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『巨大津波は生態系をどう変えたか』壊滅的な生態系。特定の生物種を調査し現状を知る貴重な一冊。さらに復興事業のもたらす環境破壊を危惧する。

■巨大津波は生態系をどう変えたか■ 4月新刊


【東日本大震災】で壊滅的に破壊された東北地方の生態系。その現状を知る貴重な一冊。自然の豊かさに憧れ東北に移り住んだ著者が走破した地域は、いわき市から下北半島まで、走行距離は合計5万キロにも及ぶ。優先される人命救助、生活基盤の復旧の状況はニュースでもよく報道されるが、生態系の状況がつかめる報道はなかなかない。

広範囲にわたる生態系の調査、
・どの生物を調査対象にしたのか?著者の選んだ生物の種は何か?
 興味あるとともに大変参考になる。
・どの生物に着目すれば、生態系の破壊の状態が把握できるか?
 を見極めるヒントとポイントも見えてくる。

著者の選んだ生物は、1年を通してこの地で生育する植物、昆虫、淡水魚。
水辺の環境を的確につかめることから、トンボ類、水草を重点に調査している。

さらに復興事業のもたらす新たな環境破壊についても危惧する。従来は【環境アセスメント】が機能するが、今回の災害では免除されるケースが相次いでいる。『手続きを省くことが、被災地のためにいまできる努力だ』という勘違いを指摘する著者。お薦めの一冊。



★詳細はこちら↓

『巨大津波は生態系をどう変えたか』
永幡嘉之(ながはた・よしゆき)著
2012.04.0. 第一刷
ブルーバックス B-1767



★★★☆☆ 難易度
★★★★☆ 蘊蓄度
★★★★★ お勧め指数
★★★★☆ 保存版
★★★★★ 編集、構成
★★★★★ 総合評価





◆ 感銘・共感・知見の一文 ◆

◎「水田化と生物多様性の狭間にある【後背湿地】」 ★Keyword=【後背湿地】 P29
・海岸、湖岸に生成する湿地で、川から海へ流された土砂が再び波により打ち寄せられて砂丘をつくる。その内陸側に水がたまり【後背湿地】を形成する。
海岸に広がる水田の多くは、【後背湿地】を利用して開発されてきた。
・山元町ではこの【後背湿地】が残る貴重な存在で、開発により生息地を追われた生物が多く、絶滅危惧種も含まれていた。新浜では、震災によりクロマツ林が消失し、海とつながってしまっている。海水による塩分のため、淡水に生息する生物の多くは姿を消している。塩分濃度は減少しているが、いまだに塩分が残る。さらに塩分が減少すれば、以前棲息していた生物の復活も期待されるが、他の場所に生育できる湿地が存在しない現状では難しい。
開発により、池や湿地が減少し、孤立化したため、今回の津波が生態系に与える影響は深刻である。

◎「【クロマツ】の防風、防潮、砂防林」P36
・クロマツは本来海岸の岩場に生育する植物。潮風に強く、景観もよいことから防風、防潮、砂防目的で植林されてきた。砂浜には、ミズナラ、シナノキ、カシワなどの林と、海岸植物が林縁を構成するのが本来の植生。
生態系保全の観点からみれば、本来の海岸の姿である草原、広葉樹から構成される低木林となることが望ましいが、砂防、防潮などに優れた【クロマツ林】の植樹が計画されている。再生途上にある砂浜、湿地を埋め立て、人工の森をつくることは『生態系を根本から破壊してしまう』と著者。
・倒木、枯木を撤去し、植林、植栽が短期間で進められると、津波被害を免れて折角生き残れた生物も姿を消すことになる。この海岸に生息していた動植物が生き残っている場所が点在している。『この場所をそのまま残せれば生態系再生の拠点となり、生態系の回復も早まると思われる』と指摘がある。

◎「復興事業がもたらす生態系の破壊」 ★Keyword=【環境アセスメント】 P204
「戦後60年かけて進められてきた土木事業を短期間で実地しようとしている」ことに著者は危惧を感じている。田畑は段階的に開発されたため、在来植物も畔などで生育することができたが、重機により一斉に整備されるとなると在来種や津波を逃れた生物が生き延びる術がない。結果として、適応力、繁殖力に秀でた外来種が進出する機会が増え、生物多様性も低下をもたらすことになる。
★復旧事業では「非常時」対応として【環境アセスメント】の手続きが免除されることが多く、本来の自然環境が失われていく。



◆ 主な指標生物 ◆

◆【スギ】 宮古市田老 P86
津波が到達して、土壌に塩分が残るかどうかが【スギ】の生死を分けている。そのため、山裾の【スギ】が枯れているが、津波到達地点より高い位置にある【スギ】は健全に生育している。線引きされたように明暗が分かれる。
☆同じ条件でも【スギ】より塩分に強い【アカマツ】は生き残っているが、枝・幹に損傷を受けた個体は塩分の影響を受け枯れている。

◆【オニグルミ】 宮古市津軽石川河川敷 P88
津波が根元まで達した【オニグルミ】は、新芽の展開時は塩分の影響をあまり受けなかったが、5月を過ぎ蒸散の盛んになる時期になると、塩分濃度の高い水を吸い上げるため、一斉に枯れ始めている。同じことは、【ヤマグワ】【カツラ】【サワグルミ】にも起こっている。
☆【オニグルミ】を食樹とする【オナガシジミ】、果実を餌とする【ネズミ】なども大きな影響を受けることになる。

◆【クロマツ】 名取市広浦 P93
塩分に強い【クロマツ】だが、数日以上海水につかった場所では全滅している。その枯木のなかに稚樹が育ち始めている場所がある。根を張る位置がまだ浅いため、塩分の影響が低減されたと考えられる。
★稚樹が残る海岸は、このままでも次世代の【クロマツ】として育つと思われるが、復旧事業で重機により倒木と共に撤去され、新たに人工林が計画される。

◆【ミズアオイ】 名取市水田跡地 ★Keyword=【休眠打破】 P108 
・埋没し長期にわたり休眠していた種子が、津波により表土が攪乱されたため【休眠打破】されて発芽してくる。【ミズアオイ】のほか【フトイ】【オモダカ】【ミズオオバコ】などの水草が優先種の【ガマ】と共に生育している。
・絶滅危惧種の復活であるが、水田復旧や埋め立てが進めば【ミズアオイ】の生育する湿地もなくなり一時の繁栄で終わることになる。

◆【ヒヌマイトトンボ】 石巻市北上川河口 P142
汽水域のヨシ原に生息する南方系の種。河口部にしか生息しないため津波の影響を特に受けやすい。また年間繁殖も年1世代であることも生息数が少ない原因。1971年、新種として発見され発見地の一つ涸沼(ひぬま)の名がついた【イトトンボ】。【環境アセスメント】の指標生物の一種。
◇【保全地区】の考え方
今回の災害などを考慮すると、狭い地域を生息地として保全しても、長期的存続につながらないという事実が浮かび上がる。広い地域が維持されることで、災害を受けない地域が確保され、種の維持へつながる。
★『生物多様性を守ることに社会がどのように向き合うかを、根本から見直す機会にしなければ…』
『人間による環境の細分化という別次元の影響を受けていたからこそ、1度の津波でも各種の絶滅が進んでいる』と著者。

◆【ヤマトマダラバッタ】P172
・日本に生息するバッタのなかで唯一海岸の砂浜だけに生息。砂浜や海浜植物が失われると、絶滅へつながるため砂浜の昆虫調査の指標とされる。
・砂浜の広く連続している地域や、海浜植物の残っている地域で確認された。岩手県の砂浜は、津波により砂州が消失したため厳しい状況にある。
★残る砂浜も、堤防建設が進められ、植物群落も埋め立てられる。従来は【環境アセスメント】が機能するが今回の災害では免除されるケースが相次いでいる。『手続きを省くことが、被災地のためにいまできる努力だ』という勘違いを指摘する著者。



◆ チェックポイント ◆

◎「東北地方の海岸線の特徴」P17
◇【砂浜】
場所により60kmも続く【砂浜】があり、内陸部の湿地へと続いている。現在の日本では貴重な存在。
◇【リアス式海岸】
特徴ある【リアス式海岸】があり、入り江に発達する【藻場】にアマモの群落があり豊かな生態系を構成。
◇【カシワ林】
防潮、防風のために【クロマツ林】が植林されるが、津軽半島の海岸線にはクロマツ植林前の【カシワ林】が植生として残る。
◇【湿地】
海岸線や河口に多くの【湿地】が点在し、トンボをはじめに多様な生物の生息地。

◎「1000年ほど前の【貞観(じょうがん)地震】との違い」P21
・開発が進み水田が広げられた結果、湿地の大半が失われていた。残る湿地も孤立しているため生物が【コリドー】として利用される機能も失われていた。「もし手つかずのまま残っていれば、津波が隅々まで到達しなかった可能性が高い」と著者。
・砂浜、湿地が連続していた時代には、津波により大部分が破壊されたとしても、生物が生き残れた場所が点在していたはずで、時間と共に生物の回復し生物多様性は維持できた。しかし、開発が飛躍的に進み、湿地は埋立てられ、堤防が築かれ、クロマツが植林され砂浜は縮小していたため、津波の被害が増幅した。
★山元町の海岸線の写真に、かって湿地が存在していた区域(被災時は埋め立てられ農地として利用)、かつての海岸砂丘(被災時はクロマツ林、宅地、農地)と津波による浸水域が重ねられ表示されているのでわかりやすい。(P22)
貞観地震
平安時代(869年)三陸沿岸を 襲った大地震。津波は多賀城下を襲った説もあり内陸部まで到達した。M≒8.3以上。
864年に富士山の貞観大噴火、871年に鳥海山の噴火が起きている。

◎「海水の流入により生息地を失った生物」P58 石巻富士沼
・【フナ】【コイ】が塩分により死滅、【ヘラブナ】の死骸が浮き上がった写真が掲載されている。
・【ライギョ】【クサガメ】【ウシガエル】【アメリカザリガニ】など外来種の死骸も多い。豊かと思われていた東北の自然も多くの外来種に置き換わっている。
・【トンボ】の大生息地。(福島県相馬市松川浦)では、ヤゴが姿を消し、産卵された卵も生育できない。【カエル】の卵も塩分濃度が上がっているため孵ることができない。



tsunamitsunami  1,000年後の人にどう伝わるだろうか   tsunamitsunami

東北沿岸の開発が進み、湿地のほとんどが水田となり、さらに、埋立てられ工業用地、住宅地へ開発されてきた。防災、防潮、砂防目的に堤防が構築され、クロマツ林が造成された。このため、砂浜が縮小され、漁港や港となり地域の経済に寄与してきた。これらは生活する人の側から見ての評価である。

自然災害危険度から見ると,堤防、クロマツ林、水田、市街地など画一的な開発が広範囲につづくため、津波が到達する範囲も広くなる。利便性を優先するため、過去の津波の到達地域が宅地となり、漁業・水産の関連施設と共にそこで働く人の住宅も海岸近くに集中する。

同じ規模の災害でも、1,000年前に比べ被害を受けやすい状況になっている。利便性を求めた生活には、1,000年に一度の災害のことなど思いも及ばない日常がある。はたして、今回の大変な事態が、1,000年後の人にどう伝わるだろうか。



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『未知なる地底高熱生物圏』石油、石炭は化石ではない。酸素こそが化石である。地下生物圏から生命の起源まで諸説を展開。お薦めの一冊。

■未知なる地底高熱生物圏■ (その2)


□ 石油は太古の微生物から生成されたのではない?
≪教科書などに書かれていたことをそのまま鵜呑みにしはいないだろうか?≫

□ 石炭、石油を化石燃料と呼んでいるが、“化石”ではない?
『石油や石炭ではなく【酸素】こそが植物が残した“化石”燃料といえる』と著者。

□ 誕生時の地球は煮えたぎる溶岩、灼熱の世界ではなかった?
≪本当だろうか?…よくあるイラストの根拠は何だったのだろうか?…≫

□ 地球の【地下】に生息する生物(微生物)の総量は【表層】に生息する生物を凌ぐ!
地下数キロの深さまで存在、極端な環境と思いがちだが、極端な環境で生きているのは我々の方である。

□ 地震の原因はプレートの歪だけで説明できない!
もう一つの原因として、地下のガスの移動や噴出があり、地殻の動きと連動させることで、うまく理解できると著者。


本書のすべてが正しいとは思わなくとも、今まで前提として、疑いをもたないまま鵜呑みにしてきた“知識”が揺らいでくる。常識として捉えていた“知識”は、大した根拠のないものであったり、仮説がいつの間にか定説となっていたり、新しい研究、発見によりパラダイムシフトしている領域と旧態然とした領域が混在していることに気づかされる。

『真理』は追い求めても永遠に到達できるとは思えない。その時点での叡智を結集した一時的な常識でしかない。
著者も、大陸移動説を例に科学の新説について語る。「1960年以前には、『大陸移動説』など物笑いの種。1965年以降は、これを信じないものが物笑いの種となった」とある。『地動説』『種の起源』など過去にいくつも同じような逸話がある。

今現在“定説”とされている常識にも同じような問題が内在する。このように捉えると科学は面白いものとなる。一読者として、各分野の専門家の説に接し、推測する楽しみがここにある。お薦めの一冊。



★詳細はこちら↓

『未知なる地底高熱生物圏』
トーマス・ゴールド著
丸武志(まる・たけし)訳
2000.09.20. 第一刷
株式会社 大月書店

★★★☆☆ 難易度
★★★★★ 蘊蓄度
★★★★★ お勧め指数
★★★★☆ 保存版
★★★★★ 編集、構成
★★★★★ 総合評価


 

◆《感銘・共感・知見の一文》◆

◎「生命の起源」 ★Keyword=【パンスペルミア】 P192 
地球生物の生息する領域は大きく2つに分けられる。
 【光合成】をエネルギー源とする地球表層の生命の領域
 地底よりしみ出してくる【化学エネルギー】を利用する地下生命の領域
・地下生命については探索を始めたばかり。生息する微生物は地表から進出したものではないと著者は予測。
・遺伝システムが同じことから、共通の起源から派生していることは確実。
・しかし、共通の【パンスペルミア】(起源が地球以外の天体にある)なのか、地表または地下に生命が誕生し適応したのか、確かなところは分からない。

◎「生命が誕生したのは【表層】か?【地下】か?」P193
 地下の優位性
・紫外線、放射線を浴びる確率は【表層】より格段に低い。(初期の生命は紫外線や宇宙線から身を守る修復システムを獲得していない)
・火山活動、小惑星衝突などの大災害時、微生物は休眠状態で生命を維持できる。
・エネルギー源の【炭化水素】は何百万年もの間、安定して地下より供給されると推測される。
・高圧下のため、沸点が上がり液体の水の存在範囲は【表層】より格段に広く、ある深さで安定する。
★【光合成】は複雑なシステムであり、初期生命は【化学エネルギー】に依存したものから出発したと思われる。
★【地下深層ガス説】は生命誕生の場が【地下】とするとき欠かせない条件になる。

◎「生物を分ける【代謝】の変革」 ★Keyword=【リン・マーギュリス】【ドメイン】 P208
・【メタン】を摂取する【好熱性細菌】は【光合成】をする【細菌】と外見はよく似ているが【代謝】システムが大きく異なる。
★★★ 【リン・マーギュリス】は、【代謝】における変革は、ほぼ微生物の【ドメイン】(グループ)で達成された実例を示した。
『大型の動物を生みだした【真核生物】の【ドメイン】は、微生物を体内に共生させることで獲得してきたものにすぎない』
『【真核生物】のすべての【ドメイン】は【代謝】の異なる微生物の2系統が共生的に合体したのが始まり』
と考えられている。



◆《ポイントひろい読み BEST 3》◆

○「石油の起源が【無機的(非生物由来)】である証拠を追い求めて」 ★Keyword=【シルヤン環状地】 P125
・理論的主張と間接的な証拠だけでは【生物起源説】を覆すには説得力不足のため、【生物起源説】では説明のつかない岩石中に【炭化水素】の存在を追い求める。
・スウェーデンに花崗岩の基盤石が地上に露出している場所がある。そこの岩の裂け目にタール状の物質があることを知っていた著者は、石油無機説の好例とみる。
・【シルヤン環状地】(3.6億年前に巨大隕石が衝突し、直径44kmのクレータが残る)
隕石の衝撃で岩盤を深部にわたって砕かれたはず。この時できた隙間を通り【炭化水素】が溜まっている可能性がある。1990年、掘削開始。採取されたヘドロは【酸化鉄】が細菌により還元されできる物質【磁鉄鉱】が濃縮されていることが分かる。

○「地震の原因ともなる【深層ガス】の上昇」P186  
・大陸プレートと海洋プレートの歪で断層帯が生じ、地震の原因となるが、歪だけであらゆる地震の原因を説明するのは無理である。もう一つの原因として、地下のガスの移動や噴出があり、地殻の動きと連動させることで、うまく理解できる
・地下60km以下の岩石はやや流動性があり、歪が限界を超えて破壊したりしないが、地下700kmものマントル深部で起きる地震がある。1994年にボリビアで発生したM8.2 の地震の震源は、地下600km。プレートがずれた歪とは別の作用がはたらいたはずである。
・著者は、大量のガスが原因とみる。ガスが岩石の隙間を流れることで、内部摩擦を消し地震となる。
歪が大きくなるのではなく、岩石の強度が低下するために起きると見る。
・これを原因とする地震は歪計での観測が難しい。わずかな隙間を通り上昇してくるガスの滲みだし、地下水の乱れ、地下水を伝わる電流の変化、深いところではガス成分の変化などが前兆となり得る。ヒトより臭覚の鋭いペットや動物の異常な行動からも前兆を知る手掛かりとなる。
★この【深層ガス説】が広く受け入れられることは、地震予知に有益であると著者の弁。

○「【生物起源説】で説明できない【天然ガス田】の存在」P215
・【ガス田】浸出量を正確に測定すれば、【生物起源説】では説明できないデータが得られると思われる。
・大気中に発散される【炭化水素】の浸出速度は早いので数千年で枯渇するはずで、補充されているため存在すると思われる。
・岩石の透過性から計算すると、最も透過性の悪い岩石の下の【天然ガス田】でも数万年でガスは滲出し、枯渇するはず。



◆《チェックポイント BEST 3》◆

◎「地球外【表層生命】」P224
・我々が知る【生命】は液体の【水】が必須条件、氷・水蒸気ではこれを満たさない。
・【中心星】(太陽)の性質、惑星軌道までの距離、惑星の質量・大気の性質などが重要となる。
 地球の近くにある惑星2例

 金星の大気(大気圧は地球の約80倍)
地球のほぼ2倍の日射を受け、『温室効果の暴走』を起こす。表層の水は、蒸発し大気にとどまる。温室効果を起こすガスとして最も強力であるため、さらに温度が上昇する。そして、水蒸気は大気の上層へ押し上げられ、日射の高エネルギーで【水素】と【酸素】に破壊される。軽い【水素】はそのまま宇宙空間へ散逸、【酸素】は、地球表面の物質を酸化、【炭素】は二酸化炭素になり大気にとどまる。二酸化炭素も温室効果ガスであり、重力場があればそこに留まり、惑星が炭素ガスを放出する限り大気中に蓄積され続ける。

 火星の大気(大気圧は地球の約 1/1,000
地球の1/2の日射のため、表面は氷点下。質量が小さいことから、重力も弱く地下からのガスの放出も少ない。こうした大気では、【11年周期】など太陽活動の影響を受けやすい。重力が小さいと、大気は吹き飛ばされることになる。質量で地球の1/10(重力は1/3)、総体として磁場もないため大気も失われやすい。

 地球の大気(海面上で1㎏/cm2)
・沸点・凝固点間の温度は100℃。この範囲でしか【代謝】活動できないことになる。
(凝固点は同じだが、沸点は気圧で変化する。火星の大気圧では液体の水は存在できない
・著者は、火星表面の過去に何かが流れたような痕跡は、氷河のようであり液体の流れとは異なるとみなしている。そして水になることなく直接水蒸気へと昇華した。

★太陽系では【表層生命】が地球以外に存在する可能性はないようだが、【地下生命】は火星や大型惑星の衛星、月を含めて存在する可能性がある。
★ここに月を含めた理由は、月ほどの大きさがあれば地下に水を維持することができ、炭化水素の存在が確認されていること。地殻の動きのない月の深部で起る地震の原因は地下からの流体で、ここに炭化水素が含まれていると思われること。

◎「科学史における仮説」P241
『完全に合理的な解釈が発見されたものの、明らかに説明できなかった問題の事例には事欠かない。そして、そこで広く考えられている“仮定”が以後の“真理”追求の妨げになる』
・著者はこうした明らかに説明できない問題を解決する手掛かりを見つけることの必要性を強調する。本書末尾の数行に著者の思いが記されている。
『推測してみるうことはその過程では重要な一歩である』
『想像こそが、白黒をつけたり、新しい筋道を考えだす推進力なのである』


◎「訳者あとがきより」P245
『一般的に信じられている話がいかに“あやふや”なものであったのか、また地球の地下のことを我々はまだあまりにも知らないことに驚かざるを得なかった』
・T・ゴールドが【地下生物圏】を論じたのは、1992年の論文『地底の高熱生物圏』。「ネイチャー」に投稿したが受理されず「全米科学アカデミー紀要」に投稿変更した経緯が書かれている。
・1990年代初期には、地底の生物圏は夢物語?
その後、微生物が地下、地底、熱水噴出孔などから発見され、深海探査船による資源探査、地震研究とともに【地下生物圏】の探査も研究されるようになる。
・【地下生物圏】が確実に存在することが分かってきたが、【地下深層ガス説】を認めると、今日の多分野にわたる“定説”を修正する必要も生じてくる。一般的な説と対立する点が多く、詳細な検討をする必要が生じてくる。
・『地底の高熱生物圏』で【生物の起源】から【宇宙の生命】までゴールド説は言及している。これに関して、雑誌「ニュートン」「OD21のニュースレター」から記事を紹介し最近の情報を添えている。



◆□◆□◆ 所感 ◆□◆□◆

本書は2001年に購読した一冊。
10年振りに読み返してみても新鮮。独自の理論と説得力ある文面に引き込まれる。

経歴にコーネル大学電波天文学・宇宙研究センター所長とある。幅広い分野で科学に携わる科学者。
T・ゴールド評は、物理学者のF・ダイソンの「序文」がよくいい得ていると訳者の記述がある。
スティーヴン・グールド著『フルハウス』で【聖像破壊主義者】と表現されていることからも、刺戟的な新説と言動が伺われる。

科学的な知識の裏付け、理論の根拠がある説のため、最初はホントなのかと驚くが次にドンドン引き込まれる。専門家ではない一般の我々が読める文章に噛みくだいているところに好感がもてる。このへんはS・グールドのエッセイを思い出す。科学を推理したり、楽しむきっかけとなるお薦めの1冊

前々回の『ダーウィンの箱庭 ヴィクトリア湖』の訳者が本書と同じ丸武志(まる・たけし)氏。 「あとがき」にある本書が発刊された経緯や最近の状況について適切な解説と理解が深まる補足が印象的



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『未知なる地底高熱生物圏』総量で地表の生物を凌ぐ地底の生物。石油・石炭の非生物起源説など刺激的で科学的な諸説を展開。お薦めの一冊。

■未知なる地底高熱生物圏■(その1)


およそ5年ごとに正統派から逸脱する新しい説を提唱する著者。
「ゴールドの説はいつも新しく、重要で、挑戦的である。そしてたいてい正しい。【地球高熱生物圏】もまさにそうだと思う」と序でフリーマン・ダイソンが記している。その中からいくつか選んでみる。
どれも“エッ~!”今まで思いも及ばない説の数々である。

■【地球の自転軸が90度回転するという説】
1955年発表の論文『自転軸の不安定度』。
100万年ほどかけ回転。質量の運動が原因で両極が赤道上へ、赤道の2点が両極へ移動するという。自転軸に対して大陸の位置が変わることになる。1997年、カリフォルニア科学技術研究所のヨセフ・キルシェビンクの論文では、カンブリア初期に起った証拠を示した。
この説が正しいとすると、地軸の回転時期が『カンブリアの大爆発』といわれる時期(5億5000^5億年前)と一致し、海洋環境が一変したため、新しい生命の進化につながったことになる。
≪氷河期などに両極に氷が偏在すると、地球の極と赤道が“グルリンコ”するのだろうか?…≫

■【天然ガスと石油が生物起源ではないという説】
供給源は地下深部、石油の中に見つかる生命分子は、混入したもので生物起源ではないとする説。
★専門家の確立してきた説と相反し、挑戦的とも思える説。地質学・化学に詳しい著者が多くの情報に基づいた説。

■【地下深層ガス説】
地球には、炭化水素類が軽い気体の【メタン】から重い【石油】まで様々な形で大量に存在。地下の地殻深くまで存在し、一般に見積もられているよりかなり多く、そしてかなり深くまで存在するとする説。
★生命の始まりの微生物が化学反応系で獲得したエネルギーが、この化学エネルギーである。
≪大量の炭化水素が、生物起源でなく大量に存在するとなると、今現在のエネルギー問題の根底も覆る説である≫

■【地底高熱生物圏説】
本書で論じられる説。生物は、地下数キロの深さまで存在、地球表層の生物はほんの一部にすぎないというもの。地表の生物圏の下に、かなりの規模の生命が存在している。この領域が【地底高熱生物圏】。
10km程も深いところにまでおよび、温度も100℃に近い高温となる。上昇する【炭化水素】源は地下生命が存在する最深部よりさらに深いというところが核心。

この本の趣旨は、
『【炭化水素】をエネルギー源として成り立つ生物圏が地下に存在していること』
『その炭素源はさらに深層に存在していること』
そして、『この地下生命から【光合成】生物が発達し、地球上の生物が進化してきたと』
いう壮大な説へとつながる。



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『未知なる地底高熱生物圏』
トーマス・ゴールド著
丸武志(まる・たけし)訳
2000.09.20. 第一刷
株式会社 大月書店

★★★☆☆ 難易度
★★★★★ 蘊蓄度
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◆《感銘・共感・知見の一文》◆

◎「【酸素】こそが化石燃料」P15
地表で“燃料”と呼ばれる物質は、“酸素”と反応してエネルギーを発生する。【炭化水素】【水素】【炭素】が燃料となるのは【酸素分子】が大気中にあるからで、大部分が【光合成】の結果発生したもの。
★★ 『石油や石炭ではなく【酸素】こそが植物が残した“化石”燃料といえる』と著者。

◎「【石油】の起源」 ★Keyword=【生物起源説】【無機説(非生物起源説)】 P52
【生物起源説】
・【石油】の生物起源説が広く受け入れられたのは1870年代頃。当時、創世期の地球は煮えたぎる溶岩からなる熱い天体と考えられていた。これが真実なら、【炭化水素】はすべて酸化し二酸化炭素と水になる。このため地球が冷えた後、バクテリアや植物などの生物から生成されたと解釈されてきた。さらに、石油の中に生物起源の分子が見つかり、【生物起源説】は定説となる。
・1940年代に、太陽系の惑星に多くの【炭化水素】があることが発見されても、相変わらず【生物起源説】が支持されている。
【無機説(非生物起源説)】
・現代の説では、地球は太陽の周りの星雲が凝縮した冷たい物質が集積し形成され、過剰に熱い天体ではなかったため石油が無機的に生成された可能性も考えられる。
・45億年前に集積して地球を創成した小惑星の成分と考えられる。その後、内部の熱の上昇に伴い成分が融けだし表層へ移動してきた。そして、多孔質の岩石中に蓄えられたのが油田ということになる。

◎【超高熱細菌】 ★Keyword=【地温勾配】 P42
110℃の環境で生育するということは、地殻の表面温度を平均20℃として【地温勾配】から計算すると
地殻の温度勾配の小さい場所15℃/㎞⇒地下6km、
地殻の温度勾配の大きい場所30℃/㎞⇒地下3kmまで生育可能となる。(火山地帯を除く)
★細菌の耐熱限界は150℃程度とする学者もいるので、【地温勾配】が小さければ地下10kmで生育している可能性がある。
【メタン酸化細菌】
・メタンは地下6kmで表層の400倍の密度、温度も上昇し【メタン酸化細菌】が摂り込みやすい状態になる。
・メタンは地球表層でガス化し拡散するため【メタン酸化細菌】は変わり者であるが、地底の生態における食物連鎖では【一次生産者】。

◎【古細菌】 ★Keyword=【古細菌】“超好熱性” P47
生物は細胞内に核がない【原核生物】と核をもつ【真核生物】に2分されているが、新たに【古細菌】を加えて3分割にする分類方法。
【原核生物】:細菌
【真核生物】:真菌類(カビ・キノコ)、植物、動物、粘菌類、単細胞の原生生物
【古細菌】
・カール・ウーズ(イリノイ大学の進化学者)は1960年代に【古細菌】と呼ぶグループのリボソームRNA鎖、代謝過程、形態が他の【原核生物】と極めて異なることを発見。
・1996年に遺伝子配列が発表され【原核生物】の分類を再考する必要が明確になる。特異な遺伝子は【原核生物】より【真核生物】に共通したものが多い。
・このため、【原核生物】は2つのドメイン【真正細菌】【古細菌】に分けられ【真核生物】を合わせ3つのドメインに分類される。
★中でも“超好熱性”が、生命の最も古い性質であることを示している。
・深海底の湧水域生物群集は、微生物相が主体で、生産者は【真正細菌(バクテリア)】と【古細菌】。ここでは、多くの動物相が微生物と共生しエネルギーを獲得していることが特徴。



◆《ポイントひろい読み BEST 5》◆

◎「地下生命の【酸素】源」P15
・光合成以前の生命は【炭化水素】を利用する際、大気とは別の酸素源が必要となる。
★【酸素】は地球の地殻で【ケイ素】に次いで多い元素。岩石に多く含まれているが、化合物として結合が強く、岩石中の【酸素】を遊離させるためのエネルギーが【炭化水素】を酸化して得られるエネルギー以上必要なため供給源とはなり得ない。
・【酸素】源として利用できるのは、結合の弱い【酸化鉄】【硫酸塩(硫黄酸化物)】があり、【酸素】が奪われると【酸化第2鉄(Fe2O3)】は【磁鉄鉱(Fe3O4)】に、【硫酸塩】は【硫黄】【硫化水素】【硫酸鉄】などの【硫化物】になる。
・【硫酸塩(硫酸イオン:SO4)】は海水中で2番目に多いマイナスイオン。海洋の湧水域で、還元された【硫黄化合物(硫化物)】、大量の【金属硫化物】があることから生物によるエネルギー転換が行われていると推察できる。
★★多くの研究者は、熱水噴出孔の動物相が利用する分子状酸素は、海水として運ばれてくると考えてきた。これでは、依然表層の光合成に依存していることになる。

◎「地球生命の【炭化水素】源」P18
地球上の【炭化水素】は、もとをたどればすべて“生物”にあると考える限り、地下に化学エネルギーの源があることは認識されない。同時に、地下に巨大な生物圏が存在し【炭化水素】をエネルギー源として相当の深さまで存在していることに注目もされない。
【炭化水素】
炭素と水素からなる物質。分子構造、割合の異なる分子で形成された多様な物質の総称。地球表層の個体【石炭】、液体【石油】、気体【メタン】を主成分とする天然ガスがある。
【炭化水素】と【炭水化物】
・1例として、【炭化水素】のヘキサン(炭素数6の石油:C6H14)と【炭水化物】のグルコース(6炭糖:C6H12O6)の違いは、ヘキサンは炭素鎖に水素原子が結合しているのに対し、グルコースは水分子が結合している。動物にとって【炭水化物】は食物であるが、【炭化水素】は毒となる。
【メタンハイドレート】
・形成の条件は、水温7℃以下、水圧50気圧以上⇒水深500以上の大部分(火山地帯を除く)が適応していることになる。
・ハイドレート鉱床に含まれる炭素量は、そこに混在する堆積物の炭素量より多いことがしばしばある。こうなると、生物由来の堆積物起源では説明できない。下部にある基盤岩の隙間から上昇してきたものと思われる。

◎「地下深層ガス説」P72
【メタン】
・生物起源説とするには多すぎる量、多くの場所で発見されていること。生物の堆積物では説明がつかない。
・生物起源でつじつまの合わない海洋の大きな地溝帯の堆積層のない場所に存在する。
【石油】
・【炭化水素】の貯蔵層で、商業ベースで採掘された後、再補充されるように見える。
・1970年代世界の石油が15年以内に枯渇するとした予測があった。≪新たに発見された油田もあるが今日まで枯渇はしていない≫
・再充填される現象は、中東、メキシコ湾沿いなどで報じられている。
【石炭】
・【石炭】の中に化石を含むものがあるため、【生物起源説】とされるが、化石以外の部分が完全に破壊され純粋な炭素の塊なのに、何故この化石だけに完全な構造と、ときには細胞までも残っているのだろうか。≪言われてみればそうである≫
・【石炭】はほとんどが【炭素】で、これに僅かな化合物として【水素】【酸素】【硫黄】を含んでいる。
★木生シダ、裸子植物が酸欠の水中に大量に堆積し、微生物の分解を免れたとする【生物起源説】では説明ができない。燃えた後に残る灰は、鉱物の含有量を示すが、この量が極めて少ない。現存する植物の取り込んでいる鉱物と比較しても遙かに少ない。
★著者は、【石炭】は無機的、生物的どちらの作用でも生成されると考えるが、生物の堆積物というよりは地下深部より上昇してきた物質を源に生成されたと主張している。

◎「ガラパゴス諸島北東の【海嶺】にある【熱水噴出孔】」 ★Keyword=【海嶺】【熱水噴出孔】 P21
1977年、小型潜水調査船アルビン号は、水深2600mの海底プレートの境【海嶺】を探査。光の届かない深海に【チューブワーム】をはじめ生命が群がるようすがサーチライトに照らしだされた。
≪透明度が高くても、水深200mより深くに“光”は到達しない≫
★その後、他の【海嶺】でも熱水噴出孔で同じように生物が生息していることが発見される。
・【チューブワーム】【二枚貝】などは浅い海より移住したと思われるが、食物連鎖の根幹となる生産者としての生物は地下から現れたと著者は見る。それは、地殻内に生息する微生物の末裔である。
★★★上部地殻の微生物の総量は表層に生息する生命体の総量を凌ぐほどである。

○「大気から閉ざされた生態系」
 「ルーマニアの洞窟の生態系」P36
・1986年、大気から閉ざされていた洞窟に、地底から染み出す還元ガスで成り立つ生態系。光合成を基盤としない生態系。一次生産者の細菌を基盤としてクモ類、トビムシ類、など40種以上の陸生動物もみつかる。
・深海底の湧水域同様に硫化水素を確認。これが食物連鎖の基盤となる【還元ガス】。
・著者はメタンを摂取する微生物も一役を担っているとみている。生産者とはならないが、硫化水素を排泄し、水と反応し硫酸となり浸食して鍾乳洞を形成。

 「南極の氷床下4kmの【ボストーク湖】」P37
・地下から熱水を取り込み、上部の表層が断熱材となってる。陸上の微生物が入り込むことが懸念され、現在水面上250mで掘削が中断されている。
・ここに生命がいれば、地下から湧く化学エネルギーを基盤とした生態系である。原始の湖を汚染しない探査技術を開発中である。
★木星の衛星:エウロパと地下環境が似ているためNASAも参画の意向を表明した。



◆《チェックポイント BEST 3》◆

◎「地下深層ガス説の5つの根拠」P59
石油生成が【無機説】とする根拠には 5つの仮定がある。
1)【炭化水素】は原始のありふれた物質で集積して地球ができた
・今では天文学者、惑星科学者によく知られているが【生物起源説】とした1870年代当時の科学者は、【炭化水素】など有機分子が宇宙に多く存在しているとは考えもしなかった。
・20世紀になり、スペクトログラフ(分光器)により、遙か彼方の天体の化学組成を知ることができるようになる。その結果【水素】【ヘリウム】【酸素】に次ぐ物質が【炭素】であり、惑星では大部分が水素との化合物である【炭化水素】として見つかっている。地球も惑星の一つであり、地質学も惑星科学の一分野であるが、こうした発見は現在の地質学に取り込まれていない。

2)創世期の地球は融けた溶岩の塊ではない
・溶解していたのがほんの一部であれば、原始から存在した【炭化水素】が酸化されずに残ることになる。
・20世紀中頃まで、地球の創世期はドロドロに溶けた溶岩の熱い塊で、徐々に冷やされ地殻が広がってきたと考えられてきた。この考え方では、【炭化水素】はすぐに酸化され失われてしまうことになる。
・現在、惑星の誕生はガス星雲より凝縮した物質が集まり天体となったことが明らかになっている。一部は溶解しそのうち密度の低い物質は表層へ移動して地殻を形成した。この地殻が地球の全表層を覆っていたため、すべてが溶解していたマグマからできたと解釈されてきた。

3)【炭化水素】は地下深層で安定しているか(熱力学的に安定しているか)
・【メタン】は600℃で分解、【石油】に含まれる重い【炭化水素】も300℃で破壊される。地下数十kmでこの温度に達してしまうことから深層に【炭化水素】の源があるなど論外とされてきた。しかし、圧力の影響を考慮していなかったための結論で、高圧下では熱に対して非常に安定し分解しにくいことが判明した。
・石油成分の重い【炭水化物】の熱力学計算結果は、地下30^300kmの温度と圧力下で安定しているばかりか、炭素、水素の原子が混合し存在すると“生成”さえすると考えられる。

4)地下深部の岩石に【炭化水素】が存在しうる隙間があるか
・流体をためたり移動させたりできるほどの隙間がある多孔質の岩石は、地殻の上層に限られていると考えられていた。地下深部では圧力が大きいため、隙間が押しつぶされてしまうと考えられた。この間違いは、流体が岩石と同じ圧力をもっていても、地下深層には存在できないと考えたところにある。
・【チューブワーム】など、地球表層の200倍もの圧力下で生育している。深海の圧力は障害にはならずに細胞という“隙間”を増やしている。
★周囲の圧力と同じ圧力を外側にかけることができれば、高圧でも“隙間”は維持できる。ポイントは、圧力の内外の差であり、その場の圧力ではない。

5)【炭化水素】の源が存在する
・現在も、地殻内で【炭化水素】が手に入るのは、源が深部に存在しているということで、この根拠について次章へ続く。

◎「太陽エネルギー利用の仕組みの複雑さ」P23
◆太陽光を直接的に利用できない理由
・1つの細胞が代謝するエネルギーは【光子】1個でも大きすぎ、1/10ほどの単位にする必要がある。
・【光子】は蓄えられないため、糖など分子を合成する際のエネルギーとして蓄え、酸化することでエネルギーを解放し、利用することになる。このように化学エネルギーは、制御し利用できるため、必要な時に必要な量を提供できる利点がある。
★生物は【光子】のもつエネルギーを化学エネルギーに転換しないと利用できないところがポイント。
≪光合成、代謝それぞれのエネルギー回路に化学物質を介在させる理由がここにあることを再認識させられる≫

◎「水の沸点の【臨界点】」 
○○○○○○○○○★Keyword=【超臨界流体】【超好熱細菌】【熱ショックタンパク質(HSP)】 P41
・水の沸点は、水深876m(87.6気圧)で300℃。水深2250mで【臨界点】に達し、液体と気体の区別がつかなくなる。ここでは【超臨界流体】として存在する。
・ガラパゴス近くの海嶺で生命が発見された水深は2600m。【臨界点】を超えた領域になる。熱水噴出孔から噴き出す水は300℃ほど、【超好熱細菌】は【熱ショックタンパク質(HSP)】分子でDNAや通常タンパク質を包み込んで耐性を得ている。



◆□◆□◆ 所感 ◆□◆□◆

一般に、定説とされ、ものごとの判断の前提になっている“常識”は、その根拠としているものが時代遅れの過去の説であったり、マスメディアで取り上げられているうちにいつの間にか“定説”となり、判断の“前提条件”とされることがある。

身近な例では、『二酸化炭素主犯論』『たばこ悪役論』などもおかしな“前提条件”で議論が展開されている。
「二酸化炭素」は、ひとつの原因ではあるが、“主犯”ではないようで、IPCC、マスメディアによりつくり上げられた“定説”。政治、利権などが絡んでくると科学的な判断から逸脱してしまう。

「たばこ」は確かに健康に害を及ぼす。
ここで気をつけるべきは、その根拠である。ひとつに【ベンツピレン】の発ガン性が指摘されるが、タール系の着色料も同様の危険を内在している。たらこ、紅ショウガ、福神漬の添加物や着色料の表示に同様の意識をもたないで、「たばこ」だけを悪役にしている現状がある。税収、予算など政治的な誘導とも思えてならない。

本書は、世間一般の“定説”を覆すような刺激的な新説が次々登場する。
【地底高熱生物圏】の解説とともに、【天然ガスと石油が生物起源ではないという説】【地下深層ガス説】など、どれも刺激的であり新鮮である。

原書が出版された後、実際に『地下生物圏』の存在が知られ研究機関も出てきている。
T・ゴールドの“先見の明”の確かさを実感する。




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『ダーウィンの箱庭 ヴィクトリア湖』では驚きのペースで新種のシクリッド(淡水魚)が生まれてきた。そして僅か50年ほどで激変した生態系の解説が詳しい。

■ダーウィンの箱庭 ヴィクトリア湖■


新しい種の誕生。その現場に立ち会えることを夢描き【ヴィクトリア湖】を調査する著者。アフリカ最大の湖【ヴィクトリア湖】では50年に1種以上の驚くほどのペースで新種の【シクリッド】(カワスズメ科の淡水魚)が生まれてきた。たった1種から数百種へ分化。これほど急速に種を増やした脊椎動物は他にいない。

1994年にオランダで原書出版後、【ヴィクトリア湖】が1万2500年前に干上がっていた事実が発見された。知られているだけでも500種の【シグリッド】が、これより後に生まれたことになる。ということは、25年に1種の誕生。何とも凄まじい分化である。『目の前で進化が起こる』『進化の実験場』と称される由縁である。

本書はここの経緯と解説が詳しい。調べれば、次から次へと新しい種が見つかる状況に、呆れ、ばかばかしくも感じてしまう程の分化。【シグリッド】を前にすると、“種”とは何なのかわからなくなる。食性による“種”の分類が解説されているが、これもまた特異的で、鱗を食べる種、口の中で保育中の卵や稚魚を巧みに奪い食べる種、他の魚の体外寄生虫を食べる種など、多種多様でしかも驚く食性をもつ種がいる。

そして、漁業を改善する目的で、大型の魚の導入が検討された。その候補に上がったのが【ナイルパーチ】。導入されるや【ナイルパーチ】は爆発的に増加し、同時に【シクリッド】は激減した。【ナイルパーチ】聞き慣れない名前かもしれないが、日本でもファミレスや弁当で白身魚の食材として流通している。そして、外貨獲得、経済復興などに貢献している。しかし、その代償は取り返しのつかないほどの環境破壊をもたらした。

ダーウィンの箱庭と称された【ヴィクトリア湖】。1970年代中ごろまでほとんど知られていなかった【シクリッド】。その1万2500年の時をかけて育まれてきた生態系が、僅か50年ほどの間に激変し、本書に書かれている【シクリッド】は過去の記録と化している。元に戻せない貴重な生態系が失われたことになる。凄まじいほどの変化。
複雑な思いで読み終えた一冊である。



★詳細はこちら↓

ダーウィンの箱庭ヴィクトリア湖

ダーウィンの箱庭ヴィクトリア湖

価格:2,625円(税込、送料別)

★★★☆☆ 難易度
★★★★☆ 蘊蓄度
★★★★★ お勧め指数
★★★★☆ 保存版
★★★★★ 編集、構成
★★★★★ 総合評価



ティス・ゴールドシュミット著
丸武志(まる・たけし)訳
1999.09.16. 第一刷
株式会社 草思社





◆ 感銘・共感・知見の一文 ◆

◎【シクリッド】 ★Keyword=【シクリッド=フル】【口内保育】 P10
カワスズメ科パプロクロミス属の淡水魚。アフリカ、中南米、インド南部、スリランカ、北米に1種が生息。中でも、東アフリカ地溝帯の【タンガニイカ湖】【マラウィ湖】【ヴィクトリア湖】の種数は他を圧倒している。
★【口内保育】など繁殖行動が観察できることから、専門誌に特集が組まれるほど人気がある観賞用熱帯魚でもある。
・1970年代中ごろまでほとんど知られていない。1950年代にロンドン自然史博物館の元館長が採取した標本はウガンダ側のもの。
・著者がタンザニア側の種を分類すると、名前のない種が次々と出現した。
・パブロクロミス属生体調査チーム(HEST)の分類学者は、150種の新種を分類したが、毎週のように新種の【シクリッド】が発見された。
・平均的な外見で仮説上の祖先である川の魚に近い【ハプロクロミス・エレガンス】を基本に比較分類。
・【口内保育】は、雌だけが行う。雄の尻鰭には雌を引き付ける【卵状紋】(本物の卵そっくりな色と形をしている)がある。
・現地では、すべて【フル】と呼ばれている。

◎【ヴィクトリア湖】 ★Keyword=【適応放散】【種群】 P10、P178
・タンザニア、ケニア、ウガンダの国境に位置する大きな淡水湖。6万8800km2(北海道より少し狭い)、赤道が北部を横断する。
・東アフリカの地溝帯には、【マラウィ湖】【タンガニイカ湖】【キブ湖】【エドワード湖】【アルバート湖】など深い湖が連なる。他からの影響を受けないため、【ヴィクトリア湖】と同じように【シクリッド】類が【適応放散】している。
★それぞれ形成された時代が異なり【シクリッド】類の【適応放散】の段階が湖ごとに違うことが特色。
★1万4000年前の水位は低く、完全に干上がっていたとすると、それ以降1万4000年の間に300種以上の【種群】が出現したことになる。
※1994年にオランダで原書出版後、1万2500年前に干上がっていた事実が発見された。

◎「【絶滅】について」 ★Keyword=【絶滅】 P278
・35億年前に、生命が誕生して以来、地球上の生物の99%以上が絶滅している。
これまで生存していた種のほぼ100%が絶滅しているということは、【絶滅】は正常な現象であり【種の起源】と同等に普通に起る現象である。
・地球上の種の大半が【絶滅】する周期はほぼ《1億年》、ひとつの種については平均《100万年》程度とみられている。
 【ラウプ】【セプコスキ】の論文(1948年)
・『過去2億5千万年間に起った【絶滅】は、12回で、このうちの9回はほぼ《2600万年》ごとに起きている』★この論文の弱点は、分類の単位が不正確であれば、説得力を失うところにある。



◆ ポイントひろい読み BEST 5 ◆

◎「【シクリッド】研究の動機」 ★Keyword=【種群(団)】 P15
・漁業政策立案に際して、生態系を理解する必要があったため。(1970年初頭にオランダ政府が漁業発展の計画に参加)
・ヴィクトリア湖には一つの【種群(団)】が生息していると考えられ、魅力的な研究対象であった。
■用語■ 【種群】
共通の祖先からいくつもの種に分化した類縁関係の近いグループ。
形態、生理、行動が対象となる種ごとに決まっていて、種間に基本的な違いがある。
★【シクリッド】の【種群】は、最終的な状態で安定したものではなく、今なお変化して、今でも新種が生まれていると思われる。

○「餌による【シクリッド】の分類」 ★Keyword=デトリタス P44
 デトリタス食
・湖底に堆積する死骸などの有機老廃物(デトリタス)を食べる。いたるところにこの集団が見られ、少なくとも13種存在。
 藻類食
・沿岸の岩礁地帯に沿って生息。かき落として食べる種、はぎ取る種、食いちぎる種など。
・岩から藻類を剥ぎ取る【シクリッド】の口は特殊化により、それぞれ違った形態をもち、採食方法も異なる。
 植物食
・胃・腸の内容物から水草を食べていると思われる。
 巻貝食(9種)
・顎にもう一組の顎があり、殻を壊すのに特化。強力な筋肉と丈夫な口、臼のような歯をもつ。
★【ビルハルツ住血吸中】を媒介する巻貝撲滅の目的で、灌漑水路や水田に移入された種があるが、他に餌があるときには巻貝を食べないため効果がなかった。
 巻貝食(少なくとも4属12種)
・巻貝が殻の中に引っ込む前に“長くカーブした歯”でくわえ込んで食べる。
 動物プランクトン食(12種)
・小型で細い体型。上顎が突き出せる構造をもち、微小甲殻類などを吸いこんで食べる。
 昆虫食(29種)
・体型は大きいが、解剖学的特徴がない。泥ごと食べて昆虫の幼虫をよりわけ、鰓ぶたより泥を排出する。中でも【パプロクロミス・キロテス】は肉厚の唇を岩に押し当て前後に動かし、吸引ポンプのようにして昆虫を吸いこむ。
 エビ食(13種)
・体型は細身で、幅の狭い頭部に大きな目が組み込まれているため、内部で接触するのではと思えるほど。
 魚食(130種にも及ぶ)
・他の魚の体の一部や卵、稚魚を食べる種もいる。
・丸ごと食べる種は2つに分けられ、待ち伏せする種と泳ぎが速く追跡して捕まえる流線型の体系をもつ種がある。
 稚魚食(24種)
・魚食に含まれる種の一部で、卵、孵化仕立ての稚魚を食べる。
★【ヴィクトリア湖】の【フル】はすべて【口内保育型】で稚魚を育てる。
・喉の舌骨を攻撃したり、鼻面に体当たりして稚魚を吐き出したところを襲う。
・【口内保育】している雌の鼻面をくわえ込み、吸い込むことで卵や稚魚を獲得する種もいる。
 鱗食
・鱗は、タンパク質が豊富で、胃や腸内にまるでコインを重ねたようにきっちりと納まっているのが観察されている。
★藻類食の種が、岩礁が過密なため新しい食物源を求めたために発生したと考えられている。
 寄生虫食
・他の魚の寄生虫を取り除いて食べる。

○「【タンガニイカ湖】の鱗食【シクリッド】」 ★Keyword=【平衡多型現象】 P119
【ヴィクトリア湖】より大分起源は古い。鱗食は、【ヴィクトリア湖】の1種に対し、7種いるのも起源の差と思われる。しかも、頬骨の顎のつき方に“右利き”“左利き”があり、“右口”“右利き”の魚は獲物の左脇腹を狙う。これにより鱗を剥ぎ取るに能力も上がる。“右利き”“左利き”は遺伝する。そして、存在数は平均する【平衡多型現象】。

◎「【シクリッド】類の群集の構造」P258
・生態学者が予測できない食物連鎖の構造がある。植物プランクトン食の【シクリッド】が3種しかいないことに対して、魚食の【シクリッド】が100種以上いる。
★普通は、食物連鎖の初段階のものが多く、順次少なくなるはずなのにここでは全く逆転している。
・藻類食、動物プランクトン食、昆虫食、魚食など同じ食性の餌を食べるグループはくり返し進化していて、別の湖でも同様に分化している。しかも、口内保育魚を襲う特異な種さえ、【マラウィ湖】【ヴィクトリア湖】でそれぞれ進化している。

○「【リンデマン】の【生態効率】」 ★Keyword=【生態効率】 P318
1942年、ある栄養段階にある生物がもつ全エネルギー量の計算方法で、化学的エネルギーと、エネルギー損失量の尺度を示している。
『平衡状態にある生態系では、栄養段階を一段上がるごとにエネルギーのほぼ90%が失われる』
第一段階のエネルギー生産量を「100」とすると、第二段階では「10」、第三段階では「1」となる。生産量は、一次生産者が多く、続いて腐食者(デトリタス)になる。



◆ チェックポイント BEST 5 ◆

◎「【ナイルパーチ】放流」 ★Keyword=【ナイルパーチ】P276
・1950年代に、ウガンダの漁業を改善する目的で、大型の捕食性(対小魚)の魚の導入が検討された。候補に上がったのが【ナイルパーチ】。
・1963年5月、【アルバート湖】よりウガンダのエンテベ周辺に放流された。
・これ以前の1958年8月、同じ【アルバート湖】より導入したという内容の手紙が、ケニア新聞に投稿されたことも紹介されている。
★『世界一大きな湖の生態系を崩壊させるには、“バケツ”をもったひとりの男がいればいいことに驚きを覚える』と著者。
・1955年、ウガンダの小さな湖【キョガ湖】に移入。その後1956年、1957年にも実地された。14年後には【キョガ湖】の漁獲量は、4500トンから4万9000トンの増加(1000%)。【ナイルバーチ】は驚異的な増加で、全漁獲量の56%以上を占め、以前の商品価値のなかった小魚漁を改善した。
★ウガンダのような貧しい国では、漁獲量を増やそうと取り組むが、漁獲量の増大がしばらくの間だけのものである可能性については重要視されない。

◎「【ナイルパーチ】の影響」P287
・【ナイルバーチ】の爆発的増加は1978年ケニアで確認されている。同時に【シクリッド】は激減した。沖合では魚食の【シクリッド】がまず姿を消し、巻貝食、昆虫食、デトリタス食が続き、最後に動物性プランクトン食も大きな影響を受けた。
 全体では、123種のうち80種以上(70%)の【シクリッド】が姿を消した。
・生息地は、水深の深い沖合のため、沿岸地域、岩礁地域、沖合でも上層部に生息しているなど生育環境の重ならない【シクリッド】は影響を受けにくい。
・1989年、【ヴィクトリア湖】で網を引くと、捕獲された魚の種類は全く様相を異にしていた。大小の【ナイルパーチ】【ダガー(ニシンの1種)】そして少量の【ナイルティラピア】、以前の【ハイギョ】【ナマズ類】【シクリッド】の姿はなかった。
 ここで、餌の【シクリッド】が激減しているのに、【ナイルパーチ】が多く獲れることに矛盾がある。
理由として、
1.沖合でエビが大量発生(エビの捕食の【シクリッド】が激減したことによる)
2.【ダガー】の増加(動物プランクトン食の【シクリッド】が激減したことによる)
が考えられるが、これだけが原因とは限らない。

◎「生態系での役割の転換」P321
 【ナイルパーチ;Lates niloticus 】
魚食の【フル】、フル食のナマズなどの占めていた地位を占領。
たった1種の捕食者が、100種以上の捕食者と置き換わったことになる。
 【エビ;カリディナ・ニロティカ】
デトリタス食の多産な【フル】(13種以上と思われる)に置き換わった。
 【ダガー;ラストリネオボラ・アルゲンテア】(ニシン科の小魚)
動物プランクトン食の【フル】(20種以上と思われる)に置き換わった。
 【ナイルティラピア;オレオクロミス・ニロティクス】
既存種の【ティラピア;エスクレントゥスとバリアビリス】に置き換わった。

◎「生態系で置き変わらなかった食物連鎖」P322
 「藻類食の魚の絶滅」P322
“藻類食”の【フル】(フルの生物量の18%にもなっていた3種)“植物プランクトン食”の【フル】も同様に姿を消していた。この結果、生態系の重要な【一次消費者】である魚のグループを失ったことになる。
★藍藻類が非常に増えてきた原因の一つは、この“藻類食”の【フル】がいなくなったことがあげられる。もう一つは、森林伐採や酸性雨のせいで、栄養分が流れ込んでいることがあげられている。藍藻は死後、湖底でバクテリアにより分解されるため、湖の50~70%は酸欠状態が続いている。
 「昆虫食」
昆虫食の【フル】は受け継がれることがなかった。ユスリカの数が増えたのもこれが原因かもしれない。
 「貝類食」
貝類食の【フル】が沖合で一掃されたため、この数年間、夥しい量の貝が採れるようになった。

◎「【ヴィクトリア湖】の環境問題」P348(訳者あとがきより)
新しい種の誕生『目の前で進化が起こる』『進化の実験場』と称された【ヴィクトリア湖】は、近年、ヒトの影響による絶滅の大舞台を提供してしまった感がある。
・【シクリッド類】の多くを絶滅に追いやった【ナイルパーチ】
・異常繁殖した【ホテイアオイ】
・富栄養化によるプランクトンの大発生
・富栄養化の結果の酸欠
・【ナイルパーチ】を燻製にするための森林伐採
・森林伐採による湖への土砂の流入
・乱獲により、漁獲される魚の小型化
など、淡水湖として世界2位の広さをもつ湖【ヴィクトリア湖】の現状を憂いている。




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【生物多様性】【生態系】その本質は? 湖の生態系を通して解説。誤解され、見落されやすい部分がが見えてくる。『自然はそんなにヤワじゃない』お薦めの一冊。

■自然はそんなにヤワじゃない■


【トキ】復活の活動は、よく報道されるが、【トキ】が棲む環境についての詳細が見えてこない。餌となる小魚、カエルなど小動物は、農薬を使わないことで確保する報道はあっても、その餌のそのまた餌、またその餌の“微生物”までどう捉え、生態系をつくり上げるのか、あるいは、天敵についての対策はどうなのか考えると、把握しきれない部分が多いように思えてならない。

先日【テン】に飼育舎が襲われ、何頭もの被害が出たニュースは記憶に新しい。鶏でも飼った経験があれば、事前に予知して、対策を取れたはず。お粗末の一言ではないだろうか。このレベルで、【トキ】を含む生態系をどこまで捉えているか?とても心もとない。
【生態系】【生物多様性】など使う言葉は同じでも、その意味する内容の重さが、人によりそれぞれ違うことを痛感する。

本書まえがきに 『環境問題の一つに、【生物多様性】の喪失がある。人間活動が絶滅危惧種を増やしていることから、よく耳にする。多くの人が、生態系を考える機会を増やすこととなり、望ましいことではあるが、その活動は、特定の生物種ばかりに目が向き、生物群集全体、さらには生態系まで思いが至っていないように感じる』 とある。 ひたすら同感である。

著者は、湖の生態系を研究、特に【動物プランクトン】に注目した記述が多い。プランクトンは、湖水中で比較的均一に分布しているため、一定量の湖水を採取することで、それぞれの種の現在量を把握できる。そのため、湖水中の環境の推移に応じた生物群集の変化を比較的容易に捉えられる。
【動物プランクトン】【ミジンコ】の生態を通してみる【生物多様性保全】【生態系保全】論。
ポイント、問題点が見えてくるお薦めの一冊



★詳細はこちら↓
自然はそんなにヤワじゃない



花里孝幸(はなざと・たかゆき)著
2009.05.25.
株式会社 新潮社 新潮選書


★★★☆☆ 難易度
★★★★☆ 蘊蓄度
★★★★★ お勧め指数
★★★☆☆ 保存版
★★★☆☆ 編集、構成
★★★★★ 総合評価
 

◆《感銘・共感・知見の一文》◆ 
 
◎「なぜ【生物多様性】が大切なのか?」  ★キーワード=【生物多様性】 P59
『だれも納得できる明快な答を提示していない』
一つに、 「生物種が多くなれば、生態系はより安定する」 また、「生物多様性が高い方が、生物がもつ遺伝子の多様性も高い」 ことがあげられるが、多様な遺伝子を維持するコスト、その価値を考えると答えは簡単ではない。
そもそも、【生物多様性】が注目されるようになったのは、身近な野生生物の多くが個体数を減らしたり、絶滅する様子から直感的に、不安を感じたことがあげられる。
★【生物多様性】は、 「多様な生物が生息することはよいこと」 「生物種を減らすような負荷を与える人間活動は、悪いこと」 と考えられるようになったことに、危惧を感じていると著者。

◎「“見えない” と “いない” の違い」 P92
野外には、生物や非生物によりさまざまなスケールで、重層的に環境をつくり、その環境の中に生物が棲みついている。【生物多様性】の話に登場する動物は、大型獣、鳥、魚、カエル、昆虫類などで、直接目で見える大型の生物である。しかし、これらの生物は、生態系を構成する生物のごく一部でしかない。人が関心を示さない土壌中の微生物の方が、現存量として大きい

◎「我々が認識していない生物種」 P169
人間は視覚に頼ることが多く、“かわいい” “美しい”と判断してしまう。生物を差別することになり、【生態系保全】の際に災いになる。一部の生物を守ることで、不利益を被る生物が出てくる。【生物多様性保全】の活動が、生物を差別し、生態系のバランスを崩すことにもなる。
【生態系】には、微生物をはじめ、我々が認識していない生物種が多く存在し、重要な役割を担っていることを理解すべきである

◎「【生態系保全】に重要で有効なことは、人類の活動力を抑えること」 P161
産業革命以降、一人当たりの使用エネルギーを増やし、人口も急激に増大したことで、非常に高い活動力をもつようになった。しかし、このことは生態系が変わる要因となる。したがって、【生態系保全】に重要で有効なことは、人類の活動力を抑えることである。
消費エネルギー、食糧を減らすには、人口を減らすしかないことになる。人類が永く生き残るためには、克服しなければならないことである。

◆《ポイントひろい読み BEST 5》◆  
【生物多様性保全】【生態系保全】で、理解されにくい事例、誤解されやすい事例を5例選んでいます

◎「生物を差別する人間」 P29
【ミジンコ】も含めた湖水中の微小生物は、生態系の主要な【生産者】【一次消費者】【分解者】としての役割を果たしているため、微小生物群の変化は、魚も含めた生態系全体に大きな影響を与えることになる。
しかし、人間は、湖の生態系を語るときには、魚しか目に入らない。魚以外では、水鳥、エビ、水草程度。
微小な【プランクトン】は、無視される。
海でも、同様に大型の生物ばかりが注視され、その生物を支えている小さな生物の存在を軽視する傾向にある。

◎「微生物を過大評価」  ★キーワード=【COD】【BOD】 P35
微生物を軽視する一方、【アオコ】の退治、発酵菌による有機物分解など、水質浄化で過大評価される。
この時の説明は、菌が水を汚す成分を食べ、水を浄化してくれるというもの。しかし、これはおかしい。水を汚す直接の原因物質は【有機物】。水中の【有機物】は最終的に、【バクテリア】によって分解される。
その際、【バクテリア】の呼吸で水中の酸素が消費され、水質汚濁問題が生じる。その指標として、【COD】【BOD】が使われる。
湖、池に【微生物】を投入すると、水質が浄化されるという勘違いは、下水処理場の浄化システムの誤解が原因、と著者。下水処理場では、【微生物】に水中の有機物を食べさせ浄化。有機物を食べた【微生物】は処理層で沈殿し、除去されている。
★つまり、【有機物】を除去している。ここを見落としているための誤解。

○「水が澄んだ湖は、【生物多様性】は低い」  ★キーワード=【食物連鎖】 P73
水質浄化目的でのキャッチフレーズ “魚がたくさん棲めるような きれいな湖にしよう” は生態学的に間違った表現。水が澄んでいることは、栄養が不足し植物プランクトンも少ない。湖の生態系は植物プランクトンに始まる【食物連鎖】が少なければ、上位に位置する魚も少ないことになる。
★水が澄んだきれいな湖より、水質を濁らせる要因の【植物プランクトン】が多い方が、多様な生物が棲んでいる。 [LINK]⇒サンゴも【褐虫藻】と共生することで、有機物の少ない澄んだ海に棲むことができる。
★『自分が好きな生物は、自分が好む環境を好むと勘違いしているためではないか』 と著者の指摘。

◎「人が求める環境は、【水域】と【陸上】で矛盾」 P83
熱帯雨林は最も【種多様性】の高い場所であり、これは陸上、水域で共通すること。しかし、人々は水域に対し、【生物多様性の保全】を望みながら、【水質浄化】に熱心。水中の窒素、リンの濃度を減らすことは【生物多様性】を低下させることであり、ここに矛盾がある。
★水域に対しては、良質な貯水池の役割を望み、澄んだ水を美しいと感じ、爽快感を感じるため、生態系のメカニズムは同じでも、人の求める環境は陸上とは異なることになり、ここに矛盾が生じる。

○「田んぼ作りに於ける矛盾」 P149
「田んぼの生きものの力を見直し、生物多様性を高めた水田」をつくることが謳われるが、これはおかしい。
イネばかりが植えられる田んぼ、植物の多様性は極めて低い。雑草を抑える【イトミミズ】害虫を食べる【カエル】など、人間中心に生物を“雑草” “害虫”と分け、差別した表現。
このようなところに、高い【生物多様性】を求めること自体に無理がある。と著者。

◆《チェックポイント BEST 3》◆ 
ここは少し上級者編、ひろい読み編が気に入ったら次はこちらで、チョット深読みしてはいかがでしょうか。

○「【プランクトン】による【生態系】の研究」 P63
【プランクトン】群衆の中には、生態系の構成員がそろっていることで、生態系の研究に適した生物。しかも、比較的均一に分布していることで、湖全体の推定、季節変化など定量的に追跡できる。
ほとんどの【プランクトン】が【休眠胞子】【休眠卵】をつくるので、湖底の泥を採取し水槽で発生させる。
まず【植物プランクトン】が増え、次に【ワムシ類】【小型ミジンコ】しばらくすると、【中型のミジンコ】となり、さらに、大型の【カブトミジンコ】が増え始め、ついには【大型ミジンコ】の優先が続く。

◎「競争に強いものはストレスに弱い」  ★キーワード=【キー・スピーシズ】 P65
動物プランクトンの競争では、強い順に【大型ミジンコ】⇒【中型ミジンコ】⇒【小型ミジンコ】である。
この水槽に農薬を入れて見ると低い濃度で、最初に【大型ミジンコ】が死滅し、【中型ミジンコ】が優勢になり、濃度を高めていくと、今度は【中型ミジンコ】が死滅し、【小型ミジンコ】が優先してくる。
農薬への耐性は、強い順に【小型ミジンコ】⇒【中型ミジンコ】⇒【大型ミジンコ】となり、小型種ほど耐性があることになる。
★『競争に強いものは薬剤に弱い』 ⇒ 『競争に強いものはストレスに弱い』 ことになり、生態学的に重要な意味をもつ。
生態系にストレスが与えられると、【キー・スピーシズ】が最も影響を受け、生態系全体が変化する。
【キー・スピーシズ】は直接ストレスの影響を受けるが、他の生物は【キー・スピーシズ】を介し間接的な影響を受ける。
★生態系に対するストレスを考えるとき、間接的な影響に対しても、理解が大切である。

◎「人間による生態系の撹乱は、小型種を増やしている可能性がある」  
                                                                     ★キーワード=【r-戦略者】【K-戦略者】 P117
【r-戦略者】は小型生物。卵(子)を大量に産、成熟が早い、寿命が短い、高い分散能力をもつ
【K-戦略者】は大型生物。卵(子)を少なく産、成熟に時間を要、寿命が長い
人間による生態系の撹乱は、大型種を減らし、小型種を増やしている可能性がある。小型種を増やして、生物多様性を高めている可能性がある。これは【r-戦略者】的性格をもつ生物を増やしていることになる。
『人間による生態系の撹乱は、【K-戦略者】的性質をもつ生物を減らし、【r-戦略者】性質をもつ生物の優先を導く』 と著者は考える。



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プロフィール

Author:Dr.kusaichi
日頃より、身近な科学に興味があり、新書などいろいろ読み漁り、また読み耽っています。
そんな中から、選りすぐりのお薦め書籍をご紹介します。

植物の本、昆虫、小動物、菌類からウィルスまでいろいろ登場予定。
科学の本 身近で分かりやすく、肩の凝らない本が中心。
最近話題の本も登場、その他 私の勝手にいろいろ出てきそうです。
気軽に楽しんでいただけると幸いです。

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