スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『昆虫食入門』世界各地に昆虫食があり、思いもよらぬ虫まで食べている。先入観をリセットして読むことが肝心!認識が新たになる。お薦めの一冊。

■昆虫食入門■ 4月新刊


題名に惹かれて手にした一冊。「はじめに」の一文に『虫を食べ始めて10年になる』とある。ハハァー…。ピンと感じて、著者の出身地を確認する。『1950年長野生まれ』ヤハリ!何故か納得させられる。長野は古くから昆虫食文化があることで良く知られる土地。
【ハチの子】【ザザムシ】【カイコ】など、お土産としても売られているので、興味半分、珍しさ半分で食べてみた覚えがある。著者も、長野が“昆虫食王国”であることを自負し、カイコ蛹と野菜の煮つけが並ぶ食卓で育ったことが、昆虫食の原点であると自己の来歴を紹介している。

昆虫は誕生してから4億年、人類の歴史に比べ遥かに悠久の歴史を持つ。決して蔑むことなく、地球の仲間として、貴重な食料原として見直す時期に来ていると説く。『先入観を一度リセットして本書の扉をお開きください』と結ぶ。

確かに“虫嫌い”の人は多い。
【ゴキブリ】【ハエ】【カ】【スズメバチ】【ガ】。不衛生、汚い、病原菌媒介、刺す、害虫など好意的な捉え方は少ない。【カブトムシ】【クワガタムシ】【チョウ】など、一部が子供の興味ある虫であり、一部が収集家の対象となるというのが一般人の昆虫に対するイメージ。

この本を読むには、やはり、まず、先入観を一度リセットして読みだすことがポイント。昆虫に対する新たな認識が生まれると感じた一冊。
(★「昆虫料理を楽しむ」をweb検索すると、料理の様子を写真とともに紹介しているblogがある)



★詳細はこちら↓

【送料無料】昆虫食入門

【送料無料】昆虫食入門
価格:882円(税込、送料別)

『昆虫食入門』
内山昭一(うちやま・しょういち)著
2012.04.13. 第一刷
平凡社新書 635

★★★☆☆ 難易度
★★★★☆ 蘊蓄度
★★★★★ お勧め指数
★★★★☆ 保存版
★★★★★ 編集、構成
★★★★★ 総合評価




◆ 感銘・共感・知見の一文 ◆

◎「昆虫食は人類のもっとも古い食性?」P17
・デボン紀(4.1~3.6億年前)に出現した昆虫。夜行性の原始哺乳類の食糧であったはず。
・白亜紀(1.4~0.65億年前)に出現した被子植物。やはりここでも、昆虫と果実が食糧。
・類人猿も同じような食性があり、【アリ】【シロアリ】などの昆虫と果実を食べる。
・魚食を始めたのは、つい最近の500万年。しかも、ヒト以外のほとんどの類人猿は魚を食べない。
★サルは【アブラゼミ】【オオゴキブリ】が大の好物。(☆台所ではなく、山に棲むゴキブリ)

◎【昆虫食】 ★Keyword=【スガレ追い】
 「対象になる昆虫」P23
・【昆虫食】の食文化のある地域は長野県を筆頭に山口、山梨、山形、愛知県。
・ハチ類、イナゴ、カミキリムシの幼虫、カイコの蛹が多い。幼虫では、コガネムシ、ゲンゴロウ、ガムシ、コオロギ、カマキリ、セミ、トンボと続く。
 「昆虫の味」
【ハチの子】 :甘く、クリーミー
長野、岐阜、愛知では【クロスズメバチ】が食べられる。地中の巣の見つけ方として、餌に目印をつけ巣に戻るハチの後を追う【スガレ追い】が知られる。
・【オオスズメバチ】は危険を伴うことから、食用にする地域が限られる。身近にいる【キイロスズメバチ】【コガタスズメバチ】などは、食用にする習慣がないが、味、養分とも遜色ないと著者。
【ザザムシ】 :川藻の風味、川エビの触感と風味。
≪清流に棲む【カワゲラ】【トビケラ】など食用の水生昆虫。漁は冬期、天竜川では入漁料を払い「虫踏み許可証」取得を要す≫
【カミキリムシ幼虫】 :とろける脂身は、トロに匹敵。大型の【シロスジカミキリ幼虫】は昆虫食のなかでも絶品とある。
【カイコ蛹】 :栄養価が高く、救荒食として、貴重なタンパク源として利用されてきた。
独特の臭みがあるが、繭を取り除いた生きている蛹は臭みが抑えられる。4齢幼虫は食用に向き、川エビの風味。(5齢になると絹糸線が発達)
【セミ】 :【アブラゼミ】【ミンミンゼミ】は揚げ立てはナッツの香りがして旨いが、冷めては風味が落ちるとある。
★意外なのは【カブトムシ幼虫】。丸々して大きいが、外皮は硬く腐葉土の匂いがして食べられない。

◎「【昆虫食】の記載がある古文書」P20
・『動物誌』アリストテレス:ギリシャ人は【セミ】の幼虫を好んだ。
・『コーラン』マホメットは【バッタ】を食べながら説教。
・『聖書』ヨハネは【イナゴ】【野蜜】を食料とした。(このイナゴは大発生する大型のトノサマバッタ)
・『出エジプト記』荒野で地表に現れた“マンナ”の正体は【コナカイガラムシ】の排泄物であることが突き止められた。

◎「命をいただくことの意味」P208
江戸時代までタブーとされていた“四足”動物の肉食。仏教の教えで穢(けが)れたものとされ、動物性タンパクは魚や昆虫から摂っていた時代がある。
現在、スーパーでラップされ並ぶ商品から生きている姿は想い浮かばない。
『多くの生き物の命をいただくことでしか、私たちは生きられない、という事実を知るべきである』と著者は説く。『その教材として昆虫がふさわしい』とも続けている。
≪全く同感。多くの食材が破棄されているのも事実。クジラを食べる是非など欧米諸国と論じられるが、その前に「命をいただくことの意味」を考えるべきと感じる≫


◆  世界の【昆虫食】10  ◆

◎「世界の【昆虫食】」P40
約90か国で1400種以上が食べられているという。栄養価が高く、飢餓に対しても有効な【昆虫食】、問題は“抵抗感”
1.【ヤママユガ幼虫】アフリカ南部
「チプミ」「モパニワーム(Mopane worm)」と呼ばれ、栄養価の高いタンパク源(乾燥重量の65%以上がタンパク質)。内臓を絞りだし乾燥させる。
2.【エビガラスズメ幼虫】ボツワナ
「ギューノー」と呼ばれ、内臓を取り除き天日乾燥した保存食。
≪私もジンバブエでイモムシを食べた経験があるが…成虫の名前は何だったのだろう?≫
3.【タイワンタガメ】タイ
独特の匂いがあるため風味をもたらす代表的な【昆虫食】。特に雄は、臭腺があるため雌の数倍の価格になる。
≪カンボジアの市場で山積みにされて売られていた。何かと思い近付いて見るとタガメ!。日本では今や絶滅危惧種、見かけることもなくなった≫
4.【ヤシオオオサゾウムシ幼虫】
東南アジア、オセアニアの熱帯域に分布しヤシ類を食害。
澱粉採取のため切り倒されたサゴヤシに産卵され幼虫は5~6cmに成長する。1本のサゴヤシから500~600頭もの幼虫が採れる。パプアニューギニアなどでは、貴重なタンパク源。
≪日本でも1975年頃、沖縄で確認された後、西日本に拡大した。街路樹のカナリーヤシ(フェニックス)が被害を受けている。ヤシ類の世界的大害虫。≫
5.【セミ】
中国、アフリカでは、子供たちの食べ物。アメリカの【素数ゼミ】は、セミ入りアイス、セミヌガーにされたりする。カシューナッツの風味とある。
≪数年前のニュースで、生のまま食べている映像があったことを思い出す≫
6.【カメムシ】
南アフリカでは、熱湯で臭気抜きして天日干し、バターピーナツの風味。種により匂いも違うが、ラオスでは匂いを風味として利用。
≪セリ科の一年草【コリアンダー:Coriandrum sativum】に似た匂いがあり、好き嫌いがある。パプアニューギニアで子供たちが、カメムシを詰め込んだバケツを小枝でかき回していた。かき回すことで、嫌な匂いを出し尽くすそうだが、その間、顔を横に向け堪えるしかない…そんな光景を思い出す≫
7.【ゴキブリ】
約3700種が知られるが、室内にいるのは1%以下でほとんどが野外の朽木などに生息。味は淡泊で、世界中で食用にされてきた。【マダガスカルゴキブリ】【アルゼンチンゴキブリ】はエビの風味。雌のフェロモンはアーモンドの香り。
★野口雨情作詞の『コガネムシは金持ちだ~』のコガネムシは【チャバネゴキブリ】。メキシコ民謡『ラ・クカラチャ』は、ゴキブリのこと。宿敵を「ゴキブリ野郎」と歌っているらしいが、定かではない。
8.【ハエ】
カース・マルツ(casu marzu:イタリア伝統食品)は、ウジ入りチーズ、生きた【チーズバエ】が入る。
★衛生的環境下で飼育すれば、生産効率の高い食材、食糧としての研究もされている。
≪不衛生なところで生育するから不潔なのであって…これこそ先入観を捨てないと…≫
9.【ツムギアリ】
タイでは、サラダ、オムレツに混ぜ食感を楽しむ。アポリジニも水に混ぜて清涼飲料にしたり、薬としても利用する。
≪ダーウィン(オーストラリア)旅行の折、アポリジニが生きた【ツムギアリ】を摘まんで緑色に膨らんだ腹部だけ食べていた。ビタミンが豊富という。私も見よう見真似で試してみた…≫
10.【シロアリ】
アフリカの多くの地域で好まれる滋養の高い食材。ご馳走でもある。
≪オオアリクイはアリとシロアリが主食。それであの大きな体を維持できる≫


◆ チェックポイント ◆

◎【ネガティビティー・バイアス】 ★Keyword=【ネガティビティー・バイアス】 P93
・人間は雑食性で何でも食べるが、好き嫌いを科学的な根拠ではなく、イメージで決める傾向がある。また、『食品は「清潔」ではなく「清潔らしさ」が必要』とする専門家の意見を紹介している。
・食材に“する”“しない”の違いは、文化や宗教など社会規範によるところが大きく地域差がある。
・一度「嫌い」になった食材はなかなか「好き」にはなれない。食べた経験のない食材や正体不明な食材は「好き」にはなりにくい。【ネガティビティー・バイアス】と呼ばれる心理で、経験のない【昆虫食】で起こりやすい。

◎「食料資源としての昆虫」 ★Keyword=【飼料要求率】 P179
世界人口が90億を超えるとされる2050年、世界の食料流通システムが破綻する危機にある。食糧危機に【昆虫食】で対応できるか。生産効率、飼料要求率をもとに検証している。
◆ 【飼料要求率】
・生体1g増やすために何gの飼料が必要になるか
【カイコ】:4.22g
【牛肉】:10~15g(※濃厚飼料)
【ブロイラー】:1.63g(※濃厚飼料)
・他に、エネルギー変換効率、飼育スペース、可食部率などが検証されている。
 変温動物の摂食量は、恒温動物に比べ1/15の量ですむため、肉に変換される効率が良くなる。「魚も変温動物なので、魚介類を好む日本人の食生活はこの点評価できる」と生物学者本川達雄氏の引用がある。
★【カイコ】に比べ【イエバエ】は、世代交代が1/3のため、さらに効率がいいとある。
★「食料資源として【昆虫食】も選択肢の一つである」と巻末で著者は説いている。それどころか、【昆虫食】は「食糧危機の救世主」として月尾嘉男氏の提案まで紹介されている。

◎【冬虫夏草】P171
・標高4,000mのチベット高地に産する【冬虫夏草】は上質で、コウモリガの幼虫に【フユムシナツクサタケ(バッカクキン科)】が寄生し子実体を形成したもの。多糖体のポリサッカロイド、アミノ酸、ミネラルを多く含み、抗菌、抗ガン、免疫力UPの作用があるらしいが、立証されているわけではない。
★1993年の世界陸上競技大会で好記録を連発した『馬軍団』が【冬虫夏草】入りのスープを飲んでいたことがきっかけで注目された。
≪命名はチベットで「冬は虫の姿に」「夏は草になる」と考えたことに由来。これを漢語に直訳したのが【冬虫夏草】≫


entomophagy  昆虫食  entomophagy

1.アブラゼミはナッツ味
2.カマキリベービーはふりかけ
3.サクラ毛虫(ツマグロシャチホコ)は上品な桜の香り
4.赤とんぼの黒焼き(喉の痛み、咳きとめ)
5.ヘビトンボ幼虫の砂糖醤油焼き(疳の虫)

著者が紹介する昆虫食のなかで、試してみたいのは?…。「ヘェー!」と驚き、興味はあっても、イザ試すとなるとどうだろう。節足動物だからエビやカニの仲間など頭で納得しようとしたりする。
「ゲテモノ食い」などとして、興味本位の扱いをされやすい昆虫食。それぞれの地域の食文化、宗教、社会規範など考え合わせないと誤解されやすい。

『生卵のかけごはん』は日本人なら誰でも食べたことのある定番。しかし、卵を生のまま食べることはグローバルな習慣ではないどころか「究極のゲテモノ」の一つ。「生卵を食べるのは、蛇と日本人」というジョークがあるほどのカルチャーショックを与える!「そうだったのか」と逆に驚かされる食文化である。

昆虫食も食文化も「先入観を一度リセット」しないと、いつの間にか【エスノセントリズム(自文化中心主義)】に陥りその中で物事を判断してしまう。



☆☆☆ ブログランキング参加中 ☆☆☆
良かったと感じた方・参考になった方、
是非クリックして投票ください!

ここをクリック↓


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
スポンサーサイト

テーマ : オススメの本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

◆「健康食」のウソ◆一品健康食はプラス効果だけをデフォルメ。健康を食生活だけで語るのも無理がある。自分の食生活を見直したい方にお薦めの一冊。

■「健康食」のウソ■  (11月新刊)


良く話題になる【一品健康食】はプラスの効果面だけをデフォルメし強調したもの。プラス面と同時にマイナス面も内在する。著者はこれを【ベニスの商人理論】と呼んで、一面性だけを捉えた【一品健康食】にも二面性のあることを説く

『そもそも、健康を食生活だけで語るには無理があります。運動不足、ストレス、睡眠不足、環境など、健康にはさまざまな要素が絡んでいると考えるべきです。一つの食品で病気が治ったり予防できたりすることなど、ありえません』(はじめにより)

『健康』はある意味とても危険なキーワード。『健康』志向の人は、時として極端な行動に走ることがあるためで、特別『健康』のことを考えない人の方が結果的に『健康』を保てるということが現実に起きている。と警鐘を鳴らす著者。

日本人は、昔から「ごはん」「味噌汁」「漬物」と少々のおかずで元気に生きてきた。この良さをかえりみず、混乱させてきたのが、「六つの基礎食品」「一日30品目」などの食生活改善運動などのガイドライン。

【一品健康食】【フード・ファティズム】などに惑わされることなく、自分の食生活を見直したい方。
お薦めの一冊です。



★詳細はこちら↓

【送料無料】「健康食」のウソ

【送料無料】「健康食」のウソ
価格:756円(税込、送料別)

幕内秀夫(まくうち・ひでお)著
2011.11.01.第一版
PHP新書 760


★★★☆☆ 難易度
★★★★☆ 蘊蓄度
★★★★★ お勧め指数
★★★★☆ 保存版
★★★★★ 編集、構成
★★★★★ 総合評価






◆ 感銘・共感・知見の一文 ◆

◎「何を食べたか」ではなく「どのようなライフスタイルか」
「ある食べ物さえ食べれば健康になる…?」P21
・健康は生活全体の関わる問題で、食事だけで健康を語るのはどう考えても無茶な話である。

「長寿の人が何を食べているか…?は意味のない質問」P19
・体をつくりあげる若い時期に何を食べていたのか、どのような生活をしてきたのかを調べずに、今現在何を食べているものだけを取り上げてみても意味がない。
「何を食べたか」ではなく「どのようなライフスタイルか」がポイントである。と説く著者。

◎「一つの食品を取り上げ、健康に良い悪いとすること自体おかしい」 P19
     ★Keyword=【ベニスの商人理論】 
◆【ベニスの商人理論】
(アントニオは「金の返済ができないときは、胸の肉を切り取らせる」という証文を盾に訴えられたが、「肉は切っても血は一滴も流すな」という判決で救われたというシエイクスピアの作品をもとに、著者の命名した理論)
 一例)【ホウレンソウ】
《鉄分が多く、貧血予防に良い》⇔《シュウ酸が多く含まれ、カルシウムと結合し結石の原因》
☆鉄分は摂っても、シュウ酸は摂りこむなという【ベニスの商人理論】
★【一品健康食】などは都合の良い部分だけを取り出しているに過ぎず、全体でどのような食生活をしたらよいのかは伝えていない。
・食品にはプラス・マイナスの両面がある。(その一例が表になって掲載されているP69)

◎「ごはん・味噌汁・漬物を基本とする食生活の勧め」 P28
     ★Keyword=【インシュリン】“粒食”“粉食”
 ごはんを勧める理由
 理由-1
  「ごはん」は飽きずに毎日食べられる
 理由‐2
  「ごはん」は消化吸収が緩やか
 理由‐3
  「ごはん」は量の割にエネルギー量が低くダイエットに効果的
★「ごはん」は太ると思う人が多いが、含まれている糖質はエネルギーとして優先的に消費されるため太る原因にはならない。
 理由‐4
  「ごはん」には添加物の心配がない

 「ごはん」からエネルギー源の【糖質】、味噌汁から血肉の基となる【たんぱく質】、あとは季節野菜の漬物を摂れば充分。
・なかでも「ごはん」を毎日食べることを奨励している。米・小麦・芋・トウモロコシのなかで、加工なしで食べられるのはコメだけ。パン・パスタは“粉食”のため消化吸収が早く【インシュリン】の消費も進む。
(★“粒食”の「ごはん」は消化吸収に時間がかかり【インシュリン】の消費ペースは緩やかである)

 パンに合う料理はほとんどが“油料理”。パン自体にも“油”が添加され、食べるときにバターが塗られる。
★パン・パスタを「ごはん」にするだけで不必要な“油”“砂糖”を排除できる。さらに、食パンの表示にある【添加物】も排除できる。
 「米粉パン…オカシナ食品」
消化吸収の緩やかな“粒食”が見直されているなかで、“粒食”の価値をなくし砂糖などが添加された「米粉パン」。米の良さが何もない。「米粉パン」の場合、バター、マーガリン、ジャム、などが加わる。その上、サラダのドレッシングなど“油”だらけの献立になる。



◆ ポイントひろい読み BEST 3 ◆

○ 安全性
「調味料を吟味」P24
・お金をかけたいのが調味料。手間や経済事情を考慮すると調味料を吟味することが現実的。

「屠殺における廃棄率」P47
2009年の芝浦食肉衛生検査所で屠殺禁止処分、破棄禁止(全部・一部を含む)処分となった家畜頭数の割合は、「牛」が74.7%、「豚」が67.4%にも達している。理由として飼料の問題がある。肉質をよくするため本来の牧草ではなく輸入のトウモロコシなどで育ち、運動をさせない。そのため病気になる家畜が多く、薬を注射された家畜などが多いためと分析している。
《異常とも思える割合、このまま信じていいのかと思える資料である》

○「情報の混乱」 ★Keyword=【イソフラボン】【一品健康食】 P49
 ダイズに含まれる【イソフラボン】が乳ガン予防になる?
・2003年、国立がんセンターは「味噌汁を3杯/日以上摂ると乳がん罹患率が下がる」という調査結果を公表。女性ホルモンの【エストロゲン】に構造が似ているため【エストロゲン】の作用を抑制るのではないかと言われていた。
・その後、「【イソフラボン】の過剰摂取は乳がん発症リスクが高める可能性がある」という逆の指摘がアメリカから発せられた。
・2006年、「普通の食事では問題ない。健康食品からの摂取は上限20mg/日程度」(内閣府の食糧安全委員会)というガイドラインを設定した。
【イソフラボン】摂取は、いったい予防になるのか? ならないのか? いまだに混乱している。
「味噌汁」を3杯/日摂る人は、パンやパスタの食生活ではなく、伝統的な日本食」である結果と思われる。「味噌汁」単品ではなく「ごはん」中心の日本食まで考えあわせる必要があった。『こうした落とし穴は、すべての【一品健康食】に共通する』と著者。

◎【フード・ファティズム】 ★Keyword=【フード・ファティズム】 P57
一つの食品の効果を誇張して紹介することで、ファティズム(一時的流行)現象をもたらす。
「牛乳神話」
・栄養学者などは、「牛乳は完全栄養食品」として評価してきたが、科学的根拠が証明できている訳ではない。
・最近、牛乳に対する否定的出版物が増え、なかには牛乳の害を主張するものもある。(これも科学的根拠が証明できている訳ではない。)

「牛乳を飲むことで【骨粗鬆症】は予防できるか」
・カルシウム含有は多いが、飲むだけで予防できるだろうか。カルシウムが多いから骨が丈夫になるという錯覚である。
★カルシウムは、運動しないと沈着しないため、運動なしに骨が丈夫になるとはいえない。多くの整形外科医は、【骨粗鬆症】が増えた原因を運動不足と指摘している。

【乳糖不耐症】
牛乳の主成分【ラクトース:乳糖】の消化酵素【ラクターゼ】の活性が低いため、日本の成人の95%もが下痢などの症状を起こすといわれる。(ラクターゼ活性は成長に伴い低下)
★日本人が牛乳を飲むようになった歴史は、戦後のことで、多くの人の体が適応出来ていないため消化不良を起こす。



◆ チェックポイント ◆

◎「嗜好品についてのチェックポイント」 ★Keyword=【マイルド・ドラッグ】
◆【ハード・ドラッグ】:覚醒剤・モルヒネ・ヘロイン・コカインなど
・これは麻薬の数々で、日本では医療目的を除き法により禁じられている。

◆【ソフトドラッグ】:酒(アルコール)・たばこ(ニコチン)・コーヒー、茶(カフェイン)など
・たばこは、当初は“薬”として南米から伝わった。現在ガンを誘発する物質が含まれ、中でも肺ガンになるといわれる。
★しかし“オカシナ”データがある。喫煙率が下がり続けているにもかかわらず肺がんによる死亡数は年々増えているという。そして、なんとガンの原因になることは証明できていないという。喫煙が直接原因と特定できないらしい。
≪禁煙の人が多いのだから、喫煙者は多勢に無勢の感もある。感情的で異常とも思える言動もある。マナーの欠けた喫煙は困るが、科学的、医学的裏付けがないのも腑に落ちない≫
・【ソフトドラッグ】の共通点は、苦味。【ニコチン】【カフェイン】【ルブリン】(ホップに含まれる)など植物由来の【アルカロイド】。微量の有毒物が“イイ”刺激として受け入れられている。この微量の含有が快楽となるため、“依存”する危険も内在する。
ノンアルコールビールにも【ルブリン】は含まれ苦味があるためノンアルコールでも楽しめる。

◆【マイルド・ドラッグ】:チョコレート・スナック菓子・清涼飲料・スイーツ類など
『この50年ほどの間に、日本じゅうに蔓延した“麻薬”。【ソフト・ドラッグ】に無縁の人でも【マイルド・ドラッグ】の快感を覚えるとやめられない』と著者の解説がある。
・依存性、習慣性の強いのが、【スナック菓子】【チョコレート】。【スナック菓子】は、食用油、砂糖、塩、うまみの4つの嗜好性の強い調味料が絡むため、依存性、常習性が増し、“麻薬化”する。【チョコレート】は、【テオブロミン】を含有し、この微量の有毒成分が幸福感をもたらすことになる。
【マイルド・ドラッグ】は“苦味”がないため子供でも食べられることで、ささやかな快楽で収まらない危険が内在する。



makesuremakesure  ウイルスチェック  makesuremakesure

ここ何冊か「ダマされないための」「騙されるな」「~のウソ」など人間不信に陥りそうな題名が並ぶ。単なる偶然で、身の回りにある数多の情報を自分の経験知識で確認しないと“流される”ことへの警鐘と捉えている。

どことなく、メールに添付された資料の“ウイルスチェック”と重なる。無防備に疑いもなく受け入れては思わぬ“危険”も取り込むことになる。

TV番組の【一品健康食】紹介の制作側は、一度に総論的にまとめるより、小出しにして番組を継続した方が予定が立てやすくそれなりに視聴率も稼げ“賢い”策かもしれない。その上、総括することなどしないのだから、前後矛盾があったところで意に介すこともない。

「ブロッコリー」「ココア」「納豆」「バナナ」…などなど出てくれば、次なる【一品健康食】を予想する方が面白そうである。少々以外で、それなりにインパクトあり、話題性があり、手に入れやすいもの?…



☆☆☆ ブログランキング参加中 ☆☆☆
良かったと感じた方・参考になった方、
是非クリックして投票ください!

ここをクリック↓


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

テーマ : 健康食品
ジャンル : 心と身体

『チョコレートの世界史』カカオの実を眺めてもチョコレートは想像つかない。意外な歴史と話題に富んだお薦めの一冊。

■チョコレートの世界史■ 12月新刊


カカオの実を眺めても、これからチョコレートができるとは全く想像すらつかない。同じように、バニラがラン科植物のバニラの実からつくられるのも驚き。この驚きとは、つくり出したことに対してで、どちらも発酵させるところが“ミソ”という共通点がある。

発酵の中でも納豆くらいなら、つくられた経緯もナルホド!とわかりやすいが、【チョコレート】にしても【バニラ】にしても、誰が?いつ?どうやって?…想像の及ばない世界、不思議というほかない。

『私たちは人生の折々に、さまざまな味わいのチョコレートを楽しむことができる時代に生きている。しかし、チョコレートがこのような身近な存在になって、僅か100年あまりにすぎない』(はじめにより)

発酵し、チョコレートにまで昇華させてきた歴史がよくわかり、チョコレート通になれる。【キットカット】生みの親:イギリス;ロウントリー社の資料に基く記事が詳しい。中でも、「【キットカット】の誕生の経緯」「女性従業員への手厚い教育プログラム」「戦争時代のチョコレート」など貴重な記事が多い。

今ではすっかり生活に溶け込んでいる【チョコレート】。
歴史に意外な事実がある。話題に富んだお薦めの一冊。



★詳細はこちら↓

【送料無料】チョコレートの世界史

【送料無料】チョコレートの世界史

価格:819円(税込、送料別)

武田尚子(たけだ・なおこ)著
2010.12.20.
中公新書 2098



★★★☆☆ 難易度
★★★★☆ 蘊蓄度
★★★★★ お勧め指数
★★★★☆ 保存版
★★★★★ 編集、構成
★★★★★ 総合評価





◆ 感銘・共感・知見の一文 ◆

◎「チョコレートの歴史」
「コーヒーハウス」P71
1650年、オックスフォードに「コーヒーハウス」がオープン。都市部で大流行、18世紀のロンドンでは数千件になる。【コーヒー】【茶】【ココア】【タバコ】など新しい文物が時期を同じくして提供されるようになる。

「チョコレートの誕生」(1847年、イギリス/ブリストル)P84
【カカオマス】に【ココアバター】をさらに加えることで、さらに砂糖を溶かし込めることができ、苦みが軽減する。これを練り上げると固形化し、成型も可能な固形物=【チョコレート】が誕生

「ミルクチョコレートの誕生」(1876年、スイス/レマン湖畔;ネスレ)P90
【フォラステロ種】の強い苦みをミルクを使うことで程好い商品が出来上がる。

「日本でのチョコレート製造」P118
1878年、日本橋にあった『米津風月堂』が12月24日、25日に新聞に掲載された広告は『貯古齢糖』『猪口令糖』。カカオ豆からの抽出ではなく、原料チョコレートを輸入し加工したと思われる。1918年、森永製菓が一貫製造に初めて取り組んだ。

「【キットカット】の誕生」(イギリス;ロウントリー社)P159
1935年、ウェハースとチョコレートが多層状になった製品【キットカット】、当初は【チョコレート・クリスプ】という名で販売された。
日本での販売は、1973年。CMでバッキンガム宮殿の衛兵の交代シーンに「ここらで一服しませんか、キットカット!」が放映されたが、長くイギリスで親しまれてきたことを知らない日本人にはなぜバッキンガムなのか?までは理解しにくかった。




◆ ポイントひろい読み BEST 3 ◆

◎【カカオ:Teobroma cacao】 (アオギリ科、中南米原産) ★Keyword=【テオブロミン】P4
・ギリシャ語で、theos:神、broma:食べ物。樹高7^10mで、幹に直接花が咲いて果実をつける“幹生果”。これは【カカオポッド】と呼ばれる。
・生育適地は高温多湿で、平均気温が27度以上、年間降水量2000mm以上の地域。赤道から南北20度以内の中南米、西アフリカ、東南アジアなど。
・アルカロイドの一種で【カフェイン】の分子構造の似た【テオブロミン】が含まれ、リラックス作用、集中力を高める作用がある。
★コーヒと大きく異なるのは、豆に含まれる油脂の量で、コーヒー豆の16%程度に対し、カカオ豆は45^55%と重量の半分を占める。

「【カカオ豆】代表3品種」P3
【クリオロ種】
ポリフェノール含有量、苦み、渋みが少なく、【カカオ豆】本来の風味、芳香が強い。生のままでも美味しく感じるといわれるが、病害に弱く栽培が難しいため、全生産量の1%程度しか生産されない。
(産地:ベネズエラ、メキシコなど限られた地域)

【フォラステロ種】
ポリフェノール含有が多く苦みが強いため、ミルクとブレンドすることで素晴らしい味わいになる。病害に強く、栽培が容易ため、世界生産の85^90%を占める。
(産地:西アフリカ、南米)

【トリニタリオ種】
【クリオロ種】と【フォラステロ種】を交配した“ハイブリッド種”で、両方の特徴を併せ持つ期待される改良品種。世界の生産量の10^15%を占める。
(産地:中米、東南アジア)

○「【チョコレート】日本の規格」P12
【カカオ分】35%以上で、かつ【ココアバター】18%以上を含むものとされている。最近人気の【ダーク・チョコレート】は【カカオ】成分の多い製品で、70%とは、【カカオマス】+【ココアバター】の総量であり、基準値以上含まれるが、その割合はメーカー、商品により異なることになる。

○「イギリスでの【チョコレート】」 (はじめにより)
チョコレートは労働者階級にもてはやされたらしい。価格も手ごろになり、長時間労働のエネルギー補給に格好の存在であった。現代のイギリスには、チョコレートの自動販売機が至る所にあり、国民的エネルギー補給装置として機能している。



◆ チェックポイント BEST 5 ◆

◎「【カカオ豆】の歴史-1」P15
・【クリオロ種】の原産は中米の“メソアメリカ”地域。オルメカ文明(紀元前11世紀ごろ)、イサパ文明(紀元前2世紀^2世紀ころ)の両文明成立地は【クリオロ種】の原産地。遺跡から【カカオ豆】が出土していいる。“カカウ”と呼ばれ、これが【カカオ】の語源といわれる。
・マヤの都市国家(4^9世紀:ユカタン半島)、テオティワカン文化(4^7世紀:メキシコ高原)では、土器に【カカオ】の文字や豆が描かれ、【カカオポッド】らしきものが出土している。
・アステカ族(12世紀中ごろ:メキシコ高原)は14世紀にアステカ王国を建国。各地から貢納させた特産物の中に【カカオ】も含まれていた。
そして、1521年、スペイン人コルテスに征服された
★【マヤ社会】【アステカ社会】で【カカオ】は神秘的パワーの象徴。宗教、経済、身体で力が増すとされ珍重された。神へ捧げられ、貨幣とされ、健康増進に利用された。≪貨幣に使われていたとは意外!≫
★当時は飲料として利用された。発酵させ乾燥させすりつぶされた後、苦く油脂が多いためトウモロコシなどを添加し泡立て飲んだらしい。甘いわけでもなく、高価な【カカオ】を摂取した理由は、疲労回復、精神高揚など“薬理効果”を求めたためである。

◎「【カカオ豆】の歴史-2」P25
・アステカ王国滅亡後、スペイン人は甘味のない刺激的な飲み物に砂糖を入れて飲みだす。そして、16世紀後半にはスペイン本国に浸透した。新たな“テイスト”として変貌を遂げたのは苦みの少ない【クリオロ種】だったらしい。
・【チョコレート】と呼ばれるのもこの時期。カカオ飲料を【Cacahuatl】【chocolatl】と記すようになる。有力な語源は、マヤ語の「チャカウ・ハ(chacau haa;熱い水)」と、これにアステカ人の言語のナワトル語の「アトル(水)」が付いた。
・17世紀、グアヤキル(現エクアドル)カラカス(現ベネズエラ)が代表的な産地となる。
1630年代に、カラカスのカカオ農園の労働者は、当初のインディオから黒人奴隷へと入れ替わりプランテーションとともに発展した。
 【カカオ・プランテーション】が発展する以前から、ポルトガルにより【砂糖・プランテーション】が成長していて、奇しくもこの2つの生産地は重なっていた。・16^7世紀には、スペインから他のヨーロッパ諸国へ【ココア】として普及していく。
★茶、コーヒーが普及した時期に重なる。

◎「【カカオ豆】の歴史-3」P60
・ヨーロッパでは当初、聖職者と宮廷貴族の飲み物とされた。18^9世紀のオランダで、市民向けの【ココア】が飲めるカフェが増える。
・アムステルダムのココア業者の中に【カルバルス・ヴァン・ホーテン】がいた。工場で風車の石臼で挽き固めて売られた。ここで、【カカオマス】から油脂を減らす方法を考案したのが息子の【コンラート・ヴァン・ホーテン】。油脂分が25%に半減した【カカオマス】をつくり、細かい粒子状の【ココア・パウダー】が誕生。1828年に特許を取得する。
★ 同時に、酸味、渋みの強い【カカオマス】に炭酸カリウム、炭酸ナトリウムを加え“アルカリ処理”しまろやかな味に仕上げた。

◎【発酵⇒乾燥】(主に生産国)P4
白い果肉ごと種子を取り出し発酵させる。バナナの葉で覆い発酵させる方法と木箱に詰め発酵させる方法がある。発酵で、50℃ほどになり、アミノ酸などが生成され、ポリフェノールと反応し【カカオ】の風味がうまれる。発酵後種子は乾燥させられ、さらに味が熟成される。そして袋詰めされ出荷となる。

◎【加工プロセス】(主に消費国)
豆を砕き、皮を取り除いた胚乳部分は【カカオニブ】と呼ばれ、【カカオ】100%の状態となる。これを炒って香りを引き出す。【カカオニブ】は、すりつぶされ褐色のドロドロ状の【カカオマス】(油脂分55%)になる。
【ココア】へ
圧搾により、【カカオマス】の脂肪分を押し出す。搾りだされた脂肪分は【ココアバター】、残りの固まりを【ココアケーキ】と呼ぶ。この【ココアケーキ】を粉末にすると【ココア・パウダー】のできあがり。
【チョコレート】へ
【カカオマス】に【ココアバター】をさらに加えて油脂分を高めることで滑らかな口当たりとなる。砂糖、ミルクなどを加え練り上げると、粒子が細かくなり香りが強まる。冷却、成形し【チョコレート】のできあがり。
★【ココアバター】は生産量が限られ高価であることから、ココナッツ油やパーム油が代用油脂として使われる。



☆☆☆ ブログランキング参加中 ☆☆☆
良かったと感じた方・参考になった方、
是非クリックして投票ください!

ここをクリック↓


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

テーマ : 新書・文庫レビュー
ジャンル : 本・雑誌

『サプリメント小事典』《2》【サプリメント81種】効能と安全性ガイド。基礎データ豊富な新書タイプのガイドブック。お薦めです。

■サプリメント小事典《2》■
(二部: 81種のサプリメント事典より)



数々の【サプリメント】【健康食品】の広告を目にするが、web検索しても、商品のPRばかりで客観的な記事を見つけることは容易でない。基礎知識とともに、第三者による評価が知りたくなる。本書はそんなとき役立つ優れもの。

二部は、代表的な【サプリメント】について解説、効果効能、安全性、科学的根拠などがまとめられている
キノコ由来の【サプリメント】、植物由来の【サプリメント】のように、原料から分け直してみると、共通点が見えてくる。視点を変えてみるとよく分かる。ご参考まで!

【ムコ多糖類】【LDLコレステロール】(悪玉)、【グルタチオン(Glutathione)】【βグルカン】など、分かったようで良く知らないキーワードを■用語■としてblogに添付記載。私自身も生半可な用語を再チェック!普段はひとつひとつ調べるのも手間がかかる。これもご参考まで!

【コラーゲン】【ヒアルロン酸】は以前 ◆みんなが気になる食の安全55の疑問 で記事にしています。

健康食品やサプリメントの広告、宣伝記事が多い中、基礎を確認しないと思わぬ失敗をしてしまいそう。
使いやすく頼りになる辞典を一冊、お薦めです。



★詳細はこちら↓

サプリメント小事典

サプリメント小事典

価格:987円(税込、送料別)

蒲原聖可(かもはら・せいか)著
2003.10.20. 初版第一刷
平凡社新書 201


★★★☆☆ 難易度
★★★★★ 蘊蓄度
★★★★★ お勧め指数
★★★★★ 保存版
★★★★★ 編集、構成
★★★★★ 総合評価





 
◆《感銘・共感・知見の一文》◆

◎キノコ由来の【サプリメント】より ★Keyword=【βグルカン】
(☆詳しくは本書にてご確認ください)
キノコ類は、多糖類の【βグルカン】、抗ガン作用、免疫力活性化など共通点が浮かんでくる。
◇ 【アガリスク:Agaricus blazei Murill】P92
ブラジル産のキノコで、和名ヒメマツタケ、カワリハラタケ。多糖類の【βグルカン】含有量はキノコ類で最多、抗ガン作用がある。油脂性成分【エルゴステロール】も抗ガン作用。
◇ 【エノキタケ】P120
【βグルカン】のほか特有の成分があり、抗ガン作用、自己免疫力活性作用。
◇ 【マイタケ】P242
【βグルカン】【αグルカン】ほか。免疫細胞の機能を高めるほか、抗ガン作用も数多く示されている。
◇ 【メシマコブ:Phellinus linteus】P252
【タバコウロコタケ科】の桑の立木の心材腐朽菌で、長崎男女群島の女島(めしま)でクワの木にコブ状に自生していたことに由来。国立がんセンターの研究で、強力な抗ガン作用が示された。野生の【メシマコブ】は少ない。
◇ 【霊芝(レイシ):Ganoderma lucidum 】P268
マンネンタケ科の一年生のキノコで、広葉樹の枯れ木に生える珍しいキノコ。【β-D-グルカン】やトリテルペン類が豊富で免疫活性化作用、抗ガン作用がある。食物繊維のヘミセルロースにも抗がん作用がある。
■用語■ 【βグルカン】
【β1,3-グルカン】とは、グルコースがβ1-3型の結合で連なった多糖。植物、菌類、細菌など広く自然界に分布。アガリクスやメシマコブ、霊芝などの【βグルカン】は強い免疫活性作用、抗ガン作用をもつ。【β1,4-グルカン】が由来に関係なく全て【セルロース】と呼ばれるのに対し、【β1,3-グルカン】は由来によって呼び方が異なる。

◎【ムコ多糖類】 ★Keyword=【ムコ多糖類】
◇ 【ヒアルロン酸】P222
ムコ多糖類の一種で、保水機能に優れるため、美容、抗加齢に効果。
皮膚は膠原繊維の【コラーゲン】弾力繊維の【エラスチン】【ムコ多糖類】で構成され、【ヒアルロン酸】は保水機能をもつことから、弾力性、潤いを保つ機能がある。親水性、疎水性両面の性質があり、セラミドなどの細部間脂質とともに皮膚機能を維持する。
◇ 【コンドロイチン】P160 
◇ 【グルコサミン】P146
【ムコ多糖類】の一種で、関節軟骨、結合組織の構成成分。【コンドロイチン】【グルコサミン】は併用されることも多い。関節炎に伴う症状に効果的。痛みの軽減、可動性改善など。
◇ 【サメ軟骨】P162
40%がタンパク質、5^20%が【グリコサミノグリカン】、カルシウム塩などで構成される。血管新生を抑制、ガン細胞の酵素活性を抑制するため、抗ガン作用となる。
■用語■【ムコ多糖類】
“ムコ”は粘液類似物のムコイドmucoid。糖を構成する酸素の一部が窒素に置き換えられたアミノ糖を主成分とする粘液質の多糖類。細胞をつないでいるゲル状の物質で、関節や皮膚、内臓、角膜など、あらゆるところに存在。

◎【コラーゲン】P158
タンパク質の一種。皮膚、骨、関節の軟骨組織に多く含まれ、【結合組織】の主成分。【コラーゲン】からゼラチンができ、小さくすると【コラーゲンペプチド】ができる。
★ビタミンCと併用が効果的。



◆《ポイントひろい読み BEST 5》◆

◎基本の栄養素
糖質、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルの基本栄養素から【アミノ酸】【ビタミン】【ミネラル】について概略説明がある。
◆【アミノ酸】 ★Keyword=【BCAA(分岐鎖アミノ酸)】 P96
◇ 身体の16^20%を占める【タンパク質】は、9種の【必須アミノ酸】を含む20種のアミノ酸から構成。
【必須アミノ酸】:バリン、ロイシン、イソロイシン、スレオニン、メチオニン、リジン、ヒスチジン、フェニルアラニン、トリプトファン
【その他のアミノ酸】:セリン、グリシン、アラニン、チロシン、システイン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、アルギニン、プロリンの11種。
◇【BCAA(分岐鎖アミノ酸)】:バリン、ロイシン、イソロイシンの3種。筋肉で代謝される。筋肉繊維を構成するタンパク質の主成分。
◇【アラニン】:アルコール代謝促進・肝臓の保護
◇【グルタミン】:消化管粘膜生成促進
◇【アルギニン】:免疫活性化、肝臓の保護

◆【ビタミン類】P228
◇ ビタミン:人体でつくりだすことができない微量栄養素で、13種のビタミン類に所要量が示されている。
《脂溶性4種》
ビタミンA(レチノール)、ビタミンD(カルシフェロール)、ビタミンE(トコフェロール)、ビタミンK( フィロキシン)
《水溶性9種》
ビタミンB1(チアミン)、ビタミンB2(リボフラビン)、ナイアシン(ニコチン酸、ニコチン酸アミド)、ビタミンB6(ピリドキシン)、パントテン酸、ビオチン、葉酸(プテロイルグルタミン酸)、ビタミンB12(コバラミン)、ビタミンC(アスコルビン酸)
★現在、2003年に新種(14種目)の【PQQ:ピロロキノリンキノン】が認定されている。
◇【マルチビタミン】は、外食、加工食品など食生活の変化により、潜在的に不足しやすいため、基本的な【サプリメント】として利用。
 摂りすぎると【過剰症】になるビタミンは1日当たりの【許容上限摂取量:UL】が設定されている。脂溶性ビタミンの【A】【D】【E】【K】の4種、水溶性ビタミンは【ナイアシン】【B6】【葉酸】の3種。

◆【ミネラル類】P248
◇ ミネラル:代謝機能を担う必須栄養素。13種のミネラル類に所要量が示されている。
カルシウム(Ca)、鉄(Fe)、リン(P)、マグネシウム(Mg)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、銅(Cu)、ヨウ素(I)、マンガン(Mn)、セレン(Se)、亜鉛(Zn)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、フッ素(F)
☆ ビタミンは有機化合物、ミネラルは無機質。
◇【マルチミネラル】は、外食、加工食品など食生活の変化により、潜在的に不足しやすいため、基本的な【サプリメント】として利用。
 【鉄】【亜鉛】【銅】【マンガン】など一部の微量元素は摂取量の適正範囲が狭く、過剰になるので注意が必要。


◎植物由来の【サプリメント】より
(☆詳しくは本書にてご確認ください)
植物由来では、伝統医療や民間療法など古くから利用されていたものが多く見受けられる。
◆ 【青汁】P90
ケール、大麦若葉など緑黄色野菜の搾り汁。【ケール:Brassica oleracea var. acephala】(アブラナ科:キャベツ、ブロッコリーなどの原種)がよく知られる。【ファイトケミカル】【クロロフィル】が豊富で抗酸化作用による生活習慣病の予防、改善。原材料成分により効果が異なる。
★ビタミンKを多く含むものは、【ワーファリン】(抗凝結剤)との併用に注意。
◆ 【アロエ】P102 
【アロエベラ】【キダチアロエ】の2種がある。
【アロエベラ:Aloe vera】バルバドス島原産。葉皮と葉肉で有効成分の割合が異なり、日本では葉皮をサプリメントとして利用できない(法で規制)。
★葉皮に【アロイン】(緩下作用)があり、サプリメントは、葉肉を利用(アロインは除去)。胃粘膜保護、糖尿病予防・改善。
【キダチアロエ:Aloe arborescens】葉皮、葉肉ともに利用される。外傷、火傷に使われてきた。
◆ 【イチョウ葉エキス】P106
脳血管性痴呆、アルツハイマー型痴呆症状の改善。アメリカでは、ハーブサプリメントのなかで売上げ上位。テルペン類の【ギンコライドB】は、抗凝結作用があり血栓をつくりにくくする。
★日本、米国では【サプリメント】、ドイツ、オーストリアでは【医薬品】。
★アレルギー物質の【ギンコール酸】は5ppm未満に除去。
◆ 【ウコン:Curcuma longa 】P112
インド原産のショウガ科の植物。カレーの香辛料、食用色素で馴染みがある。【ターメリック】は英国名。
黄色の色素【クルクミン】は抗酸化作用、精油成分【α、βターメロン】は抗菌作用がある。
肝臓のはたらきを助け、アルコールの負担から肝機能を保護。肝機能改善、食欲不振に効果がある。
◆ 【ギムネマ:Gymnema sylvestre】P136
インド原産の多年草【ギムネマ・シルベスタ】(ガガイモ科)消化管で糖分の吸収を遅らせ、食後の過血糖を抑制し、肥満、糖尿病の改善。
食前に摂ることで、小腸から糖質の吸収を遅らせる作用がはたらく。
◆ 【ニンニク:Allium sativum】P202
滋養強壮として利用されている身近な食材。
高コレステロール血症、高血圧症、動脈硬化予防改善。抗菌、抗酸化、抗ガン作用。
【アリシン】は、ニンニク臭のする硫黄化合物で【アリイン】からつくられる。
◆ 【ノコギリ椰子:Serenoa repens】P204
北米南東部に自生するシュロ科の植物。
前立腺肥大症の伴う症状に効果があり、男性ホルモンに関わる酵素のはたらきを抑制。
前立腺肥大症初期の排尿障害の改善予防に効果的。
◆ 【ノニ:Morinda citrifolia】P210
東南アジア原産の【モリンダ・シトリフォリア】というアカネ科の植物、サプリメントは果実から抽出。
ポリネシアでは、伝統医療で万能薬として使われている。
生活習慣病予防の機能性食品として注目されている。
◆ 【パパイア:Carica papaya】P216
葉、種子に含まれる酵素【パパイン】がタンパク質を分解。消化補助剤として使われる。
精製された【パパイン】は、タンパク質分解酵素として作用するが、強い胃酸のなかで活性を失いやすい。
外傷に伴う炎症、痛みの軽減作用もある。
◆ 【クロレラ:Chlorella vulgaris 】P148
淡水産の藻類で、アミノ酸類、ビタミン類、ミネラル類、葉緑素、脂質など栄養素が豊富。
葉緑素は抗酸化作用があり、生活習慣病予防に効果がある。
★【ビタミンK】が豊富なため【ワーファリン】の併用に注意。クロレラがつくる【ビタミンB12】は不活性型で人体では利用できない。
◆ 【高麗人参(朝鮮人参):Panax ginseng 】P152
ウコギ科で、オタネニンジンの和名がある。
サポニン配糖体の【ジンセノサイド】とビタミン、ミネラル、アミノ酸が複合的に作用することで効能があがる。
◆ 【ブルーベリー】ツツジ科スノキ属(北アメリカ原産の落葉低木)P236
青紫の色素【アントシアニン】により、眼精疲労回復、網膜保護、加齢性白内障予防。
【アントシアニン類】が、網膜の【ロドプシン】再合成を促進する。

◎【不飽和脂肪酸】
・【EPA:エイコサペンタエン酸】 (n-3脂肪酸)
・【DHA:ドコサヘキサエン酸】 (n-3脂肪酸)
魚油に多い【不飽和脂肪酸】。特に青魚のイワシ、サバやマグロの眼球周りの脂肪組織に多く含まれる。
コレステロール、中性脂肪を下げ生活習慣病予防、高脂血症改善、虚血性心疾患予防、4g/日以下の【EPA】【DHA】摂取で、【LDL:悪玉コレステロール】5^10%、【中性脂肪】25^30%下げる効果がある。
★不飽和脂肪酸には(n-6脂肪酸)の【アラキドン酸】があり、脂肪代謝経路で競合。

◎【脂肪酸】
・【ガンマ・リノレン酸(GLA)】P130
【必須脂肪酸】の一つで、ツキミソウ、ボラージ・オイル、ブラックカレント・オイルなどに含まれる。
◎【多価不飽和脂肪酸】
【リノール酸】【アルファ・リノレン酸】があり、一般的に【アルファー・リノレン酸】が不足。
・【シソの実油】P164
主成分の【アルファ・リノレン酸】は、体内で【EPA】に変換される。
花粉症、アレルギー性鼻炎の緩和。(甜茶、バラの花エキスと併用が可能)
■ガイド■
ボラージ:ムラサキ科の一年草【ポリジ:Borago officinalis】(英名: Borage)
ブラックカレント:スグリ科【クロフサスグリ: Ribes nigrum】(仏名: Cassis)
■用語■【多価不飽和脂肪酸】 
n-3系統とn-6系統の2系統存在。この分類は炭素間二重結合の位置、n-3は最初の二重結合炭素が脂肪酸のメチル末端から3つ目、n-6は6つ目。
■用語■【アラキドン酸】
生理活性物質であるロイコトリエンやプロスタグランジンの原料。アラキドン酸やその合成原料のリノール酸は必須脂肪酸。現在の食生活で注意すべきは欠乏より過剰摂取。



◆《チェックポイント BEST 5》◆
ここは少し上級編、ひろい読み編が気に入ったら次はこちらで、チョット深読みしてはいかがでしょうか。

◎【クエン酸】P140
乳酸を減らし、疲労回復に効果がある。
疲労物質の乳酸がたまると【クエン酸サイクル】でエネルギー(ATP:アデノシン三リン酸)の生産効率が下がる。
【クエン酸】を補充することで【クエン酸サイクル】の機能が高まり、疲労回復となる。
★【クエン酸サイクル】では、ビタミン、ミネラル、アミノ酸の必要であり、【マルチビタミン】【マルチミネラル】との併用が基本。

◎【コエンザイムQ10】P154
ATP(アデノシン三リン酸)をつくるとき必要な【補酵素】で、強力な抗酸化作用、抗ガン作用がある。狭心症、心筋梗塞、心不全の予防・改善。高血圧、糖尿病の予防・改善。
体内に広く分布している分子で、エネルギー代謝の盛んな心筋、骨格筋、肝臓、腎臓に多い。

◎【ポリフェノール】
◇【赤ワインエキス】P94
【ファイトケミカル】として【アントシアニン類】が豊富で、活性酸素による【LDLコレステロール】の酸化を防ぎ動脈硬化を抑制。
【フレンチ・パラドックス】:フランス人は、欧米型食事、喫煙率などから、心臓病になりやすいはずだが、欧米のなかで非常に低い。赤ワイン以外にも、オリーブオイル、野菜の豊富な地中海料理も影響していると考えられる。
◇【カテキン】P126
緑茶に含まれる【ファイトケミカル】で【ポリフェノール】の一種。ガンなど生活習慣病の予防、抗酸化作用。緑茶の有効成分には、【タンニン類】の抗菌作用、【フラボノイド類】の【LDLコレステロール】酸化抑制作用。
★【タンニン類】は鉄分の吸収を阻害。
■用語■
悪玉コレステロール【LDLコレステロール:low density lipoprotein cholesterol】
善玉コレステロール【HDLコレステロール:high density lipoprotein cholesterol】
違いはコレステロールを血液で体内輸送するときに、コレステロールと複合体をつくるリポタンパク質の種類で、コレステロール自体違いはない。血液は水が主成分のため、リポタンパク質がミセルを形成し、コレステロールや中性脂肪を包み込み輸送する。肝臓から末梢への輸送はLDLが、組織から肝臓への輸送はHDLが担う。

◎【カロテノイド】
◇【ルテイン】P264
網膜にある【カロチノイド】で、網膜変性症、白内障を予防。ホウレンソウ、コーン、カボチャ、卵黄に含まれる黄色の色素で、紫外線吸収、活性酸素による障害を抑制。
◇【リコピン】P262
トマト、ピンクグレープフルーツに多く含まれるカロテノイド系【ファイトケミカル】赤色の色素成分。前立腺ガン予防、治療に効果。肺がん予防効果もある。トマトを多く摂取する地方は、前立腺ガン、肺ガンが少ない。
 【リコピン】は脂溶性のため、食事と一緒に摂取するほうが吸収されやすい。
■用語■ 【カロテノイド】
【カロテン (carotene) 類】 (炭素と水素からできている)
【キサントフィル (xanthophyll) 類】 (炭素と水素以外のものが含まれる)
二重結合が多いことから抗酸化作用が大きい。

◎【乳酸菌】【酵母】
◇【乳酸菌】P200
【乳酸菌】:乳酸、ブドウ糖で増殖、糖を分解し乳酸を生成する菌。
【ビフィズス菌】(小腸)、【アシドフィルス菌】(大腸)が善玉菌で、腸内細菌の20%ほどが乳酸菌、加齢とともに悪玉菌の【ウェルシュ菌】が増える。
★【オリゴ糖】は、乳酸菌が利用する糖類で、【サプリメント】にも配合される。
◇【ビール酵母】P224
アルコール発酵過程で利用される酵母。ビタミンB群の補給、抗酸化作用、免疫活性作用。アミノ酸、ビタミンB群、ミネラル、食物繊維を含み栄養補給、滋養強壮に利用。
ビール酵母はパン酵母と同じ【サッカロミセス属】の酵母。成分はタンパク質、アミノ酸が30%、抗酸化作用の【グルタチオン】を含む。
■用語■【グルタチオン(Glutathione)】
3つのアミノ酸から成るトリペプチド。抗酸化物質の一つであり、フリーラジカルや過酸化物といった活性酸素種から細胞を保護。




☆☆☆ ブログランキング参加中 ☆☆☆
良かったと感じた方・参考になった方、
是非クリックして投票ください!

ここをクリック↓


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

テーマ : オススメの本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

『サプリメント小事典』《1》正しく利用するための基礎知識。手軽に利用できる新書タイプのガイドブック。お薦めです。

■サプリメント小事典《1》■
(一部:基礎知識より)
  


治療から健康・予防のケアへ、健康志向が高まり、セルフケア、セスフメディケーションによる健康管理を心掛ける人は増えている。ということは、個人レベルで【サプリメント】の基礎知識をもち、安全性に対する情報を確認し、選択、摂取することが必要になる

本書は、代替医療として認知度の高い【サプリメント】や【健康食品】の【科学的根拠(エビデンス)】【安全性】の情報が取り入れられ、見やすく表示されている。

◇ 期待される効能は?
◇ 科学的根拠は?
◇ 安全性は?
◇ 効果的な摂取方法は?
◇ 他の医薬品との相互作用は?
◇ 注意事項は?

少なくとも上記6点は確認したい。広告宣伝だけを頼りにしたり、知人の勧めだけでは見落とすものが多い。特に効能や、科学的根拠は、体のしくみ、栄養素、ビタミン、ミネラル、酵素など広い基礎知識がないと適切な判断はできない。
そんなとき、まず確認できる小事典として“ウッテツケ”、分かりやすくコンパクトにまとめられているので使い勝手もいい。
一部は、【サプリメント】基礎知識について解説
二部は、代表的な【サプリメント】について解説、効果効能、安全性、科学的根拠などがまとめられている。

断片的な医学医療情報が氾濫し、誤解や誤用による被害が発生したニュースも耳にする。健康志向で、良かれと思ったことから思わぬ障害が出たり、高価な商品を買わされたりしないようにするには、一人ひとりが基礎知識を確認し、惑わされないことである。

安全で適切、効果的な健康管理をするためのガイドブック。
【サプリメント】を“買う前に買う”ガイドブック。お薦めです。



★詳細はこちら↓

サプリメント小事典

サプリメント小事典

価格:987円(税込、送料別)

蒲原聖可(かもはら・せいか)著
2003.10.20. 初版第一刷
平凡社新書 201


★★★☆☆ 難易度
★★★★★ 蘊蓄度
★★★★★ お勧め指数
★★★★★ 保存版
★★★★★ 編集、構成
★★★★★ 総合評価




 
◆《感銘・共感・知見の一文》◆

◎「【酵素】を食べることに意味があるか」 ★Keyword=【ポリペプチド】 P28
 【酵素】自体タンパク質であり、口径摂取しても消化分解され酵素活性は失われる。このため効果は期待できない。
 分子量の小さなペプチドを除き、胃酸により活性を失い、小腸で消化酵素により分解される。
  【インスリン】はペプチドホルモン。タンパク質なので経口摂取できない理由がここにある。
 消化酵素の【パパイン】はタンパク質分解酵素で、料理の際パパイアを利用し肉を軟らかくしている。
 【ナットウキナーゼ】は、食品から分離された唯一の血栓溶解酵素で、分子量が小さい【ポリペプチド】。経口摂取で効果が確認されている。
 効能に“酵素の働き”が謳われていたら、実際に効果があるのか検討する必要がある。

◎【ファイトケミカル】 ★Keyword=【活性酸素】【抗酸化酵素】【ファイトケミカル】 P61
 呼吸で取り込まれた酸素の1^2%が【活性酸素】として、細胞、組織に障害を与え、生活習慣病、癌、老化を引き起こす原因となる。
人の体には【スーパーオキシド・ディスムターゼ(SOD)】【カタラーゼ(CAT)】【グルタチオン・ペルキオシターゼ(GPX)】など、【抗酸化酵素】による防衛機構がある。しかし40歳を過ぎると年々低下していく。

 野菜、果物などには【抗酸化物質】が多く、植物由来の【抗酸化栄養素】は【ファイトケミカル(phytochemical)】と呼ばれる。
phyto:ギリシャ語で植物、chemical:化学分子。ポリフェノール、アントシアニン、リコピン、イソフラボンなどがある。一般的に【ポリフェノール】と呼ばれるが、2つ以上の水酸基(-OH)が付く構造でないものもあり【ファイトケミカル】が適切。

1日摂取量の規定はない。色や香りの成分で数千種が知られている。色の違う野菜、果物を摂れば、たくさんの種類を摂取できる。

種類の多いのは【フラボノイド類】
2つの【フェニル基】(ベンゼンC6H6 から水素一個がとれた構造でC6H5‐)が3つの炭素を介して結合した構造をもつ有機物。カテキン(緑茶)、ルチン(そば)、イチョウ葉エキスなど。
特定の組織、臓器に作用するものが知られる。
【アントシアニン】⇒網膜のロドプシンに作用して眼精疲労を回復
【ルテイン】⇒網膜変性症を予防
【リコピン】⇒肺ガン、前立腺ガンの予防
【ノコギリ椰子】⇒前立腺肥大症に伴う症状の改善



◆《ポイントひろい読み BEST 3》◆

■ 基本用語 ■

■【代替医療】(だいたいいりょう) :オルタナティブ・メディシン P10 P74
「一般病院で行われている現代西洋医学以外の医学・医療のすべて」
鍼灸、漢方、サプリメント、ハーブ、ヨーガ、カイロプラクティック、指圧、マッサージさらには、伝統医学、民間療法も含まれる。現時点において通常医学と一体化していないヘルスケア―、医療を指している。

■【サプリメント】 :「栄養補助食品」
ビタミン、ミネラル、タンパク質、アミノ酸、脂肪酸、食物繊維、などの栄養素、ファイトケミカル(植物の抗酸化栄養素の総称)、西洋ハーブ類、動植物の有効成分など、体に有用とされる物質を含んだ食品。
★【医薬品】との違いは、【サプリメント】には、食品に分類されるため、服用方法の記載がない。
 『召し上がり量』『召し上がり方』が示され、医薬品ではないため『服用量』『服用方法』という表現はできない。

■【オプティマム・ヘルス】 :「至適な健康」
「ベストな状態で健康を維持すること」個人レベルで健康の維持増進して疾病を予防しようとする健康観。


○「健康維持増進、疾病予防の基本」P19
適切な食生活と運動習慣が基本。ライフスタイルを見直した上で【サプリメント】を有効に利用することが基本。
1)日常の食事で不足しがちな栄養素を摂取する。
2)特定の効果・効能を得るために摂取する。

○【好転反応】P30
民間療法で使用される【好転反応】とは【サプリメント】を摂り始めたことにより現れる副作用のこと。しかし、医学用語に【好転反応】などといわれるものはない
★★ 一部業者が【サプリメント】による健康被害をごまかすためにも使われている。

○【吸収効率】P44
食事と一緒に摂る方が【吸収効率】がいい。
水溶性のビタミンB群、C、は食事と一緒でなくても吸収されるが、ビタミンB群は糖や脂肪の代謝の過程で利用されるため食事時の方がいい。脂溶性ビタミン(A,D,E,K)、βカロテンは、脂肪分を含む食事と一緒に摂る方が【吸収効率】がいい。



◆《チェックポイント BEST 3》◆
ここは少し上級編、ひろい読み編が気に入ったら次はこちらで、チョット深読みしてはいかがでしょうか。

◎【日本食品標準成分表2010】(文部科学省:2010年11月)
食品の各種栄養成分について収録された「食のモノサシ」。前回は5訂、今回から2010と年号になっている。
料理のカロリー計算、ビタミンなどの摂取量を計算する基礎データ。

○【相互作用】 ★Keyword=【薬剤代謝酵素】 P43
 【降圧剤(高血圧薬)】とグレープフルーツ
カルシウム拮抗剤という種類の降圧剤は、肝臓の【薬剤代謝酵素】により分解されるが、グレープフルーツの成分が酵素の働きを阻害する。そのため、薬の分解が遅くなり、薬が効きすぎてしまう結果になる。

 【ナットウキナーゼ】P195
強力な血栓溶解酵素で、脳梗塞予防。消化酵素でペプチドまで分解されても、血栓溶解活性をもつと思われる。ビタミンKを含み、抗凝固剤【ワーファリン】との併用は注意を要す。

 【セントジョーンズワート(SJW)】P172
うつ病改善に効果。単独利用は安全性が高いが、肝臓の【薬剤代謝酵素】に影響を及ぼし、他の医薬品の血中濃度を変化させるため併用に注意を要す。

◎【摂取方法】P46
 適切な食生活ができていれば【サプリメント】は必要ないが、野菜のビタミンの含有量は、季節により大きく変動している。ホウレンソウでは、旬の冬に採れたものと夏のものでビタミンCは1/3ほど。また、加工食品が多いと【ミネラル】が不足しがちになる。

 複数の【サプリメント】を摂る場合は、3つに区分すると理解しやすい
1)日頃、利用されている動植物由来の食材から有効成分を取り出したもの(ブルーベリー、大豆イソフラボンなど)
  ⇒ 元来食品であり、問題はない。
2)香辛料の成分に由来するもの(カプサイシン、ウコン、甜茶など)
  ⇒ 問題は生じにくい。
3)日常的に摂取する成分ではないもの(薬草、ハーブ類など)
  ⇒ 同じ作用があるハーブなどの組み合わせで、作用が大きくなることも考慮する。




☆☆☆ ブログランキング参加中 ☆☆☆
良かったと感じた方・参考になった方、
是非クリックして投票ください!

ここをクリック↓


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

テーマ : 医療・病気・治療
ジャンル : 心と身体

カテゴリ

☆★ 目次です! ★☆
こちらから ご覧ください ↓


プロフィール

Author:Dr.kusaichi
日頃より、身近な科学に興味があり、新書などいろいろ読み漁り、また読み耽っています。
そんな中から、選りすぐりのお薦め書籍をご紹介します。

植物の本、昆虫、小動物、菌類からウィルスまでいろいろ登場予定。
科学の本 身近で分かりやすく、肩の凝らない本が中心。
最近話題の本も登場、その他 私の勝手にいろいろ出てきそうです。
気軽に楽しんでいただけると幸いです。

検索フォーム
最新記事
リンク
Dr.kusaichi お薦めGOODS




★お薦めフィールドグッズ★

◆双眼鏡
バードウォッチングから樹の花など自然観察に最適。星空観察にも向いています。 明るく自然な視界、本格防水、メガネを掛けたままでも使いやすいお勧め品。

◆送料無料◆【新品】 ニコン 8倍双眼鏡 モナークIII 8×42D CF





◆双眼鏡
バードウォッチングから樹の花など自然観察に最適。防水タイプ。 ポケットに入る小型軽量タイプ。

★15時迄の代引注文は即日発送★ビクセン 双眼鏡 ニューアペックス HR 10×28 完全防水 (ケース...





◆ネイチャースコープ
気軽に携帯して、マイクロウォッチング、ニコンのカメラでそのまま撮影も可能。 野外観察が可能の優れもの、子供でも使える軽量、防水タイプ。

【ネイチャースコープ『ファーブル』ミニタイプ】
[メーカー取寄せ]ニコン ファーブルミニ 顕微鏡 ネイチャースコープ [Nikon NATURESCOPE FABREM...





◆フィールドスコープ
フィールドスコープの標準タイプ。軽量、防水タイプ。 グループ観察会などで、便利な1台。

Nikon ニコン III-A /フィールドスコープ 






◆ポケットルーペ
小型、軽量、高解像度。 レンズ有効径が大きく見やすい優れもの。

ニコン ニューポケットタイプルーペ 20D バーガンディ [Nikon 2・3・5x loupe 2・3・5倍 携帯 ...


 
 
 
◆コンパクトカメラ
小型、軽量、高解像度。 植物、小動物などズームマクロで雄しべ雌しべもきれいに撮れる使いやすいカメラ
 
光学10.7倍ズームを搭載、約5コマ/秒の高速連写を実現リコー CX2 シルバー 写真 




  


◆トレッキング用ストック
軽量、撮影時に一脚としてブレ防止にも使えます

 


キザキ カメラ一脚対応トレッキングポール KTE-1005C 【トレッキング用ストック】【smtb-TK】


 


ハイキング用ストック(アルミ製)【在庫切れ】LEKI レキ ULマイクロアンチSLS 1300136 550グリ...


◆【トレッキングシューズ】
軽量、通気性能、履心地


【送料無料】【20%OFF】ゴアテックスCaravan 00104 キャラバン トレッキングシューズ C-4 ブラウン 


★お薦めフィールド図鑑★


◆【声が聞こえる『野鳥図鑑』】
各ページにドットコードがあり、サウンドリーダーで再生。生きいきした鳥の声を聞けます。 地鳴、さえずりも別に再生できる優れもの。



声が聞こえる!野鳥図鑑増補改訂版





◆【声が聞こえる『カエル』】
『野鳥図鑑』に続く『カエル』良くこれだけの収録ができたと驚く内容です。 野鳥と同じサウンドリーダーで再生可能の優れもの。



声が聞こえる!カエルハンドブック





◆【日本帰化植物写真図鑑】
雑草と呼ばれる草本類の“外来種600種”が掲載され野外観察に心強い1冊。



日本帰化植物写真図鑑改訂





★樹木図鑑(携帯用ポケットガイド)

◆【庭木・街の木】ポケットガイド④
身近な庭木275種、413品種を収録。 フィールドで使いやすい。



庭木・街の木





◆【野山の樹木】ポケットガイド⑨
日本に自生する樹木372種400品種を収録。 庭木・街の木の姉妹版。



野山の樹木





★野草図鑑(携帯用ポケットガイド)

◆【街・里の野草】ポケットガイド②
四季の普通にみられる野草295種を紹介。 写真と解説がコンパクトで分かりやすい。



街・里の野草





◆【野山の野草】ポケットガイド⑩
野、山、水辺のよく見かける野草391種を紹介。 街・里の野草の姉妹版。



野山の野草





★昆虫図鑑

◆【野や庭の昆虫】
植物との関係から昆虫を表示している点が特徴。 庭、野山、作物、畑などに分けられ検索しやすい。



野や庭の昆虫





◆【昆虫の集まる花ハンドブック】
昆虫により花粉が運ばれる虫媒花を中心に142種の受粉方法、仕組みを解説。 気軽に観察と推理が楽しめる。



昆虫の集まる花ハンドブック





★こんな図鑑もありますョ!

◆【イモムシハンドブック】
チョウ類91種、ガ類135種、の合わせて226種を掲載。 幼虫、さなぎ、成虫の写真、ここまでの資料に感激。



イモムシハンドブック





◆【冬虫夏草ハンドブック】
漢方薬でよく知られる冬虫夏草。 基本から見分けまで見ているだけでも楽しい図鑑。



冬虫夏草ハンドブック




◆【ベリーハンドブック】
ツツジ科とバラ科の“ベリー”と呼ばれる実を付ける植物の図鑑。 女性に人気のベリー、こんなにたくさんあった!



ベリーハンドブック




★お薦めフィールド図鑑
                          (季節編)★


◆【日本の桜】
サクラ、栽培品種から、モモ、リンゴまでわかりやすく分類。 写真が鮮明で桜の季節に、必携の図鑑。



日本の桜増補改訂版




◆【日本のスミレ】 
山渓ハンディ図鑑⑥
可憐で人気のスミレ。しかし地域種あり、交雑種あり外来種もある。 検索表でまず見当を付けることから見分けるスミレ専門の図鑑。



日本のスミレ増補改訂




◆【日本の野菊】 
山渓ハンディ図鑑⑪
『検索チャート』『見分け方コラム』で野菊を見分ける手法を詳しく解説。 どこで見分けるかのポイントがつかめる。



日本の野菊




★じっくり調べる図鑑★
各部の詳細写真が多く分かりやすい。

◆【樹に咲く花】離弁花①

樹に咲く花(離弁花 1)改訂第3版


◆【樹に咲く花】離弁花②

樹に咲く花(離弁花 2)2版


◆【樹に咲く花】合弁花他③

樹に咲く花(合弁花・単子葉・裸子植物)改訂第3版


◆【野に咲く花】 
山渓ハンディ図鑑①


野に咲く花


◆【山に咲く花】 
山渓ハンディ図鑑②


山に咲く花4版


◆【高山に咲く花】 
山渓ハンディ図鑑⑧


高山に咲く花


最新コメント
最新トラックバック
カテゴリ
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
管理画面へ
月別アーカイブ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。