   5^7mg/kg
【ニコチン】       7.1mg/kg
【スコポラミン】   100mg/kg
【アトロピン】    200mg/kg
【カフェイン】    220^250mg/kg
【アセトアルデヒド】 300mg/kg
【モルヒネ】     500mg/kg
【アスピリン】    500mg/kg
【エチルアルコール】8000mg/kg



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『毒物雑学事典』ヘビ毒から発がん物質にいたるまで、身の回りの“毒”について分かりやすくまとめた解説書。蘊蓄ある解説の記事が豊富。お薦めです。

■毒物雑学事典■
―前半『天然の毒』46項目について―


ヘビ毒から発がん物質にいたるまで、身の回りの“毒”について分かりやすくまとめた解説書。
初版から25年を過ぎるが、いまだに健在のベストセラー的ガイドブック。
『天然の毒』46項目、『人工の毒』44項目、合わせて90項目にまとめられ、専門の知識がなくても理解しやすい構成になっている。

著者は、人体のメカニズムを解く生理学を、分子レベルで研究しているので、“毒”の作用についても、分子のレベルからのメカニズムとして、統括的に解説されていることが本書の特色。しかも、難しい専門用語を噛みくだきながらの説明が分かりやすい。

“毒”を知る上で、神経伝達の【ナトリウムチャンネル】と神経ホルモン【アセチルコリン】の作用を理解することがポイントであり近道と思う。これらの知識についても、本文のなかで丁寧な解説がある。ここを飲み込めば、天然の“毒”についておおかたの理解ができるようになる。

“毒”を恐れるのではなく、メカニズムを理解し、その作用を知ることで、冷静に危険を回避できる。今回は、前半の『天然の毒』から、身近で気になる“毒”についてポイントを抜粋。
蘊蓄ある解説に、“ナルホド”の記事が豊富。お薦めです。
身近な本棚にあると、事あるごとに重宝する一冊です。



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毒物雑学事典

価格:903円(税込、送料別)

大木幸介(おおき・こうすけ)著
1984.08.20. 第一版
ブルーバックス B-569


★★★☆☆ 難易度
★★★★★ 蘊蓄度
★★★★★ お勧め指数
★★★★★ 保存版
★★★★★ 編集、構成
★★★★★ 総合評価





 ◆《感銘・共感・知見の一文》◆

◎「天然の毒」 ★Keyword=【トキシン】【ポイズン】 P12
◆【トキシン】 (毒素)
動植物の毒のなかでも、猛毒なものを【トキシン】という。
【トキシン】の語源は、ギリシャ語で、一撃で倒す矢毒のことを「弓の毒」=「トキシコン・ファルマコン」と呼んだことに由来。
◆【ポイズン】 (毒物)
“毒”一般をさす言葉。ラテン語で、「薬を飲む」という意味が語源。
◆【ヴェノム】ヘビ毒のように、特別の毒腺から分泌される毒液をさす。

◎「猛毒とは何か」P49
【動物毒】神経電流の電気発生を直接阻害
【植物毒】神経電線(神経線維)の接続部で、情報を伝えている神経ホルモン【アセチルコリン】の働きを阻害
いずれも、神経の電流情報を遮断することで、激烈な作用をもたらす猛毒となる。

◎「生物が毒をもつ理由」P12
身を守り、種を保存するためで、【ヘビの毒】【ハチの毒】のように攻撃的な毒も、攻撃は最大の防御であり、本質的には防衛的役割。
【鳥類】【哺乳類】のような高等な温血動物には“毒”がないのに、【爬虫類】【両生類】【魚類】のような下等な冷血動物や、【昆虫類】【貝類】【腔腸動物】に毒がある。
進化の階層がより高い階層の生物に対し強力に作用するが、それ以下の階層の生物に対しては作用が小さいか、まったく作用しない。
★『生物の毒』とは、進化の下等な動物が、高等な生物から身を守るための武器とも考えられる。
注記)つい最近、【鳥類】に“毒”をもつものが確認されている。
★【動物毒】は一過性であるが、作用は強烈。瞬間的に作用し敵を倒すが、持続性はなく、数時間耐えられれば、さほどの後遺症も残さない。
★【動物毒】の主体が【神経毒】で、神経の情報を一時的に妨げるだけであることがこの理由。



◆《ポイントひろい読み》◆
動物毒、植物毒、微生物毒のなかから、身近な記事、興味ある記事を選びました

◎【動物毒】
◆【ヘビ毒】 ★Keyword=【アセチルコリン】 P14 
毒蛇にかまれると、【毒牙】の跡が2つ残ることが特徴で、無毒のヘビには【毒牙】がない。
【ヘビ毒】は、血管、リンパ管を通り、体内へ侵入する。【神経毒】と【血液毒(溶血毒)】の2種がある。
【神経毒】 運動神経を遮断し骨格筋を麻痺させる。【コブラ】【ウミヘビ】など
 【アミガサヘビ】(台湾)【エラブウミヘビ】(奄美大島近海)の毒は、神経情報伝達の【アセチルコリン】の作用を妨げるため、筋肉は麻痺する。
【血液毒(溶血毒)】赤血球を破壊し血液色素を溶出する。【マムシ】【クサリヘビ】など
★【ヘビ毒】の度合いは、毒の強さよりは、注入された毒の量が問題で、大型のヘビでは死に至ることが多い。

◆【サソリ毒】 ★Keyword=【ペプチド】【ナトリウムチャンネル】 P16
サソリはすべて有毒。日本には沖縄に【マダラサソリ】がいる。(小型で、毒も弱い)
【神経毒】で作用は強烈。筋肉痙攣、麻痺がおこり、心臓にも作用する。【サソリ毒】は【ペプチド】と呼ばれる小型タンパク質。【ナトリウムチャンネル】に入り込み、チャンネルの働きを止めるため、情報伝達ができなくなり、筋肉がまひする。

◆【ハチ毒】P18
毒針は、産卵管が変化。【ハチ毒】は毒性が強いが、量は少ない。人が刺されて死ぬのは【アレルギーショック】が原因。
【ミツバチ】の毒はよく研究され、【ペプチド】【アミン】【毒性酵素】からなり、【アミン】は痛みの原因物質。【ペプチド】の毒は、【メリチン】(溶血作用)【アパミン】(中枢神経を麻痺)【MCDペプチド】(痛み、炎症)が主成分。

◆【カエル】P20
【ガマガエル】の毒は、耳腺、皮膚の分泌腺から出てくる。(注記)正式一般名は【ニホンヒキガエル】
【ガマ毒】の成分は2つ。ひとつは【アミン】の毒で、幻覚作用があり、もう一つは【ステロイド】で強心作用が知られている。
中南米の【矢毒ガエル】の毒は、植物毒のアルカロイドに似た低分子の【バトラコトキシン】。半数致死量0.002mgの猛毒で、神経膜の【Naチャンネル】が閉じるのを妨げ、神経、筋肉の機能を停止させる。

◆【イソギンチャク】P22
【イソギンチャク】【クラゲ】は、【刺胞】をもちここに含まれる毒は【ペプチド】。
分子量の小さい【神経毒】と分子量の大きい【血液毒】の2つがある。【神経毒】はサソリの毒に似て、電気発生を抑えるため、情報伝達が妨げられ筋肉が麻痺する。
★【イソギンチャク】の毒は、甲殻類に対しては致命的に効くが、軟体動物、両生類、哺乳類に対しては、生命にかかわるような効き方をしない。(理由はよく分かっていない)
【ウニ】も“トゲ”にタンパク質毒をもつ。熱帯産の【ガンガゼ】が有名で、体の5^6倍の折れやすい“トゲ”をもつ。
【サンゴ】のポリープにも小型タンパク質の猛毒があり、なかでもカリブ海の【六放サンゴ類】の【スナギンチャク】は、半数致死量0.00025mgの猛毒。

◆【フグ毒】 ★Keyword=【アルカロイド】【Naチャンネル】 P24
【フグ毒】は、卵巣、肝臓、睾丸、腸にあり、皮にも毒のある種もある。
【テトロドトキシン】は、半数致死量0.01mgの猛毒。植物毒の【アルカロイド】に似た低分子量の毒で、タンパク質毒とは違っている。【Naチャンネル】で、ナトリウムイオンの通過を遮断するため、神経伝達が止まり、骨格筋、次に心臓の筋肉が麻痺する。
内臓筋の【平滑筋】には作用しない。【平滑筋】は【Kチャンネル】のよるためとされている。
★【フグ毒】は、餌である【ハナムシロ貝】が原因で、貝毒のように“プランクトン由来”であることが分かってきた。

◎【植物毒】
◆【クラーレ】 (蔓性のツヅラフジ科、マチン科の植物からつくられる) ★Keyword=【レセプター】 P32
南米で矢毒として使われ、貯蔵の容器により、竹筒に入れた【壺クラーレ】(アマゾン川流域)、ヒョウタンに入れた【カラバシュクラーレ】(オリノコ川流域)、土器に入れた【ポットクラーレ】(ギアナ地方)に分けられる。
この矢毒を射込まれると、筋肉が弛緩して動けなくなり、呼吸麻痺で死に至る。骨格筋に働く運動神経の活動だけを抑えるため、骨格筋が麻痺する。骨格筋の【レセプター】(受容体)に【アセチルコリン】に代わり結合し、神経伝達作用を阻害するため。
消化管からはほとんど吸収されないため、【クラーレ】で射とめた動物をすぐ食べても中毒しない。

◆【トリカブト】(キンポウゲ科) P38
猛毒【アコニチン】の作用で、日本では矢毒として使われた。【トリカブト】の根は、烏頭(うず)、附子(ぶし)、と呼ばれ漢方薬に配合されている。半数致死量0.3mg、作用は複雑でよく分かっていない。脳に対しても毒性が強く、知覚麻痺、呼吸麻痺で窒息死する。

◆【ストリキニーネ】P40
東南アジア原産の、フジウツギ科の木【ストリキノス・ヌックス・ホミカ=Strychinos nux vomica 】になる円盤状の種子【馬銭子(マチンシ)】に含まれる。江戸時代にはネズミ駆除にも使われた。他の植物毒と違い、脊髄、脳幹に作用するが、大脳、小脳にはほとんど作用しない。
延髄内の【レンショー細胞(小型の神経細胞)】が運動神経を抑制する作用を遮断するため、わずかな刺激にも運動神経が反応し、強い痙攣を生じる。破傷風菌の症状によく似て、特有の強い痙攣で体をブリッジ状態にのけぞらせる。意識がはっきりしているだけに苦痛は耐えがたい。

◆【リシン】 P42
【トウゴマ(ヒマ)】(トウダイグサ科 トウゴマ属)の種子に含まれる猛毒たんぱく質。ヒマの種子からとった油を『ヒマシ油』として、下剤、ポマード原料、減摩油、ペイント原料として利用。
A、B、2つのタンパク鎖からなり、A鎖が猛毒で、細胞のタンパク質合成を阻害する。
世界5大猛毒:【リシン】【テタヌストキシン】【ボツリヌストキシン】【ジフテリアトキシン】【グラミシジン】

◆【キノコ】P44 
天然の毒による中毒の70%を【キノコ】が占める(死亡例は60%)。
【アマニタトキシン群】テングタケ属(アマニタ)の【タマゴテングタケ】【ドクツルタケ】など。
食用キノコと間違えやすく、激しい嘔吐、下痢、腹痛がある。その後、肝臓、腎臓の組織が破壊され、半数が死にいたる。
★核酸RNAの合成、タンパク質の合成を阻害する。
【ムスカリン群】テングタケ属の【ベニテングタケ】【テングタケ】など。
毒成分は【ムスカリン】【イボテン酸】で、【アセチルコリン】に似る。毒性は軽い。
★ところが、【イボテン酸】は、キノコのうまみ成分でもある。
【幻覚性物質群】メキシコの【シビレタケ】の成分【ブロシロビン】がよく知られる。神経ホルモン【セロトニン】の誘導体のため、幻覚を生じるため、宗教行事に使われる。
【アセトアルデヒド】を分解する酵素を阻害【ヒトヨタケ】【ホテイシメジ】など。毒成分【コプリン】が、アルコールを分解する酵素を阻害するため、飲酒をした人が中毒する。

◆【ナス科植物】P52
【チョウセンアサガオ】【アトロバ・ベラドンナ】【ハシリドコロ】など。
【アトロピン】【スコポラミン】の毒性が強く、神経ホルモン【アセチルコリン】に似た分子で、競い合うように作用し、伝達を阻害する。どちらも、脳関門を通り、大脳へ達して意識障害となる。
【アトロピン】は、軽い中毒でも、錯乱、幻覚、会話が支離滅裂などの症状が生じる。

◆【強心配糖体】P54
【ジキタリス】【スズラン】【フクジュソウ】【万年青(オモト)】など。
【ジギタリス】の葉の成分【ジギトキシン】は、【ステロイド】(コレステロールの分解産物)に“糖”が結合した【配糖体】。
★【ステロイド】は、窒素原子を含まないので【アルカロイド】ではない。
作用は、【強心配糖体】が、【Naポンプ】の働きを抑えるため、代わりにカルシウムイオンが流入、これが筋肉の収縮力を増して心臓の機能を回復する。しかし、【Naポンプ】を抑えるため副作用となる。

◆【コルヒチン】【ビンカ・アルカロイド】P56
どちらも、細胞分裂の際、『紡錘体』の形成を阻害する。
・【イヌサフラン】(ユリ科)の球根の有毒成分【コルヒチン】。
植物細胞の染色体を倍加することが分かり、2倍体、4倍体の野菜(在来種より大きなトマト、スイカなど)種無しスイカ、つくりに利用される。
・【ツルニチニチソウ:ビンカ・ロゼア】(キョウチクトウ科)には【ビンカ・アルカロイド】が含まれ、制癌剤として利用される。

◆【キニーネ】P60
ペルーのアンデス山中で見つかった『キナキナ』(アカネ科キナノキ属)。樹皮から【マラリア】の特効薬として世界中で使われた。

◆【アスピリン】 ★Keyword=【プロスタグランジン】 P62
1827年、フランスで、白い【ヤナギ】から【サリシン】が単離された。【セイヨウナツユキソウ】(スピラエ・ウルマリア)の葉の成分【スピール酸】でもある。
1838年、【サリシン】を分解し【サリチル酸】を得たが、胃を荒らすなど副作用があった。
1899年、製薬会社バイエルは、【アセチルサリチル酸】を合成し、【アスピリン】名で発売した。
★【アスピリン】は化学合成品で、天然の“スピラエ”から作ったものではないという意味の“ア”が付いている。
発熱は、細菌や白血球に由来する発熱物質により、脳内に【プロスタグランジン】というホルモンがつくられ、体温を上昇させる。【アスピリン】が効くのは、【プロスタグランジン】がつくられるのを抑えるため。

◎【微生物毒】細菌がつくりだす毒素には2種類ある。
【外毒素=エクソトキシン】100^1000のアミノ酸で構成されたタンパク質。【破傷風菌】【ボツリヌス菌】は最強の外毒素。
【内毒素=エンドトキシン】糖脂質とタンパク質の複合体。毒性は弱く、耐熱性で、菌が死ぬと遊離してくる【グラム陰性菌】に限られる。
◆【破傷風菌】P90
嫌気性で、外毒素【テタヌストキシン】を生成する。
この毒は“逆行性”という特性があり、神経電線(神経線維)を逆行し、脳脊髄に達し、激しい痙攣(骨折するほどの)を起こす。潜伏期間は10日以上、その間たいした異常が見られないため、手遅れとなりやすい。
◆【ボツリヌス菌】P92
嫌気性菌で、古くからハムやソーセージでの食中毒が知られている。
強力な致死性があり、意識は最後まではっきりとし体温も正常だが、手足の麻痺、呼吸困難のため窒息死にいたる。伝染性はないため、煮沸消毒、酸性化、抗菌物質添加などで、予防することができる。
【ボツリヌストキシン】はカルシウムイオンの働きを抑えるため、【アセチルコリン】による情報伝達が阻害され、筋肉が動かなくなる。
◆【ペニシリン】 ★Keyword=【グラム陰性菌】 P102
細菌の細胞は、植物細胞に似て【細胞壁】と呼ばれる保護被膜で被われている。
この【細胞壁】の合成を阻害する“毒”が【ペニシリン】で、細菌は細胞膜をつくることができずに、水の浸透圧により細胞は崩壊する。
★ヒトの細胞には、【細胞壁】がないため、【ペニシリン】の影響がない。このため“理想”の抗生物質といわれる。
★【細胞壁】の外側にさらに脂質の外壁をもつ細菌がいる。このタイプの細菌を【グラム陰性菌】と呼び、【ペニシリン】効かない。グラム染色法により、脂質の外壁のない細菌は、染色される。この細菌を【グラム陽性菌】と呼ぶ。
★【マイシン属】の抗生物質は、【グラム陽性菌】【グラム陰性菌】のどちらにも効力がある。遺伝子情報を【アミノ酸】配列に翻訳する過程に障害を与えるため、細菌は、増殖できなくなる。


◆《チェックポイント BEST 5》◆
ここは少し上級編、ひろい読み編が気に入ったら次はこちらで、チョット深読みしてはいかがでしょうか。

○【致死量】 ★Keyword=【半数致死量】 P13
毒性の強さを表す。【半数致死量】が一般的で、実験動物を半数しに至らしめる量。体重1kgあたりmgで示される。毒の強さを比較するとき【半数致死量】が使われるが、まだ未決定の“毒”に対しては、不正確ながら【最小致死量】【致死量】の順に使う。
★実験動物の種類(ラット、ウサギ、など)、使用方法(静脈注射、皮下注射など)により値が違うため、数値は“ケタ”を比較できる程度

◎「【タンパク質】と【ペプチド】の違い」P19
普通の【タンパク質】は、アミノ酸が100^1000からなる高分子。毒のある動物の【ペプチド】は、タンパク質の鎖を細かく分解し、アミノ酸が10^100からなる小型タンパク質。さらにアミノ酸も分解し【アミン】に変え、【ペプチド】【アミン】の2つを主要な神経毒とする。

◎【動物毒】P28 
・【動物毒】には、酵素としてのタンパク質、小型タンパク質【ペプチド】、タンパク質の分解物【アミン】の3種があり、、どれも猛毒。タンパク質系の毒を使う理由は、相手を瞬時に倒せること、体内で簡単に合成できることが挙げられる。
【動物毒】の主要なものは【神経毒】。動物の【神経膜】(神経線維の円筒状の細胞膜)の【ナトリウムポンプ】があり、内側の【ナトリウムイオン】を外側へ汲みだし、1/10程度にしている。逆に【カリウムイオン】は10倍程度多くなっている。
【神経膜】にはこの2つのイオンが通る2つの通路(チャンネル)があり、静止時は【Naチャンネル】の扉は閉じ、【Kチャンネル】が開いているため、【カリウムイオン】の濃度差によるカリウム電位が生じている。
・神経が刺激を受けると、【Naチャンネル】が開き、外側の【ナトリウムイオン】が流入して、ナトリウム電位が逆転する。この時発生する【スパイク(刺激)】というパルス波が、【神経電流】として、神経膜に沿って神経情報を伝達する。
★【動物毒】のほとんどが、【Naチャンネル】を塞ぎ、電気発生を瞬時に抑えるため、神経電流が停止 ⇒ 筋肉麻痺し倒れる。作用は強烈、瞬時であるが、一過性で、後遺症はほとんど残らない。

◎【植物毒】P30
・動物の食害から身を守る能動的側面が主で、【植物毒】は、【アルカロイド】といわれる窒素元素を含む【塩基性分子】。【アルカロイド】は、アルカリ(塩基)に類するもの(オイド)という意味で、『植物塩基』と訳される。
動物には、筋肉とそれをコントロールする神経があり、神経線維の末端で分泌されコントロールする物質が『神経ホルモン』で、大半は、猛毒分子の【アミン】と、これとよく似た【アセチルコリン】という猛毒分子。
★【アミン】は窒素原子を含む塩基性分子で、【アルカロイド】と同質の分子。
★【アセチルコリン】の2つの特徴は、『アンモニウムイオン』であり、『エステル』という化合物であるということ。このため、水溶液中で酵素により分解されやすい。アンモニウムイオンは【ナトリウムイオン】と構造が同じで神経活動を左右する。
★【植物アルカロイド】は、塩基性の窒素原子をふくむため、動物の『神経ホルモン』と競合し、活動を阻害するため“毒”として作用する。

◎【血液-脳関門】P86
【脳関門】により、水溶性のアミン、小型タンパク質、などは脳内へ入り込めない。
水溶性アミンを脂溶性に変えた【覚醒剤】は、【血液-脳関門】を通りぬけられるようになる。天然の【モルヒネ】は、【血液-脳関門】を2%しか通過できないが、【モルヒネ】に酢酸分子をつけて脂溶性にした【ヘロイン】は65%通過できるようになり、凶悪な麻薬となる。




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日頃より、身近な科学に興味があり、新書などいろいろ読み漁り、また読み耽っています。
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科学の本 身近で分かりやすく、肩の凝らない本が中心。
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